マスコミに載らない海外記事さんのサイトより
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2023/02/post-bd8010.html
<転載開始>

2023年1月30日
Moon of Alabama


 ヨーロッパの金融調査会社が年4回の研究報告を送ってくれた。ウクライナでの戦争の「政治的、軍事的波及効果の逆張り評価」だ。この戦争の「勝者と敗者」を分析している。


 「欧米」主流メディアの間違った見解に現実で対処するという意味でのみ逆張りなのだ。たった二人の勝利者はアメリカ軍需産業所有者とロシアで、戦争の敗者は全て「西」側だ。


 この会社が書いている通り彼らの意見を形成する上で、Moon of Alabamaの議論が「大いに役立つ」ためお礼として一部頂いたわけだ。


 筆者の皆様への言葉。どういたしまして。


 いくぶん機密な商品に思われるのでこの文書は引用しない。だが私はウクライナでの戦争の規模と、それがどのように終わらないか理解するのに役立つので二つの表を流用させていただこう。


 「ロシア人を追い出す」ためポーランドあるいはアメリカに率いられた連合軍がウクライナ現地で彼らの部隊で介入するという説がある。


 だが二つの表はこのような作戦に対するどんな希望も一掃する。


 下記はデザート・ストームの作戦地図だ。1991年春イラクをクウェートから追い出すためアメリカがこの作戦を率いた。



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 全ての兵器を備えた約700,000人のアメリカ兵と250,000人の同盟軍兵を集めるためアメリカは約9カ月かかった。イラクは戦場に推定650,000人の兵士がいた。アメリカは最初にイラク戦闘機と航空防衛軍を破壊して制空権を掌握した。それが終わった状態で、イラク軍の3分の1を破壊する地上作戦にはたった100時間しかかからなかった。イラク軍の残りは砲撃下バグダッドに向かって撤退した。


 ウクライナ内部や周囲に約550,000人のロシア兵がいる。「ロシアを追い出す」仮想作戦はそれゆえデザート・ストームとほぼ同じ規模だろう。だが地理的次元は劇的に異なっている。


 下記は同じ大きさにしてウクライナ地図に重ねたデザート・ストーム作戦地図だ。



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 地図は90度左に回転してある。北が左で、東が上で、南のクリミア半島は右だ。


 ロシアはウクライナの約87,000平方キロを占領している。クウェート周辺のデザート・ストーム戦場は五分の一の規模だった。


 デザート・ストーム規模の仮想的アメリカ連合はおそらくドニプロを渡りクリミア半島に行ける。だがそれ以上ほとんど何もできない。ドネツク州とルハーンシク州とクリミア半島は依然ロシアの手にあるだろう。


 だがこのような作戦が決して計画されず実行されない多くの理由がある。

  • アメリカはもはやデザート・ストームに投入した規模の軍を持っていない。同盟国も。
  • ペルシャ湾では近くのサウジアラビア飛行場や航空母艦から飛べたためアメリカはイラクで制空権を得ることが可能だった。東ウクライナの制空権はロシア国内の長距離防空システム破壊でしか実現できない。アメリカが使える安全な飛行場はポーランドとルーマニアにある。アメリカ航空母艦はあえて黒海に入るまい。アメリカ戦闘機は東ウクライナでの任務で戦うのに必要な距離にいない。
  • ウクライナ鉄道システムは今ひどい状態だ。大軍を西から東ウクライナに動かす能力はない。
  • 大軍をウクライナ内で動かすどんな試みもロシアとベラルーシによる戦闘阻止を受けるだろう。
  • イラク兵器の保守はひどく、イラク軍はほとんど訓練されていなかった。ロシアにはよく訓練されたハイテク軍がある。

 私はまだ続けられるが皆様は確実に要点がおわかりだろう。


 アメリカ地上部隊はウクライナに入るまい。そうでないと考えるのはばかげている。


記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2023/01/size-matters-on-a-us-ground-intervention-in-ukraine-.html#more


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 ウクライナ問題で属国の軍事評論家諸氏のコメント全く見ていない。見聞きするのは外国人評論家の意見のみ。


Douglas Macgregor - Manpower Resources Exhausted 11:45


Pepe Escobar: Ukraine War is Desperate Move by U.S. to Preserve Hegemony and Prevent Multipolar World  28:46


 今朝の孫崎享氏メルマガ題名


案内:日本航空123便墜落事故―裁判報告会&青山透子氏講演会(ZOOM参加可)2月18日14時―16時 仙台弁護士会館、報告書付録に垂直尾翼に「異常が威力の着力点」が明確事件発と記載。生日相模湾内で護衛艦まつゆきが短距離艦対空誘導弾の発射実験中。


 日刊IWJガイド


「『中国のスパイバルーン事件』でブリンケン米国務長官と国防総省との間に温度差! CIA長官がウクライナに領土の割譲と停戦を勧めた!?」


はじめに~「中国のスパイバルーン事件」で、訪中取りやめのブリンケン米国務長官は「国家主権の侵害」と主張! 一方、米国防総省は「軍事的脅威はない」として撃墜指示をスルー! ドイツメディアが「バイデン大統領がCIA長官経由で、ゼレンスキー大統領に領土の20%を割譲し停戦するよう勧めた」とスクープ、米政府は全面否定! ゼレンスキー大統領は東部に固執! ウクライナ紛争の行方をめぐって揺れるバイデン政権!