第一に、これは厳密に言えば、対外的に公告する「宣言」ではなく「(私的)書簡」にすぎない。受け手のロスチャイルドはユダヤを代表する公人ではない。ユダヤという国が無い以上、ユダヤ人という国民はなく、イギリスにはその建国を主張する権利はない。
第二に、バルフォアは単なる外務大臣であり、これほどの重大事を決定する権利はない。単に「伝達した」だけの人間の書簡やその名前が、歴史用語としてイスラエルの存在の正当性を示すかのような扱いはおかしい。
第三に、この「宣言」は、対独戦争を有利にするための戦略であり、イギリスには意味があるが、他の国がそれを受け入れる理由はない。あるとしても、それはイギリスの軍事同盟国だけであり、世界全体が新たな「ユダヤ人国家」を受け入れる理由はない。
第四に、イスラエル建国予定地には既に先住民がたくさんおり、それらの人々を追い出すことはモラル上、許されないはずである。
まあ、とりあえずそんなところだが、要するに、イスラエルという国家は「存在すべきでない国家」である。その後の中東の動乱状態の根本原因となったことを見れば、その建国自体のインチキさ(イギリスとユダヤによる詐欺)をもっと世界は認識し批判すべきだろう。
(以下引用)
バルフォア宣言
バルフォア宣言 | |
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作成日 | 1917年11月2日 |
所在地 | 大英図書館 |
作成者 | ウォルター・ロスチャイルド、en:Leo Amery、アルフレッド・ミルナー |
署名者 | アーサー・バルフォア |
イスラエルの歴史 | |
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バルフォア宣言(バルフォアせんげん、英語: Balfour Declaration、ヘブライ語: הצהרת בלפור)とは、第一次世界大戦中の1917年11月2日に、イギリスの外務大臣アーサー・バルフォアが、イギリスのユダヤ系貴族院議員であるロスチャイルド男爵ウォルター・ロスチャイルドに対して送った書簡で表明された、イギリス政府のシオニズム支持表明。この宣言をアメリカシオニスト機構に伝えるようロスチャイルド卿に依頼した。
概要[編集]
バルフォア宣言では、イギリス政府の公式方針として、パレスチナにおけるユダヤ人の居住地(ナショナルホーム)の建設に賛意を示し、その支援を約束している。
しかし、この方針は、1915年10月に、イギリスの駐エジプト高等弁務官ヘンリー・マクマホンが、アラブ人の領袖であるメッカ太守フサイン・イブン・アリーと結んだフサイン=マクマホン協定(マクマホン宣言)と矛盾しているように見えたことが問題になった。すなわち、この協定でイギリス政府は、オスマン帝国との戦争(第一次世界大戦)に協力することを条件に、オスマン帝国の配下にあったアラブ人の独立を承認すると表明していた。フサインは、このイギリス政府の支援約束を受けて、ヒジャーズ王国を建国した。
一方でパレスチナでの国家建設を目指すユダヤ人に支援を約束し、他方でアラブ人にも独立の承認を約束するという、このイギリス政府の三枚舌外交が、現在に至るまでのパレスチナ問題の遠因になったといわれる。しかし、フサイン・マクマホン協定に規定されたアラブ人国家の範囲にパレスチナは含まれていないため、この二つは矛盾していない。フサイン・イブン・アリーも、エルサレム市の施政権以外は地中海側のパレスチナへの関心は無かったことが、後の息子ファイサルとハイム・ワイツマン博士との会談で証明されている。なおバルフォア宣言の原文では「ユダヤ国家」ではなく、あくまで「ユダヤ人居住地」として解釈の余地を残す「national home」(ナショナル・ホーム、民族郷土)と表現されており、パレスチナ先住民における権利を確保することが明記されている。加えて、もし民族自決の原則が厳格に適用されるならば、大多数がアラビア人である以上は主権がアラビア人のものであることは明示的であり、少なくとも移民(ユダヤ人)のものにならないことは、特に協定の必要なく理解されていた[要出典]。
さらに、この2つの約束は、1916年5月にイギリス、フランス、ロシアの間で結ばれた秘密協定、サイクス・ピコ協定とも矛盾しているように見えたために問題になったが、内容を読めば実際のところはシリアのダマスカス付近の線引きが曖昧なこと以外、特に矛盾していないことがわかる。バルフォアは議会の追及に対して、はっきりと内容に矛盾が無いことを説明している[要出典]。
- メソポタミアはイギリスの自由裁量→保護国としてのアラブ人主権国家イラク誕生。
- レバノンはフランスの委任統治→レバノンはフサイン・マクマホン書簡で規定されたアラブ人国家の範囲外である。(フサイン=マクマホン協定も参照のこと)
- シリアはフランスの保護下でアラブ人主権国家となる→これまたフサイン・マクマホン書簡の内容とはそれほど矛盾しない。ただしシリアの首府ダマスカス近辺については、フランス統治領なのかアラブ人地域なのか曖昧な部分が残った。
- パレスチナに関しては、上記のとおり「居住地」としての解釈もあり、またフサイン・マクマホン書簡で規定されたアラブ人国家の範囲外である。あくまで居住地である以上、国際管理を規定するサイクス・ピコ協定とは矛盾しない。従って、少なくともバルフォア宣言と他の二つの協定の間には、文面上は何の矛盾もない。
背景[編集]
第一次世界大戦が始まって2年たった1916年夏、戦いは消耗戦の様相を呈し、イギリスが講和を模索していた時、ドイツ在住のシオニストがイギリスの戦時内閣に現れて、「諦めるのはまだ早い。アメリカがイギリスの味方として立ち上がればイギリスは勝つことができる。私たちが、アメリカがイギリスの味方となり、ドイツと戦うよう保証しましょう。約束はただ一つ。戦勝の暁にはパレスチナの地にユダヤ人国家を樹立させることです」ということを提案した。同年10月、イギリスはこの条件を呑んだ。ユダヤ人はロシアから強い迫害を受けており、アメリカに逃れたユダヤ人はロシアに勝ってほしくなかったので、それまでのアメリカの新聞はドイツに好意的な報道をしていた。しかし、この取引が成立すると、アメリカの新聞論調は一変し、あらゆるプロパガンダが開始されて、邪悪なドイツをやっつけろという世論がアメリカで醸成されていった。反独プロパンダによる反ドイツのアメリカ世論、ツィンメルマン電報、ドイツ潜水艦によるアメリカ艦船撃沈などにより、1917年4月6日、アメリカはドイツに宣戦布告した。アメリカ参戦が決まると、シオニストはイギリスに行き、約束の履行を迫った。同年10月にアメリカ合衆国大統領のウッドロウ・ウィルソンも宣言の発表に賛同し[1]、同年11月2日、ユダヤ人にアメリカ社会を動かす力があることを認識したイギリスは、ユダヤ人がパレスチナの地で自治政府を作ることをイギリス政府が承認し、その目的のために最大限の努力を払うとしたバルフォア宣言を発表した[2]。
宣言の内容[編集]
バルフォア宣言を表明した、バルフォア外相からロスチャイルド卿に送られた書簡
英文[編集]
Foreign Office,
November 2nd, 1917.
Dear Lord Rothschild,
I have much pleasure in conveying to you, on behalf of His Majesty's Government, the following declaration of sympathy with Jewish Zionist aspirations which has been submitted to, and approved by, the Cabinet.
"His Majesty's Government view with favour the establishment in Palestine of a national home for the Jewish people, and will use their best endeavours to facilitate the achievement of this object, it being clearly understood that nothing shall be done which may prejudice the civil and religious rights of existing non-Jewish communities in Palestine, or the rights and political status enjoyed by Jews in any other country".
I should be grateful if you would bring this declaration to the knowledge of the Zionist Federation.
Yours sincerely,
Arthur James Balfour
和訳文[編集]
外務省
1917年11月2日
親愛なるロスチャイルド卿
私は、英国政府に代わり、以下のユダヤ人のシオニスト運動に共感する宣言が内閣に提案され、そして承認されたことを、喜びをもって貴殿に伝えます。
「英国政府は、ユダヤ人がパレスチナの地に国民的郷土を樹立することにつき好意をもって見ることとし、その目的の達成のために最大限の努力を払うものとする。ただし、これは、パレスチナに在住する非ユダヤ人の市民権、宗教的権利、及び他の諸国に住むユダヤ人が享受している諸権利と政治的地位を、害するものではないことが明白に了解されるものとする。」
貴殿によって、この宣言をシオニスト連盟にお伝えいただければ、有り難く思います。
敬具
アーサー・ジェームズ・バルフォア
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