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徽宗皇帝のブログ

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現在の医療の何が問題か
医療産業が人手不足になるのは、どこの人手不足産業とも同じ理由であり、仕事の過重さと報酬が比例していないというだけのことである。
別の見方をすれば、医療という仕事自体が「金儲けのできない仕事」でもあるということだ。これは老人介護産業と同じことであり、老人介護や医療での金儲けはヒューマニズムに反する行為となってしまうという意識が多くの人の心の中にあるのだ。
高額報酬が許容されるのは、それにかかる費用自体が高額な場合、つまり難病治療の場合だけだとたいていの人は思っているから、病院側も最先端の医療機器を揃えて難病治療に力を入れる。その実態は、実はただの金儲けにすぎないのだが、患者側も難病の治療には黙って金を出す(場合によっては寄付金に頼りもする)から、病院側にとってはうまみのある商売になる。金が高額になればなるほどどんぶり勘定になるのは、多くの公共工事とおなじだ。
前にも書いたように、老人に対する医療の大半は無意味であるし、難病の治療も、かかる費用に対する治癒可能性があまりに低すぎる。つまり、対費用効果が馬鹿馬鹿しいほどに悪いのだが、誰でも死ぬのはいやだから、「イワシの頭も信心から」式に医療にすがりつく。病院にとっては彼らは最高のお客さんである。逆に言えば、通常の医療では金儲けができないというシステム自体が異常なのだが、誰もそれは言わないようだ。

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