台湾で11月にあった統一地方選のうち、候補者の死去で延期されていた南部・嘉義市長選が18日、投開票された。国民党の現職、黄敏恵氏(63)が、民進党の元総統府副秘書長らを下し、再選を果たした。全土22県市の首長選の結果は、国民党14県市、民進党5県市、その他3となった。

安倍晋三元首相の葬儀に参列した台湾の頼清徳副総統(中央)=7月12日、東京都港区の増上寺、小林一茂撮影
安倍晋三元首相の葬儀に参列した台湾の頼清徳副総統(中央)=7月12日、東京都港区の増上寺、小林一茂撮影© 朝日新聞社

 蔡英文(ツァイインウェン)総統は統一地方選の大敗を受け、11月に民進党主席(党首)を辞任している。民進党は1月15日に主席選を予定し、唯一、立候補した頼清徳(ライチントー)副総統が就任する見通しだ。頼氏は2024年に予定される次期総統選で民進党の最有力候補者とみられており、党勢の立て直しが急務となる。


 民進党は統一地方選後、敗因について分析を続けている。同党によると、支持団体からは、選挙戦で中国の脅威を強調したことが世論の警戒を引き起こしたといった指摘が出ているという。(台北=石田耕一郎)