(以下引用)
先日「アメリカがヨーロッパ各国に核爆弾を出荷する」と報じられていました。
(報道) アメリカが「リニューアルした核爆弾100発」をヨーロッパに12月までに出荷という報道 (2022/10/31)
(その報道より)
> ベルギーのメディア、ポリティコが 10月27日に報じたところによると、核空中投下重力爆弾のアップグレードされた、より正確なバージョンの B61-12 核爆弾は、12月にヨーロッパの NATO 基地に到着する予定だ。
>
> …新しい B61-12 核爆弾は、ドイツ、ベルギー、イタリア、オランダ、トルコに出荷される。
こんな挑発をロシアに対して続けていたら、どうなるかわかったものではないです。
さらに、西側は、ロシアに対して新たな制裁を課すことを順次発表していますが、誰の目から見ても、「さらに激しいブーメランになって戻ってくる」ことは明らかです。
アメリカは、ロシアからのアルミニウムの輸入を完全に禁止するとしていて (アメリカのアルミニウムの 15%がロシア産)、EU は「鉄鋼および紙製品、機械、化学薬品、プラスチックの輸入を禁止する」としたことが報じられていましたが、ただでさえ、ヨーロッパはエネルギーもないし、次々と大企業は生産停止や撤退に追い込まれてますし、こんなことを続けていたら、
「ヨーロッパには何にもなくなってしまう」
のではないでしょうか。
そしても結局、困るのは、政治家等ではなく、ヨーロッパの一般の人たちです。ウクライナの人たちは、すでに厳しい冬になることが確定的となっています。
ドイツでは、世界最大の鉄鋼企業が生産を停止し、世界最大の化学企業は「拠点を中国に移転する」と発表しています。
[記事] 絶滅する欧州産業 : 世界最大のドイツの鉄鋼企業が工場を閉鎖。そして世界最大のドイツの化学企業は、生産拠点を中国に移転と発表
地球の記録 2022年10月29日
食料についても、またも大きな懸念が次々と出てきていまして、7月にロシアとウクライナで交わされていた「黒海からの穀物の輸出」が 11月19日で停止されると報じられています。これにより、7月からそれなりに輸出されていた小麦を含む穀物のウクライナからの輸出が「完全に停止される」ことになります。
さらに、以下の記事で書いたのですが、アメリカの干ばつの状況が非常に悪くなっていまして、冬小麦の収獲が絶望的に低下する可能性が出ています。米ブルームバーグの記事をご紹介しています。
[記事] アメリカの干ばつ面積が過去最大に。乾燥し過ぎて「肥料も蒸発してしまう」状態の中、冬小麦の収穫量に重大な懸念
In Deep 2022年10月30日
現時点で、アメリカの干ばつ状況は以下のようになっていて、小麦やトウモロコシを含めたすべての穀物に対して 70%以上の土地が干ばつの状態となっています。これは、記録が残る中では過去最大の干ばつ面積です。
2022年10月25日時点のアメリカの干ばつ状況
U.S. Drought Monitor
農作地帯はほとんどが干ばつとなっているように見えます。
この秋から冬にアメリカで多くの降雪や降雨がなかった場合、春までには、アメリカの大部分が不毛の土地になる可能性さえあります。すでに、世界中で、食料インフレはかなりのものとなっているのですけれと、来年はさらに激しくなる可能性が高くなっています。
エネルギー問題のほうも、ディーゼルなどを含めて、来年さらに状況が悪化すると見られます。
また、最近のメルマガで、「日本国債の問題」について少し書いたのですが、これについて、私は素人ですので、ここでは書かないですが、米ゼロヘッジの絶望的な記事をご紹介しています。「日本銀行のイールドカーブコントロールが壊れ、まもなく日本の国債市場全体が存在しなくなる」というタイトルの記事です。これは、ドイツ銀行のストラテジスト(投資戦略の専門家)の分析を引用して伝えているものでした。
もちろん、今すぐどうこうということではないのですが、ゼロヘッジは、「数ヶ月以内には」という表現をしていました。
先日、アメリカの金融ライターで貴金属の専門家であるビル・ホルター氏という方が、やはり米国債のことについて語っていまして、
「全体が崩壊するまであと数週間」
と述べていました。
米保守系メディアの USAウォッチドッグが伝えています。
これも、数週間というのは大げさかもしれないですが、今後の1年以内くらいのどこかの時点で、日本でもアメリカでも、こういうことが起きる可能性があることを、少なくとも何人かの専門家たちは述べています。ヨーロッパの近い未来については何も語る部分はありません。
いろんなことが「ギリギリのところにある」ような感じに現在覆われていて、おそらく年末くらいまでは同じような状態が続くのかもしれないですが、来年は違うと思います。
コメント