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徽宗皇帝のブログ

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生活の重さ
「世に倦む日々」から辺野古問題についての一連のツィートを転載。
翁長が「オール沖縄」で当選し、衆院選沖縄小選挙区で自民党候補全滅となった時には、あるいは沖縄に新しい風が吹き始めたか、と思ったが、熱狂というものは長くは続かない。毎日の生活というものがある以上、沖縄県民のほとんどは辺野古に行って座り込みなどできるはずもないのである。
辺野古には那覇あたりから2時間程度で行けるとは言っても、多くの人々の生活圏からは遠く離れているのである。2時間あれば、東京から沖縄へでも行ける。問題は、毎日の生活を犠牲にしてまで政治的な直接行動(要するに、選挙以外での政治参加。大逆事件ではこの言葉がテロを意味するとされた。)に加われる庶民は滅多にいないということなのだ。辺野古の現場で戦う現地の人間の数が少ないのは当然の話なのである。そして、間接民主主義の原理は、そういう直接行動とはもともと相反するものだ。要するに、先の選挙が沖縄県民の「精一杯」なのであり、それ以上を求めるのは酷な話なのである。
政治が強権を使ってきた場合、庶民にできる抵抗はほとんど無い。ある限度以上の抵抗は、権力によって「犯罪」とされるのである。
念のために言うが、私は「だからあきらめろ」と言っているのではない。
抵抗は続けるべきである。だが、血を流してまでもやるべきではない。
「世に倦む日々」氏の焦燥の思いは分かるが、まるで沖縄が「流血の事態」にならないのが良くないことであるかのような物言いは勇み足というものだろう。
辺野古の海よりも大事なものはある。それは人の命であり、人々の日々の暮らしだ。
たとえ局所での勝利は譲っても、後退に次ぐ後退を重ねても、最後に勝てばいいのである。
しかし、自分自身の命や生活を失えば、勝利もクソもあったものではない。

「筆は1本、箸は2本、衆寡敵せずと知るべし」

とは、言論の弱さよりも生活というものの重さを意味するとも言えるだろう。



(以下引用)

もし国が埋め立て工事を始めたら、沖縄の現地では流血の事態となるでしょうと、この数年間ずっと報ステの解説者は言ってきた。本土で、そう思っていた者は多いだろう。今の辺野古は「国が埋め立て工事を始めた」段階ではないのか。報ステの解説者が間違っていたのか、それとも次の段階があるのか。
辺野古の問題は、沖縄の人々が思っているより本土では関心が低い。左翼リベラル界隈でとても低い。ウソだと思ったら、界隈の定番回覧板を見て欲しい。http://t.co/EGJirDMicZ http://t.co/cG4to677tT http://t.co/gBkIv3BCgb
埋め立て工事が終わったら、本土の人間やマスコミは、確実に沖縄の基地問題に関心を向けなくなる。おそらく沖縄の人間も、今よりも基地容認派が増えるはずだ。「闘い続ける」という姿勢は観念論にしかならないだろう。独立論もどうだか眉唾だ。正直、現場は年寄りばかりで若者はとても少なかった。
行政の裁量でバスを出せとは言ってない。県議会で討論し、基地建設反対の多数派が予備費の使用について議員提案で予算案を出し、それを可決して県政府に執行させればいい。琉球新報と沖縄タイムスが世論調査するのもいいだろうさ。県民の税金だ。県民の求める福利と便益に使うのが当然だろうが。
2015年度の辺野古の工事予算は1800億円。2014年度補正と併せて2000億円。これが執行されたときは、海が埋め立てられて、もう基地建設は止められない。1年だよ。夏の本格工事までが勝負だ。あと少し。民意の分裂だの、オール沖縄の分断だの、言っている時間があるんだろうか。
翁長県政というのは「辺野古に基地を作らせない」公約を実現するための政権だ。公約実現が使命であって、オール沖縄の連立を維持することが目的じゃない。目的と手段を転倒させてはいけない。このままだと喜納昌吉が言っていたとおりになる。海が埋め立てられたら、オール沖縄なんて何の意味もない。
叩かれるようなことをしなきゃいいじゃないか。承認手続の検証作業と瑕疵発見なんてことは、知事に就任する前からでもある程度できたはずだ。文書のチェックだから人海戦術ですぐにできる。それと、東京政府と対決することは覚悟しないといけないよ。安倍晋三の方が対決に出てきているんだから。
仏桑花 そこには咲くな そこは基地 汝が紅は沖縄のもの ★週末のもう一曲。http://t.co/CHJSXXJhSv
大和は国のまほろば たたなづく青垣 山こもれる 大和しうるわし ★週末の一曲。http://t.co/tEUo6zGjkt
「大和人に言われたくない」となると、こちらは閉口というか黙り込まざるを得なくなる。民族問題。昔だったら、「マルクスの『ユダヤ人問題によせて』を読め」で済んだけれど、今はそうもいかない。翁長雄志や山城博治がどの時点で工事を止める思惑なのか、推し量りつつ外から見守るしかない感じ。
国会の答弁で閣内不一致を曝すことはできないさ。そこまで太田昭宏に期待していない。懇請するのは「一週間の執行猶予」だ。それは「粛々と国の方針を遂行」とは矛盾しない。つまり、日本人的な怵惕惻隠の情での大臣裁量だ。お上の手心だ。それなら不可能ではない。公明党も統一地方選を控えている。
ただ、現地へ行くと、翁長雄志を信じて見守ろうという空気がとても強いんですよ。オール沖縄を分断するような発言は控えろとか、大和人に言われたくないとか。一か月前に感じたのは、そうした意外な空気だった。本当なら、デモ隊が県庁を囲んで突き上げてもおかしくないほど事態は切迫しているのに。
この山城博治の発言からは、http://t.co/vSRavpQBGT ゲート前のテント撤去はすでに織り込み済みで、次の抵抗拠点を考えているようにも読み取れる。瑞金から延安への根拠地移動みたいな。その前に、せめて一週間の撤去猶予を金城勉を通じて太田昭宏に懇請してみたらどうか。
工事差し止めの仮処分申請を県として那覇地裁に提起すべきですよね。そのための法的理論武装のための承認手続検証と瑕疵発見だったはずだけれど、あまりにスローモーに時間をかけすぎている。G馬場のストロボ・チョップ。外から見ているとポーズの芝居にしか見えない。工事はどんどん進んでいるのに。

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