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徽宗皇帝のブログ

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明月飛鳥氏の「軍略」への疑問
「反戦な家づくり」記事の一部だが、「政治軍師」として、どこか間違っているような気がする。なお、「政治軍師」と言ったのは、明月飛鳥氏の、これまでの記事を読んでの印象で、皮肉でも何でもない。氏が一番関心があるのが、権力闘争であるように思うから軍師と言っているわけだ。この記事の中で書いているフランス革命史の話も、権力闘争の話である。
まあ、私も軍略というのは嫌いではない、どころか、大学に入る前は、歴史上の軍略について学んでみたいな、という気持ちもあった。男の子はいくらヘナチョコでもそういう面があるのではないか。戦争ごっこが好きなのである。だから、アニメの「異世界転生もの」は、闘争の話ばかりだ。相手が人間か魔物かの違いだけである。「フリーレン」など、魔族相手には交渉は不可能だ、という思想なのではないか。つまり、「相手を全滅させるしか解決方法はない」わけで、まるでガザ(パレスチナ)に対するイスラエルみたいである。(私は「フリーレン」は断片的にしか見ていないので、勘違いかもしれないが。)
人間対人間なら交渉の余地もあるが、騙し合いという側面もあり、そこが「政治」である。
そういう「騙し合い」を考慮した場合、下の記事の飛鳥氏の思想は、何だかナイーブに思える。何より、日本の政治を背後で決定している存在への考慮が無さそうに見えるのである。(立憲や維新の背後には、それがあるだろう。)下手な相手と手を結ぶことは、それこそ身の破滅となることもあるのである。

(以下引用)まだ深く考えていないので、今後の思考ネタとしての転載である。

今のれいわ新選組の姿勢から感じるのは 「フニャフニャの政権交代するくらいなら、みんな苦しいだろうけど、後5年ぐらいは自公政権で我慢してね」 だ。
これで支持率が上がるわけがない。

都知事戦での「静観」方針は、これにダメ押ししてしまっている。
私は地団駄を踏みっぱなしである。


以上、都知事選の「静観」が愚策だという理由を述べてきた。
この方針のままれいわ新選組が進んでいくと、どうなってしまうのか。
来し方、行く末を考えてみる。

2019年から5年間で、支持は1.5倍にはなっている。でもこれは、地方議員を増やしたことによる地上戦での成果だ。
地道な努力でここまで伸ばしてきたそれぞれの議員や活動家(あえてボランティアとは言わない)の努力には頭が下がる。
しかし、このペースでは、政権交代はいつの日になるのだろう。

山本太郎さんは、政権交代に向けた戦略として、まずはれいわ新選組が20人以上の国会議員を獲得し、野党内で無視されない勢力になる と言っている。
たしかに、今のままの立憲で政権交代しても、緊縮財政と軍拡という2大悪政は継続されてしまうだろう。
それでも 政権交代しないよりはしたほうがマシだと私は思うけれども、せっかく政権交代するならば、少しは積極財政を取り入れて、戦争の脅威にせめて一旦停止するくらいのことはしたい。
だから、太郎さんの戦略に、基本的には私も同意する。

しかし、それはうまくいかないとも思う。理由はこれまた3つ。

① 衆参あわせて20人程度の勢力は、立憲のやつらは平気で無視する。
2012年 小沢グループが公約破りの民主党から分離独立する前、小沢グループは50人の国会議員がいたが、彼らがどんなに言葉を尽くしても、枝野たち当時の民主党執行部は一顧だにしなかった。
まして、他党で20人ほどの勢力なら、いくら何を言っても「大きな音だね(※)」くらいにしか思わない。
 ※2012年 原発再稼働するなと国会前に集まった10万人の声を聞いて、野田佳彦が言い放ったことば

② 立憲は政権交代などしたくない。
20人の声を無視できなくなる、というのは、あくまで立憲が政権交代を目指している場合の話だ。
しかし、そもそも立憲が望んでいるのは安泰な万年野党暮らしであって、政権担当など二度としたくないと腹の中では思っている。
その点を、小沢さんも太郎さんも、立憲を過大評価して戦略を誤っている。

万年野党がいいのであれば、20人くらいは平気で無視する。
慌てるのは自分の議席が危うくなったときだけ。
だから組織票を持っている共産党には、選挙区を譲ってもらうためにある程度配慮するけれども、それだけの組織票を持っていない勢力には何の目配りもありえない。

③ れいわ新選組に共産党を超える戦略がない。
身も蓋もない言い方で恐縮だが、5年間で230万票が1.5倍にはなりそうな世論調査結果で、比例票では共産党に並ぶ可能性はなくはない。
だが見落としてはいけないのは、共産党には膨大な地方議員と地区委員会がある。比例票だけでは測れない実力があるからこそ、立憲も無視することができないのだ。
だかられいわ新選組が共産党を超えようと思ったら、地区委員会は一朝一夕では作れないので、比例票で少なくとも500万、できれば600万はほしい。2019年の2.5倍にはする必要がある。

これまでと同じ地上戦だけで支持を拡大していくのであれば、5年で1.5倍なので、さらに1.7倍にするためにはあと5~6年かかる計算だ。

以上、①~③より、今のれいわ新選組の方針では、野党内で発言力を持つまでに5年、そこから他の野党を動かして少しはまともな政権交代を実現するのに2~3年。
下手をすると10年計画だ。それでいいのか???
そんなにのんびりしてられない、と言って2019年に太郎さんはれいわ新選組を立ち上げたのではなかったのか?


ではどうするか。

れいわ新選組が政権交代を主導するしかない。
今の勢力でそんなことできるわけない、というなかれ。
「そのように国民の目に映る」ことが大事なのだ。

小説フランス革命を以前読んだとき、
学んだ教訓のうちの一つが、世の中を本気で動かすためには、やる気のない中間派をいかに取り込むかだ、ということ。
平原派とか沼沢派とか言われていた中間派めぐって、革命派と王党派がせめぎあい、ヌチャヌチャの沼を獲得した側が勝利し、革命が実現した。
言うことははっきり言うけれども、沼を獲得するための努力を惜しまなかった側が勝つのである。

※最後にはその努力をせずに、強権的に革命を進めるようになり、誰も彼もが、ついにはロベスピエールまでもがギロチンの露と消えて革命は国民の支持を失い、王党派の蜂起が起こり、ついにはナポレオンの独裁につながってしまった。

今のれいわ新選組に必要なことは、政権交代の先頭を走りながら、煮えきらない中間派を必死に説得する そういう姿を国民に見せることだ。
まず、正論を吐くだけではなく、「これこれの政策で政権交代しよう」と積極的に打ち出すことだ。
二言目にはこれを言う。
れいわといえば政権交代 と言われるほど、政権交代を繰り返す。

次に、立憲が聞かないから無駄だ、と言ってそっぽを向くのではなく、「これこれの政策で政権交代しよう」とあらゆる機会を使って立憲に働きかけ、その姿を国民に見せるのである。
もちろん、立憲の中にも結構まともな議員もいるので、そういう人を本気で説得することも大事だが、絶対に言うことなんて聞かない執行部に対しても、諦めたりスネたりするのではなく、国民向けのパフォーマンスとして「政権交代しよう」とれいわ新選組が呼びかけるのだ。


その意味で、都知事選は絶好の機会だ。
普段は報道されないれいわ新選組も、ギリギリになって態度表明するといえば、マスコミも注目せざるを得ない。
その記者会見で、蓮舫の若者支援などある程度積極財政側の政策を、絶対に実行することを条件に応援する。その代わり、かつての民主党のように公約を反故にしたら、もっとも激烈な敵として追求するから、覚悟して当選してほしい、とでもぶち上げれば、れいわ新選組の評判はバク上がり間違いなしだ。

何でそういう判断がとれないのだろうか。
国会の中で毎日毎日 立憲にいじめられ、あまりの酷さを目の当たりにしているからなのか。
その気持はわからなくはないが、そこは政治の判断基準ではないはずだ。
何が国民にとって、またれいわ新選組にとっていいことなのか。判断基準はそこしかない。

都知事選はあと1週間。
れいわ新選組、なかでも私がリスペクトする山本太郎さんと大石あきこさんには、後悔しないように行動してもらいたいと切に願うばかりだ。

ここまで書くべきか迷ったけれども、もう一人の自分が、黙ってちゃいけないって。ここは言った方がいいって。

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