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徽宗皇帝のブログ

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軍靴の音が聞こえる
「マスコミに載らない海外記事」の管理人氏の衆院選後の感想である。

マドモワゼル愛氏が言うように、安倍自民党の復活によって公共工事が大々的に行われ、日本はしばらく景気回復する可能性はある。本来なら、福島原発事故処理の公共工事に政府予算を大々的に投下するという当たり前のことをやっていれば、黙っていても景気は回復するはずだったのである。福島原発事故を含む、東日本大震災の被災者救済の金をまともに出していたら、それも民間に金が回るのだから、景気回復のエンジンになっただろう。
民主党政権、というより、その背後にいる高級官僚たちの意図によって、日本はわざと景気回復が邪魔されていたと見ていい。それは、民主党潰し、自民党への政権移動という目的があったからだろう。そして、野田や前原はそれを承知の上で今回の「自爆テロ解散」を行ったのである。彼ら(隠れ自民党)だけの当選は、そのご褒美として与えられたものだ。
自民党と維新の会(あるいは公明党)を合わせた数が、衆議院での憲法改正可決に必要な3分の2を超える数になることが選挙前からマスコミで予測され、選挙結果がまさしくそうなっていることから、この選挙が電子的に操作され、「作られた選挙」であることは推定でき、そして憲法改正が最初から視野に入っていることも推定できる。
私が不気味に思うのは、選挙直前の秋葉原での安倍総裁(そう言えば、自民党党首だけは、なぜかヒトラーと同様に、「総裁」という呼称を用いている)に対して歓呼の声を上げる日の丸を掲げた右翼の群れである。私は安倍への支持など現実にはほとんど無いだろうと思っていたが、安倍を支持し、日本の右傾化を望む層は確実に存在しているのである。
若者が、自らを戦場に送る右翼政治家をなぜ支持するのか、という疑問は、マス・ヒステリアの問題でもあるが、そこには彼らなりの「正義」や「公憤」が存在しているはずだ。ただ、それがあまりに幼稚で愚かしい正義であり、公憤であることが問題なのだ。

そして、下記記事にあるように、今や軍靴の音が聞こえつつある。




(以下引用)


良き物事、作り上げるのに膨大な労力と時間がかかる。一方誰でも、あっと言う間に破壊できる。日本史の時計、今回選挙で少なくとも80年逆回転したように思える。『組曲虐殺』を見たせいだ。井上ひさしの戯曲『組曲虐殺』再演中。パンフレットに演出の栗山民也氏の文が載っている。冒頭を引用させていただこう。


初演の幕を開けた2009年の秋に、三年後の、今のような日本の現状を予想できた人が果たしていただろうか。井上さんには近い未来が見えていたように思えてしかたがない。閉塞感に満ち、先行きの見えない時代に出口を求めて右傾化する世相。弱者を切り捨てることで保身を図るお偉方、劇中で小林多喜二が立ち向かった暗い時代、当時の社会にはびこる歪みは、初演時よりむしろ今の日本に重なって見えてくる。

『組曲虐殺』から警官の古橋のセリフを一部ご紹介しよう。18-19ページ。


挨拶がわりに、組合つぶしのコツをあかしておこうか。なに、簡単なことなのさ。戦旗の所持者とみたら問答無用でしょっぴく。それだけで組合はつぶれる。組合の中心にいる連中はみんな戦旗の愛読者だからね。中心を抜いてしまえば、組合はただの烏合の衆になる。この手で神戸港の沖人足組合から浜人足組合まで、港中の組合という組合を片っ端からつぶして回っていた。まさに戦旗さまさまですよ。

そして、瓦礫焼却反対運動の下地真樹氏の不当逮捕。現代の異端派弾圧。


反対運動つぶしのコツをあかしておこうか。なに、簡単なことなのさ。中心を抜いてしまえば、反対運動はただの烏合の衆になる。この手で国中の反対運動という反対運動を片っ端からつぶして回っていた。

もはや反対運動つぶしも不要だろう。宗主国支配層と属国傀儡、憲法破壊も侵略戦争への派兵も全てやりたい放題。全て小選挙区制度導入時から計画されていた通りのとんでもない狙いがこれから着々実行される。確実でない項目といえば、実施日程だけだろう

庶民ができる対策と言えば、遥か彼方の見知らぬ国の侵略戦争に派兵される愛人、夫、父親、兄弟、息子、孫の無事を祈る、水垢離やら千人針程度しかなくなるのだろうか。昔と違って、ネット上のバーチャル水垢離やら千人針だろうか。それも当局から厳しく監視され、非国民!と、ネットでつるし上げられることになるのだろうか。
愛人、夫、父親、兄弟、息子、孫達は戦死で靖国か、負傷・PTSDで帰国し、宗主国の多くの兵士の様な結末となるのだろうか。そういう人生、これから延々続く。それが「普通の国」、とりもどすべき「新しい属国」なのかも知れない。




(追記) 昔書いた「メモ日記(政治・社会)」の中から、ヒトラー誕生時のドイツの様子についての文章を引用しておく。安倍総裁に万歳を叫ぶ今の日本の右翼若者と重ねて見るとよい。





(以下引用2)





メモ日記「政治・社会」40

#266 お祭り騒ぎの若者たち

「長いナイフの夜」事件でヒトラーが逮捕・殺害した一人が突撃隊長レームであるが、この突撃隊はいわばヒトラーの私兵集団である。つまり、ナチスに反対し、批判する人々をテロで脅し、押しつぶすのが彼らの役割であった。ヒトラーがただの浮浪者から権力の頂点に上るまでは、彼らの働きが絶大だった。
ナチスとは「国家社会主義」という全体主義思想の集団であるが、ナチスという怪物を作り上げた原動力である突撃隊に、なぜ多くの若者が参加したかというと、ナチスが彼らにパンと遊び(生きがい)を与えたからである。第一次大戦での敗戦で困難な生活を強いられた若者たちにとって、突撃隊は一つの職場であり、しかも敵との戦いという生きがいを与えてくれる楽しい職場であった。仲間との集団生活も、スポーツの合宿のようなものであり、「アカ」や「ユダ公」をやっつけるのは楽しいスポーツであったのである。レームは、チームスポーツの監督のような存在であり、いわば彼らの「親父」であった。
正しい歴史的認識も無く、社会の病因を正しく認識する力も無い若者は、邪悪な人間に容易に利用される。彼らは「資本主義は自分たちに何も提供してくれないと確信しながら、しかもマルクス主義を不倶戴天の敵と見なす、階級のはざまに陥った人々」(ノルベルト・フライ)である。これは、現在の日本における右翼あるいはネット右翼の若者とそっくりではないか。資本主義の悪に痛めつけられながら、その根源の敵に立ち向かおうとせず、共産主義という架空の敵のみを敵とするという、「突撃隊」の若者たち!(1月2日)













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