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徽宗皇帝のブログ

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官僚「独裁」が日本を破局に向かわせる
「株式日記と経済展望」の「私のコメント」部分が、いい発言をしているので転載する。TORAさんは官僚批判をする時がもっとも鋭くなるようだ。官僚とやりあった経験でもあるのだろうか。
もっとも、ここに書かれた内容自体はバブル崩壊の頃から多くの人にずっと言われてきたことである。高度経済成長の頃には官僚にもまだ国家経営能力があったが、1980年以降の官僚にはそれはまったく無い。K・V・ウォルフレンなどが日本の官僚システムの弊害について親切な助言をしてくれたのだが、それもまったく暖簾に腕押しであった。
つまり、権力を持った当事者が現状を変える気が無い限り、物事は変わらないということである。フセインやカダフィの独裁は目に見えるが、官僚支配は目に見えないから、官僚独裁に対する「民主革命」も不可能だ。(官僚は複数だから本当は独裁ではなく「寡占制」だが、官僚全体を擬人化して「独裁」と言っておく)
追記しておくと、私は「独裁者」フセインやカダフィの維持していた「平和な国」に対する欧米の侵略戦争を人類史上最悪の戦争だと見ている。



(以下引用)



経済や最先端科学や医療など中央官庁の官僚には管理監督不可能の分野なのですが、管理権限は強化される一方だ。この矛盾が極限に達すればチェルノブイリの大事故や福島原発の大事故が起きることになる。権限が中央官庁の官僚に集中しても、高度化した社会をコントロールできるはずが無い。官僚たちは一旦事故が起きれば責任回避に走る。

先の大戦の敗北も官僚組織は軍部におっ被せて責任回避しましたが、戦後に政治家と軍部は粛清されて軍隊はなくなりましたが、官僚組織は残った。戦争を煽ったマスコミも残った。今回の大災害も政治家と東京電力は粛清されるのでしょうが官僚組織は安全対策の管理組織を強化して拡大するだろう。

株式日記では、主として財務日銀官僚の無能さを指摘してきましたが、東大法学部を出た人間が全てを管理することなど不可能だ。しかし官僚たちは全てを管理して外郭団体を沢山作って天下りする仕組みを作った。原子力行政も政治家も専門家も排除されて、御用学者だけが重用されて官僚に使われてきた。最終的には御用学者も切り捨てられて、責任をおっ被せられる。

テレビを見ても、出てくる専門家は御用学者ばかりであり、安全性を指摘してきた専門家はテレビにも出られない。だから流言飛語が出回るのですが、マスコミも官僚組織に管理されている。本来ならば政治家が官僚組織を管理すべきなのですが、官僚はスキャンダルをリークしていつでも政治家を失脚させることが出来る。

官僚がなぜそこまで権力が強くなったのは、政治家があまりにも無能力であり無責任なためだ。政治家は能力はなくても専門家の知恵を借りる能力があればいのですが、専門家の言うことが理解できないほど能力が低下してしまっている。だから法律も官僚が作った法律をそのまま承認している。法律の条文の内容が理解できないレベルで作っている。だから75歳以上は死ねといった法律が出来たりする。

政治家は法律を作るのが仕事なのですが、官僚に丸投げして、官僚は普通の人には理解できないような文章で法律を作る。国会の施政方針演説も官僚の作文であり、総理大臣はそれを読むだけだ。政治家はなぜ現場のことをよく知っている専門家の話を聞かずに官僚の言うことを聞くのか。経済でも現場で働いている中小企業の社長さんが一番知っているのですが、大企業の社長や官僚の話ばかり聞いているから、消費税増税や財政再建ばかりになる。

原発行政にしても、現場の技術者の声は届かず、東京電力やエネルギー官僚の声ばかりで運用されているようだ。武田氏の話を聞いても、間違った設計をしても原子力保安院はそれが分からない。後で間違ったところを直したいと言っても保安院はそれを認めず、間違いを認めようとはしない。官僚独裁体制が出来るとそのようなことがまかり通ってしまう。

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