「田中宇の(妄想的)国際ニュース解説」記事の一部で、かなり現実味がある推測であるような感じなので、転載する。言うまでもないが、田中宇の記事タイトル中の(妄想的)は私の揶揄である。ただ、現実の情報に基づいた推測だろうから、ある意味、普通の政治記事と同じだが、田中宇は「隠れ何とか派」とか「意図的自滅」とか、あまりにもご都合主義的な独自用語が多いので、それを私は「妄想的」とからかっているのである。そういう言葉を使えば、後からいくらでも自分の誤りを糊塗できるだろう。まあ、そういう言葉を使わないと思考できない体質になっているのだろうと思う。
記事の第一文が既におかしいのであり、「イスラエルは~したい」と、田中の推測を現実のイスラエルの思惑として書いている。なぜイスラエルの意図が田中に筒抜けなのかwww
私は中東情勢に詳しくないが、サウジアラビアが欧米側、つまりイスラエルと同じ側であるのは昔からの話なのではないか。そのサウジアラビアが反イスラエルであるはずがないだろう。
下記記事中で、「イランの『自滅容認』」が、分かりにくい。イランはまだ自滅していないだろうし、それを容認するかどうかはこれからの話だろう。
中東情勢に詳しくないくせに、好き勝手を書いているが、私自身の記事も妄想なのである。だが、記事でカネを取っているわけではないし、読者もあまりいないから被害も少ないはずだ。平気で好き勝手が書けるのが無名ブログの利点である。頭の中で考えるより、文章化したほうが思考がはかどるだけの話である。
(参考:酔生夢人ブログ「高校生のための世界地理」より自己引用)
世界の石油は、かつてはメジャーと呼ばれる国際石油資本(資本とは、企業と同じだと思ってください。)によって支配されていましたが、メジャーに対抗して1957年に発足した石油輸出国機構(OPEC)や、そこから南米のベネズエラを外したアラブ石油輸出国機構(OAPEC)が現在は中東の原油価格や原油生産量を決定しているため、先進諸国は産業の首根っこをつかまれたような状態でした。その状態を変えようとして起こされたのが1991年の湾岸戦争でしょう。表向きはイラクのクウェート侵攻への対抗として起こされた戦争ですが、その結果は、アメリカ軍のサウジアラビア常駐というものです。つまり、アラブ諸国は、アラブ世界の中に、イスラエルという、仮面をかぶったヨーロッパ国と、世界最強のアメリカの軍隊の二つを抱えることになったわけです。これは、自分の国の中に米軍基地を持つ日本と同じことで、中東産油諸国はアメリカに対し、反抗することはできなくなったわけです。つまり、湾岸戦争でアメリカは中東の石油の支配権を握ったわけです。
(以下引用)
イスラエルは、イスラム世界とアラブ諸国のまとめ役であるサウジアラビアと国交正常化(アブラハム合意)したい。サウジが和解してくれたら、アラブ全体がイスラエルとの和解に動き、イスラム世界のイスラエル敵視も減る。
イスラエルは、パレスチナを抹消しつつ、サウジやアラブと和解していくという、とんでもなく野心的で一見無理な目標を達成しようとしている。リベラル派などイスラエルを嫌う人ほど「そんなの無理だ」と言う。実際は、それほど無理でない。
(Saudi Arabia, Israel peace will only happen if Gaza war ends, sources tell 'Post')
子分であるUAEに、イスラエルとの関係を正常化させたが、自国はまだ。サウジは、イスラエルからもう一つぐらい譲歩を引き出し、アラブやイスラムの盟主として優勢を形だけでも得られたら国交正常化したいと考えている。
以前のサウジは「イスラエルがパレスチナ国家をうまく機能させない限り和解しない」と言っていたが、そんなのもう無理だ。イスラエルは、パレスチナを支持してイスラエルと戦っていたイランやヒズボラやアサドなどの諸勢力を潰してしまった。パレスチナを支持支援してきたEUや米民主党・欧米のリベラル派も没落している。
サウジは、パレスチナにこだわり続けたら不利になるだけだ。最低限の追加譲歩をしてくれたら、早めにイスラエルと和解・国交正常化したい。ガザ停戦(の演技)を追加譲歩として、サウジがトランプ就任後にイスラエルと正式和解するシナリオが動いている。
ガザ停戦だけでなく、イスラエルとサウジの国交正常化(アブラハム合意の達成)も、トランプ返り咲き祝賀の「打ち上げ花火」になりそうだ。
(Gaza hostage deal can be reached within a month, sources tell 'Post' )
このほか「イスラエルがヒズボラを潰し、イスラエル傀儡のHTSがシリアでアサドを潰すのを、ヒズボラやアサドを傘下に入れていたイランが傍観している自滅容認の姿勢」も、トランプへの祝賀として、イスラエルがイランに強要したことだ。
イランがイスラエルにやられて自滅を容認した見返りに、プーチンのロシアがエネルギーや軍事などの分野でイランと戦略提携を強めている。プーチンの後ろには習近平の中国もいる。イランは、イスラエルの強さを認める見返りに、非米化した世界システムの中で発展を手にする。
(Russia-Iran Power Play: Strategic Alliance Taking Shape)
(Russia, Iran To Sign 'Comprehensive Strategic Partnership' Treaty This Week)
中露は以前からイランをテコ入れしてきたが、今後はイスラエルとトランプも隠然とこれを支持する。以前の米イスラエルはイランを潰そうとしたきた。だが、レバノンやシリアがイラン系からイスラエル傀儡に転換しつつある中で、今後の米イスラエルはイランを敵視しなくなる。
最近、米国(トランプもバイデンも)とイスラエルは表向き「必要ならイランを空爆する」と言っているが、これは見事な目くらましだ。
米国が隠然とイランの非米側での発展を容認する姿勢を強めるので、それを見返りとしてイランは、傘下のヒズボラやアサドがイスラエルとその傀儡(HTS)に潰されるのを耐え忍んだ。
(Military Action Against Iran Will Be a ‘Real Possibility’ Under Trump)
米イスラエルは、トランプ就任に合わせ、イエメンのフーシ派も潰すぞと言って、軍事攻撃を激化している。イラン傘下のフーシ派は、イスラエルを実際に攻撃し続けている最後の勢力だ。
親分のイランはおそらく、フーシ派が米イスラエルに潰されていくことを耐え忍んで容認する。ヒズボラやアサドが潰されるのは容認したイランが、フーシ派だけを守り抜くはずがない。
フーシ派は潰されていく。フーシ派やヒズボラやアサドは、トランプ就任を祝賀する「人柱」「生贄」にされている。
(Recognizing Somaliland: A geopolitical game-changer for West Asia?)
シリアやレバノンで内戦に再燃して混乱すると、イスラエル敵視の勢力が増殖する。これはイスラエルにとって良くない。だからイスラエルは、シリアやレバノンを安定化したい。
イスラエル敵視のリベラル派の分析者たちは、呪いの言葉みたいに「シリアもレバノンも大混乱になっていく」と予測するが、たぶん外れる。シリアもレバノンも、意外と安定する。
(CIA Director Reiterates There’s No Evidence Iran Has Decided To Build a Nuclear Bomb)
(中東全体解決の進展)
シリアで分離独立したがっている最大の勢力はクルド人だが、彼らが分離独立していきそうな流れは起きていない。HTSが昔のタリバンみたいな暴力行為をやっているという報道も出ているが、検証されずに消えていく話ばかりで、多分イスラエル敵視「ジャーナリスト(うっかり英傀儡)」たちの歪曲話だ。
レバノンの大統領選挙では、ヒズボラ系が立候補を取り下げた。イランが手を回し、ヒズボラ壊滅後のレバノン政界の安定確保に協力しているようだ。
(Hezbollah candidate expected to withdraw from Lebanon's presidential elections - report)
(Mainstream Media Ignoring Ethno-Religious Genocide Under Syria's New Rulers)
イスラエルとイランは表向き対立しつつ、中東の運営に関してひそかに協力している。それは、中国と印度が表向き対立しつつ、BRICSの運営に関して協力しているのと同質だ。
これからの非米化した国際社会では、この手の「こっそり良い関係」があちこちで醸成される。これまでの英米覇権下の国際社会が「協調という名の英米支配」や「自由という名の傀儡化」「民主という名の2党独裁や官僚独裁」など「こっそり悪い関係」ばかりだったのと対照的だ。
(Western Europe risks losing everything. Here’s why)
記事の第一文が既におかしいのであり、「イスラエルは~したい」と、田中の推測を現実のイスラエルの思惑として書いている。なぜイスラエルの意図が田中に筒抜けなのかwww
私は中東情勢に詳しくないが、サウジアラビアが欧米側、つまりイスラエルと同じ側であるのは昔からの話なのではないか。そのサウジアラビアが反イスラエルであるはずがないだろう。
下記記事中で、「イランの『自滅容認』」が、分かりにくい。イランはまだ自滅していないだろうし、それを容認するかどうかはこれからの話だろう。
中東情勢に詳しくないくせに、好き勝手を書いているが、私自身の記事も妄想なのである。だが、記事でカネを取っているわけではないし、読者もあまりいないから被害も少ないはずだ。平気で好き勝手が書けるのが無名ブログの利点である。頭の中で考えるより、文章化したほうが思考がはかどるだけの話である。
(参考:酔生夢人ブログ「高校生のための世界地理」より自己引用)
世界の石油は、かつてはメジャーと呼ばれる国際石油資本(資本とは、企業と同じだと思ってください。)によって支配されていましたが、メジャーに対抗して1957年に発足した石油輸出国機構(OPEC)や、そこから南米のベネズエラを外したアラブ石油輸出国機構(OAPEC)が現在は中東の原油価格や原油生産量を決定しているため、先進諸国は産業の首根っこをつかまれたような状態でした。その状態を変えようとして起こされたのが1991年の湾岸戦争でしょう。表向きはイラクのクウェート侵攻への対抗として起こされた戦争ですが、その結果は、アメリカ軍のサウジアラビア常駐というものです。つまり、アラブ諸国は、アラブ世界の中に、イスラエルという、仮面をかぶったヨーロッパ国と、世界最強のアメリカの軍隊の二つを抱えることになったわけです。これは、自分の国の中に米軍基地を持つ日本と同じことで、中東産油諸国はアメリカに対し、反抗することはできなくなったわけです。つまり、湾岸戦争でアメリカは中東の石油の支配権を握ったわけです。
(以下引用)
イスラエルは、イスラム世界とアラブ諸国のまとめ役であるサウジアラビアと国交正常化(アブラハム合意)したい。サウジが和解してくれたら、アラブ全体がイスラエルとの和解に動き、イスラム世界のイスラエル敵視も減る。
イスラエルは、パレスチナを抹消しつつ、サウジやアラブと和解していくという、とんでもなく野心的で一見無理な目標を達成しようとしている。リベラル派などイスラエルを嫌う人ほど「そんなの無理だ」と言う。実際は、それほど無理でない。
(Saudi Arabia, Israel peace will only happen if Gaza war ends, sources tell 'Post')
子分であるUAEに、イスラエルとの関係を正常化させたが、自国はまだ。サウジは、イスラエルからもう一つぐらい譲歩を引き出し、アラブやイスラムの盟主として優勢を形だけでも得られたら国交正常化したいと考えている。
以前のサウジは「イスラエルがパレスチナ国家をうまく機能させない限り和解しない」と言っていたが、そんなのもう無理だ。イスラエルは、パレスチナを支持してイスラエルと戦っていたイランやヒズボラやアサドなどの諸勢力を潰してしまった。パレスチナを支持支援してきたEUや米民主党・欧米のリベラル派も没落している。
サウジは、パレスチナにこだわり続けたら不利になるだけだ。最低限の追加譲歩をしてくれたら、早めにイスラエルと和解・国交正常化したい。ガザ停戦(の演技)を追加譲歩として、サウジがトランプ就任後にイスラエルと正式和解するシナリオが動いている。
ガザ停戦だけでなく、イスラエルとサウジの国交正常化(アブラハム合意の達成)も、トランプ返り咲き祝賀の「打ち上げ花火」になりそうだ。
(Gaza hostage deal can be reached within a month, sources tell 'Post' )
このほか「イスラエルがヒズボラを潰し、イスラエル傀儡のHTSがシリアでアサドを潰すのを、ヒズボラやアサドを傘下に入れていたイランが傍観している自滅容認の姿勢」も、トランプへの祝賀として、イスラエルがイランに強要したことだ。
イランがイスラエルにやられて自滅を容認した見返りに、プーチンのロシアがエネルギーや軍事などの分野でイランと戦略提携を強めている。プーチンの後ろには習近平の中国もいる。イランは、イスラエルの強さを認める見返りに、非米化した世界システムの中で発展を手にする。
(Russia-Iran Power Play: Strategic Alliance Taking Shape)
(Russia, Iran To Sign 'Comprehensive Strategic Partnership' Treaty This Week)
中露は以前からイランをテコ入れしてきたが、今後はイスラエルとトランプも隠然とこれを支持する。以前の米イスラエルはイランを潰そうとしたきた。だが、レバノンやシリアがイラン系からイスラエル傀儡に転換しつつある中で、今後の米イスラエルはイランを敵視しなくなる。
最近、米国(トランプもバイデンも)とイスラエルは表向き「必要ならイランを空爆する」と言っているが、これは見事な目くらましだ。
米国が隠然とイランの非米側での発展を容認する姿勢を強めるので、それを見返りとしてイランは、傘下のヒズボラやアサドがイスラエルとその傀儡(HTS)に潰されるのを耐え忍んだ。
(Military Action Against Iran Will Be a ‘Real Possibility’ Under Trump)
米イスラエルは、トランプ就任に合わせ、イエメンのフーシ派も潰すぞと言って、軍事攻撃を激化している。イラン傘下のフーシ派は、イスラエルを実際に攻撃し続けている最後の勢力だ。
親分のイランはおそらく、フーシ派が米イスラエルに潰されていくことを耐え忍んで容認する。ヒズボラやアサドが潰されるのは容認したイランが、フーシ派だけを守り抜くはずがない。
フーシ派は潰されていく。フーシ派やヒズボラやアサドは、トランプ就任を祝賀する「人柱」「生贄」にされている。
(Recognizing Somaliland: A geopolitical game-changer for West Asia?)
シリアやレバノンで内戦に再燃して混乱すると、イスラエル敵視の勢力が増殖する。これはイスラエルにとって良くない。だからイスラエルは、シリアやレバノンを安定化したい。
イスラエル敵視のリベラル派の分析者たちは、呪いの言葉みたいに「シリアもレバノンも大混乱になっていく」と予測するが、たぶん外れる。シリアもレバノンも、意外と安定する。
(CIA Director Reiterates There’s No Evidence Iran Has Decided To Build a Nuclear Bomb)
(中東全体解決の進展)
シリアで分離独立したがっている最大の勢力はクルド人だが、彼らが分離独立していきそうな流れは起きていない。HTSが昔のタリバンみたいな暴力行為をやっているという報道も出ているが、検証されずに消えていく話ばかりで、多分イスラエル敵視「ジャーナリスト(うっかり英傀儡)」たちの歪曲話だ。
レバノンの大統領選挙では、ヒズボラ系が立候補を取り下げた。イランが手を回し、ヒズボラ壊滅後のレバノン政界の安定確保に協力しているようだ。
(Hezbollah candidate expected to withdraw from Lebanon's presidential elections - report)
(Mainstream Media Ignoring Ethno-Religious Genocide Under Syria's New Rulers)
イスラエルとイランは表向き対立しつつ、中東の運営に関してひそかに協力している。それは、中国と印度が表向き対立しつつ、BRICSの運営に関して協力しているのと同質だ。
これからの非米化した国際社会では、この手の「こっそり良い関係」があちこちで醸成される。これまでの英米覇権下の国際社会が「協調という名の英米支配」や「自由という名の傀儡化」「民主という名の2党独裁や官僚独裁」など「こっそり悪い関係」ばかりだったのと対照的だ。
(Western Europe risks losing everything. Here’s why)
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