地球の記録 - アース・カタストロフ・レビューさんのサイトより
https://earthreview.net/america-experiences-its-coldest-february-on-record/
<転載開始>

氷結した入りイリノイ州のミシガン湖。chinadaily.com

過去数十年のアメリカで最も寒い2月に

アメリカに非常に厳しい寒波が到来しています。


全土的に気温が平年に比べてかなり下がっているのですが、気象予想サイトによると、アメリカの以下の領域は特に極端な低温となっていると見られます。


2025年2月20日13:00の米国の気温の平年との差異の予測

Ventusky


このような寒さが、この 2月にアメリカを「繰り返して」襲うであろうことは、今年初めから、ある程度予測されていたことでした。


以下の 1月16日の記事では、気象分析サイトの予測を掲載しています。



異常に強い「極渦」により北米が過去数十年で最も寒い冬を経験する可能性
BDW 2025年1月16日


極渦というのは、本来は北極の上空を循環している冷たい大気の流れですが、この極渦の規則正しい旋回が「崩壊」することによって、冷たい大気が、南へと流れ込むのです。


特に今回の極渦の大気は、北米大陸のほうに向かって多く流れ込んでいるようで、現在のアメリカでは、地域により氷点下 50℃近い気温になっている場所もあるようです。


このような気温になると、うっかり軽装で外に出るだけで、すぐに凍傷などになってしまうほどのものですが、今後数日間は続くようです。


少なくともアメリカの一部では、今回の寒波は、


「過去数十年で最も寒い冬」


となる見込みで、低温の観測史上記録も各地で更新されそうです。


これは、一般的な寒冷化とか温暖化とかとは関係のない現象ですが、極渦の崩壊がこれだけ毎年のように起こるようになった理由というのがあるはずで、それによっては、今後も毎年のように同じような激しい寒さを経験し続けるのかもしれません。


それについての報道をご紹介します。

史上最も寒い冬に備えましょう: 極寒の寒波により気温がマイナス45℃に達し、27州で低温記録を破る

Get ready for coldest winter EVER: Artic blast to bring in -50F temperatures breaking records in 27 states
dailymail.co.uk 2025/02/19



6000万人以上のアメリカ人が、水曜日から週末にかけての危険な寒さに備えており、全米を襲う冬の嵐の影響が強まっている。


気温は 2月の平均より 50度(華氏)も下がる場所もあり、少なくとも 27州で 270以上の記録を破ると予想されている。


寒さはモンタナ州、ノースダコタ州、サウスダコタ州、ミネソタ州、ウィスコンシン州、ネブラスカ州、カンザス州、コロラド州、アイオワ州などの中部諸州で最も厳しくなり、気温はマイナス 45℃、体感温度はマイナス 50℃まで下がる可能性がある。


この極寒の寒気は、今週米国を横切って移動している嵐のシステムを強め、本日中部大西洋岸を襲うと予想されている。


東部諸州では、 2月19日に冬の嵐が襲来し、気温がマイナス23℃まで下がり、体感温度はマイナス40℃まで下がると予想されている。


バージニア州、メリーランド州、ノースカロライナ州が特に大きな影響を受け、地域によっては積雪が 2フィート (60cm)を超える見込みだ。


アメリカ国立気象局(NWS)は、住民が危険な移動条件、学校閉鎖、停電の可能性に備える中、これら 3州全体に冬の気象注意報と冬の嵐警報を発令した。


嵐がこの地域に移動するにつれ、今日から中部大西洋岸沿いに雪が降り始め、20日早朝まで続くと予想される。19日の午後から今夜にかけて、1時間あたり 1~ 2インチの降雪が予想される。


国立気象局は、絶対に必要な場合を除き外出を控えるよう勧告し、この極寒の寒さにさらされると 10分以内に凍傷を引き起こす可能性があるため、帽子、マスク、手袋など重ね着をするよう人々に促した。


オクラホマ州とカンザス州の一部は現在氷点下となっており、気象学者は少なくとも 2月22日まではこの状況が続くだろうと述べている。


メリーランド州、ノースカロライナ州、バージニア州では交通に混乱が生じるだろう。


ノースカロライナ州東部では凍結雨が降る可能性があり、木々に氷が積もって広範囲にわたる停電を引き起こす可能性がある。


道路の凍結により、ノースカロライナ州のシャーロット、グリーンビル、フェイエットビル、サウスカロライナ州のグリーンビルからダーリントンなどの都市では、交通状況が危険になる可能性がある。


この強さでは、作業員が嵐に対応できない可能性があり、いくつかの主要高速道路は閉鎖を余儀なくされる可能性がある。


アキュウェザーの主任オンエア気象予報士バーニー・レイノ氏は、以下のように述べた。


「バージニア州とノースカロライナ州の大部分は、雪と危険な氷で大混乱になるでしょう」


「最も積雪量が多いのは、バージニア州リッチモンド、ノースカロライナ州ローリー、メリーランド州ソールズベリー周辺です」


これらの州では多くの学区が、嵐の到来に備えて 2月19日に休校することを決めた。


この嵐の影響は他の州にも及んでいる。


先週、北太平洋に移動し、ロッキー山脈を越えて南東方向に雪を広げ始め、今週初めに中央平原に入った。


嵐は東へ進み続け、メキシコ湾からの湿った空気の影響で勢力を強めている。


現在中部大西洋に到達しているこの嵐の影響は、ケンタッキー州、テネシー州、イリノイ州、インディアナ州から東海岸まで広がり、北はマサチューセッツ州ボストンまでの沿岸地域を襲うだろう。


オハイオ渓谷、五大湖地域、中央アパラチア山脈、中部大西洋岸の北部、ニューイングランド南部でも雪が降る可能性がある。


今週初めには、すでに 20州近くが生命を脅かす寒さに見舞われると予測されていた。


しかし、気象学者たちは 2月後半はそれほど厳しい冬の天候にはならないと予想している。