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徽宗皇帝のブログ

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これからの日本のグランドデザイン 本論(1)産業と経済7
前回の予告と食い違うが、「第一次産業の改革」を先に論じる。と言うのは、「国内のカネの循環のどこが問題か」ということは前々から何度も論じてきていて、あまり気が乗らないからだ。そんなことを言えば、「第一次産業の改革」も同様だが、こちらは現在、少し話題になっている事柄と関係もあると思うから、こちらを先に論じる。

現在何が話題になっているかというと、それを設問の形にするなら

1)TPPによる日本農業の壊滅に備えて、何をどうするべきか。
2)シャープが電機メーカーから「農業工場」に「転身」し、「転進」する話があるが、それは是か非か。

というように言えるだろう。
まず、2)の内容については私はあまり詳しくは知らないが、「野菜工場」をどこかに作るらしい。で、この野菜工場、ひいては穀物なども含めた「農業の工場化」あるいは「農業の工業化」は私が20年近く前から主張してきたことでもある。当然、それを是としているわけだ。
それは当然の話で、この狭い国土に膨大な土地を必要とする現在の農業形態のままで農業がうまく行くはずがない。
これからの農業は「屋内」で行い、しかも「土地の高層化」を行うべきなのである。それは「土壌の定期交換システム」「水や肥料の自動補給」「外界からの遮断による自然災害からの保護」なども意味している。詳細なアイデア・具体化は専門家に任せるが、未来の農業がこういう形態になることは、私はほぼ確信している。
簡単な話、個々の農家が所有する土地の面積が外国の10分の1しかないならば、それを高層化して10階建てにすれば、同じ面積の土地が出現することになる。なぜ、このような「農地の立体化」を国家事業としてやらないのか、ということだ。極端な話、海の上にこうした「農業工場」(海水淡水化施設併用)を作るなら、土地すら要らない。土壌だけ、そこまで運べばいいだけだ。(土地と土壌(土)はもちろん別の概念だ。)
日本の農業が外国と太刀打ちできないのは、土地面積の違いが大きい理由だろう。それに、機械や肥料や農薬などのコストにカネがかかりすぎて、作物原価が高くなりすぎているはずだ。ここが、TPP問題と関連するところでもある。
これを、「屋内農業」にすることで、「農薬と肥料の使用を最低限にし」「自然災害から守り」「作物を均質化し」「商品性(競争力)を高める」ならば、建物などの初期投資はすぐに回収できるのではないか。
まあ、初期投資ができるだけのカネは個人で持っている農家は少ないだろうが、それこそ「投資先が見つからない」という「末期金融資本主義」の現状なら、銀行や証券会社は今こそ「農業工場」に投資先の主力は振り向けるべきなのである。それが自らの延命にもなるだろう。その後は、まあ、金融業は長い時間をかけて消滅していけばいい。www
農家は、その融資先になるわけであるが、個人で農業工場を作るより、「農協」単位で、このプロジェクトに取り組んでいくのがいいのではないか。そして、農民は「会社員」として農業工場に勤めればいいのである。このあたりは、前にも論じたが、どこにその記事があるか、私自身忘れているww


一応、小結論を書いておく。

「これからの日本の最大の産業は(農業と工業と金融の結婚である)『農業工場』だ」




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