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メモ日記トゥディ「白州次郎という人間」10.5.27

白州次郎「プリンシプルのない日本」を読んだ。
白州次郎とは何者か、と言えば、ただ「カッコいい男」の一言で済む。吉田茂の懐刀とも言われ、茶坊主と非難されたりもしたが、正体はただの硬派で天性の頭の良さを持った高校生がそのまま大人になったような人物だ。菊地寛曰く、「白州次郎っていうのは天下の美男子だ」。
英国紳士の外貌とサムライの心を持った長身の美男子で、誰に対しても平気でずけずけと物を言う快男子であり、単純な正義感と合理的な判断力と先見の明を持っているという、そういう人間に、男ならなってみたいものだ。

河上徹太郎、今日出海、白州次郎の三者対談(鼎談)から
(以下引用)
河上「こいつはすごいやつだよ。戦争が始まったら、もう負けるって決めちゃったんだからな」
今「始まる前だよ。まず戦争が起こるっていうことを言い出してさ。ほんとに始まったら負けるって言ってさ。その前に東京が焼けるってすっかり言うんだよ。食糧難に陥るからって、鶴川村へ引っ込んで農業に励むんだからな」
河上「まあ、お蔭で俺は焼け出された時、そこへ逃げこんだけどね」
白州「戦争前は日本の全部が自己陶酔だね、一種の……。始めはちっちゃな嘘なんだ。ちっちゃな嘘をついて、それがバレそうになると、だんだん嘘を大きくしてゆくんだな。しまいにその嘘をほんとだと自分で思っちゃうんだ」
(引用終わり)

白州次郎が言っていることは日本を戦争に導いた軍部や官僚の話だが、実は政治とマスコミが交わる場面では恒常的に発生する現象だろう。
もう少し引用しよう。

(以下引用)
白州「いま日本でいけないのはすぐ人の脚をひっぱることだね。これは大変な奴だと思うと脚をひっぱちゃう。だから日本で何かのトップにゆく奴は、毒にも薬にもならない奴が大部分だよ」
今「だからね、俺は脚をひっぱられない方法を教わったよ、役人に」
白州「それは、余計なことを言うなっていうんだろう」
今「そう、向こうが何か言ったら、それをやっつけて帰しちゃいけないんだな。たいへん有益なお話を伺いまして、非常に参考になりました、なお研究の上、善処いたしましょう、と言わなきゃいかんていうんだ」
白州「そうしてその人が帰ると、何言ってやがんだい、馬鹿野郎ッて言うんだろう。それがいけないんだよ。なぜハッキリ言わないのかね。会議なんかでもそうだよ。(中略)議論したければ議論すればいいんだ。ところが、痛烈なことを言うと恨むんだね。人の前で恥をかかしたって、面子々々っていうけど、八月十五日以来、日本人に面子なんてあるかっていうんだ」(「文芸春秋」1950年八月号)
(引用終わり)

「八月十五日以来、日本人に面子なんてあるかっていうんだ」と私も思う。逆に言えば、個人の面子にこだわって、現実を隠蔽し、糊塗する人間たちが日本の進路を誤まらせてきたのではないだろうか。

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