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メモ日記「政治・社会」39

#265 6月30日事件

 6月30日事件とは、ヒトラーが自らの野心の障害となる党内右派と左派を同時除去(テロで殺害)した事件であるが、この事件は権力掌握を狙う人間のお手本となる事件で、慧眼な三島由紀夫は、この事件に魅せられ、「我が友ヒトラー」という戯曲にこの事件を描いている。(この事件は「長いナイフの夜」事件という魅力的な名前も持っている。)なぜこれが権力掌握のお手本であるのかというと、権力掌握には二つの段階があり、大抵の人間はその第一段階から第二段階へのジャンプができずに滅びていくからである。権力掌握の第一段階とは、社会(もしくは過去の権力)との闘争である。この段階は困難そのものだが、宣伝活動と暴力手段を有効に利用すれば、不可能ではない。ヒトラーの場合は、ユダヤ人と共産主義者を国家の敵として、ベルサイユ体制下の苦境にあえぐドイツ国民を味方にしたのが前者で、その暴力的側面で利用したのが突撃隊である。しかし、過去の権力との闘争が一段落つくと、今度は自らのグループの内部矛盾が噴出し、危機が訪れる。つまり、党内右派と左派の両者が邪魔な存在となるのである。この時に、この両者を同時除去したのがヒトラーの天才であったとは、三島由紀夫が指摘する通りである。これを一つ一つ実行していたら、残った一方に反撃の時間を与えただろうが、同時に撃滅されたために反撃ができなかったのである。その後はヒトラーへの批判はまったく存在しなくなり、(これは体制批判が不可能になったということだが)ヒトラーへの支持を問う国民投票で彼は89.9パーセントの支持を得るのである。(1月2日)

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