8月4日のディスクロージャーは残念ながら起こらず、やはり人類は自分たちの手で自分たちの問題を解決しなければならないようだ。
では、その問題とは何か。
文明の進展とともに、人類がどんどん不幸になりつつある、という問題である。
「Democracy Now」というサイトから転載。
この記事を載せる理由は、アメリカで起こっていることと日本で起こっていることがまったく同一である、という事実を指摘するためである。
まったく別の国でほぼ同時期に同一の政治的現象が起こるなら、それはある特定の集団が意図的に起こしていると見るのが自然だろう。
それは、「中間所得層から富裕層への所得移転」という現象だ。
その結果は「中間所得層の貧困層への転落」である。
これがアメリカで起こり、日本で起こっていることである。
いや、ほとんどすべての先進国で起こっていることだ。
これが富に関する「1%と99%」への分裂という現象である。
私は何度も書いてきた。「現代の文明は、人類全体が即座に幸福になるだけの生産能力と、文化や富の蓄積がある。問題はただ『配分』の仕方だけなのだ」と。そして政治とは最終的には「いかに配分するか」を扱うものである、と。
下記記事にある「アメリカンドリームの裏切り」とは、新自由主義という強欲資本主義がほとんどの人間を不幸にした、ということだ。アメリカンドリームとは、競走馬の目の前に吊り下げられた人参のようなものであり、人々はそれを得ようと必死に走る。その労働の成果による富は社会の上位層によってどんどん吸い上げられ、働く人々にはスズメの涙ほどの報酬しか残らない。
これが資本主義のエンジンなのである。そんなことはマルクスあたりが大昔に言っていたことだが、人々もやっとそれを心から理解し始めたようだ。
だが、人々はこの状況をどうすれば変えられるかがまだ分かっていない。「オキュパイ・ウォールストリート」などという寝ぼけたスローガンで何が変わるはずがあるだろうか。
「富の不道義かつ不適切な偏在」という、人々の不幸の根本を変えない限り、何も変わらないのである。その「富の不道義かつ不適切な偏在」をむしろ奨励することを新自由主義と言うのである。新自由主義とは資本主義の極限なのだから、もはや資本主義そのものが破裂寸前になっている、ということだ。
マルクスの予言が当たるなら、そこから先に待っているのは共産主義、あるいは社会主義革命だ、ということになる。私は共産主義など存在不可能なファンタジーか新興宗教の一つだとしか思っていないが、社会主義的要素によって「企業や冨者の自由な経済活動」に制限をかけない限り、社会全体が地獄になるだろうと思っている。いや、すでにそうなっているではないか。世界中の人間は貧困にあえいでいる。
なぜだ?科学と文明がこれほどに発達しながら、なぜ世界は貧困に苦しむのだ?
すべてはただ、政治という「配分」の問題なのである。あえて言えば、政治が冨者によって支配されているからだ。そしてその政治は、実は庶民が選挙で変え得るものなのである。
[お知らせ] しばらく夏休みで田舎に帰るので、もしかしたらこのブログは小休止するかもしれません。では、再見! (などと中国語を書くと、右翼どもが、やはりこのブログは中国シンパのブログか、と言いそうだが、実はそうである。私はれっきとした日本人だが、中国という国と日本が仲良くすることが、今後の日本を救うと思っている。)
(以下引用)
2012年7月30日(月)
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『アメリカン・ドリームの裏切り』、ピューリッツァー賞受賞のバーレット&スティールが新著を語る
受賞経験のあるドナルド・バーレット、ジェームズ・スティールの調査報道チームが、ベストセラーとなった『アメリカの没落』の続編、The Betrayal of the American Dream(『アメリカン・ドリームの裏切り』)を発表しました。税金の負担先をめぐり共和党と民主党が対立している中、バーレットとスティールは、米国の中流階級が長年、税制のみならず金融規制、貿易赤字、年金などをめぐる政策により犠牲になってきたと主張します。新著では、新たな支配層エリートたちを利するために中流階級の人々がいかにして組織的に貧困に陥らされ、将来性が阻まれてきたかが歴史的にまとめられています。バーレットとスティールは40年間以上にわたり共同作業を続け、2人でピューリッツァー賞、ナショナル・マガジン・アワードをそれぞれ2度受賞しています。本日はこの2人を迎え、中流階級への攻撃、税金の搾取、規制緩和、ボーイングやアップルなどの企業による米国の仕事の国外への外注、引退の終焉について番組の時間いっぱいを使ってききました。「人々は永遠に働き続けざるをえません。でもどんな仕事があるでしょう?いくら払ってもらえるでしょう?しかも職場では大きな圧力がかけられます。65歳から75歳まで人々が働き続けなければならないとしたら、どうやって仕事を得られるでしょう?」とスティールは言います。2人はまた、2002年のソルトレイクシティでのオリンピックについてかつて書いた記事についても触れます。ソルトレイクシティでのオリンピック組織委員会の会長は現在の共和党大統領候補ミット。ロムニーでしたが、彼が仕切っていた「オリンピック委員会の仕事は、オリンピック史上かつてなかった規模で連邦政府の助成金を国庫から取ってくることでした」
では、その問題とは何か。
文明の進展とともに、人類がどんどん不幸になりつつある、という問題である。
「Democracy Now」というサイトから転載。
この記事を載せる理由は、アメリカで起こっていることと日本で起こっていることがまったく同一である、という事実を指摘するためである。
まったく別の国でほぼ同時期に同一の政治的現象が起こるなら、それはある特定の集団が意図的に起こしていると見るのが自然だろう。
それは、「中間所得層から富裕層への所得移転」という現象だ。
その結果は「中間所得層の貧困層への転落」である。
これがアメリカで起こり、日本で起こっていることである。
いや、ほとんどすべての先進国で起こっていることだ。
これが富に関する「1%と99%」への分裂という現象である。
私は何度も書いてきた。「現代の文明は、人類全体が即座に幸福になるだけの生産能力と、文化や富の蓄積がある。問題はただ『配分』の仕方だけなのだ」と。そして政治とは最終的には「いかに配分するか」を扱うものである、と。
下記記事にある「アメリカンドリームの裏切り」とは、新自由主義という強欲資本主義がほとんどの人間を不幸にした、ということだ。アメリカンドリームとは、競走馬の目の前に吊り下げられた人参のようなものであり、人々はそれを得ようと必死に走る。その労働の成果による富は社会の上位層によってどんどん吸い上げられ、働く人々にはスズメの涙ほどの報酬しか残らない。
これが資本主義のエンジンなのである。そんなことはマルクスあたりが大昔に言っていたことだが、人々もやっとそれを心から理解し始めたようだ。
だが、人々はこの状況をどうすれば変えられるかがまだ分かっていない。「オキュパイ・ウォールストリート」などという寝ぼけたスローガンで何が変わるはずがあるだろうか。
「富の不道義かつ不適切な偏在」という、人々の不幸の根本を変えない限り、何も変わらないのである。その「富の不道義かつ不適切な偏在」をむしろ奨励することを新自由主義と言うのである。新自由主義とは資本主義の極限なのだから、もはや資本主義そのものが破裂寸前になっている、ということだ。
マルクスの予言が当たるなら、そこから先に待っているのは共産主義、あるいは社会主義革命だ、ということになる。私は共産主義など存在不可能なファンタジーか新興宗教の一つだとしか思っていないが、社会主義的要素によって「企業や冨者の自由な経済活動」に制限をかけない限り、社会全体が地獄になるだろうと思っている。いや、すでにそうなっているではないか。世界中の人間は貧困にあえいでいる。
なぜだ?科学と文明がこれほどに発達しながら、なぜ世界は貧困に苦しむのだ?
すべてはただ、政治という「配分」の問題なのである。あえて言えば、政治が冨者によって支配されているからだ。そしてその政治は、実は庶民が選挙で変え得るものなのである。
[お知らせ] しばらく夏休みで田舎に帰るので、もしかしたらこのブログは小休止するかもしれません。では、再見! (などと中国語を書くと、右翼どもが、やはりこのブログは中国シンパのブログか、と言いそうだが、実はそうである。私はれっきとした日本人だが、中国という国と日本が仲良くすることが、今後の日本を救うと思っている。)
(以下引用)
2012年7月30日(月)
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『アメリカン・ドリームの裏切り』、ピューリッツァー賞受賞のバーレット&スティールが新著を語る
受賞経験のあるドナルド・バーレット、ジェームズ・スティールの調査報道チームが、ベストセラーとなった『アメリカの没落』の続編、The Betrayal of the American Dream(『アメリカン・ドリームの裏切り』)を発表しました。税金の負担先をめぐり共和党と民主党が対立している中、バーレットとスティールは、米国の中流階級が長年、税制のみならず金融規制、貿易赤字、年金などをめぐる政策により犠牲になってきたと主張します。新著では、新たな支配層エリートたちを利するために中流階級の人々がいかにして組織的に貧困に陥らされ、将来性が阻まれてきたかが歴史的にまとめられています。バーレットとスティールは40年間以上にわたり共同作業を続け、2人でピューリッツァー賞、ナショナル・マガジン・アワードをそれぞれ2度受賞しています。本日はこの2人を迎え、中流階級への攻撃、税金の搾取、規制緩和、ボーイングやアップルなどの企業による米国の仕事の国外への外注、引退の終焉について番組の時間いっぱいを使ってききました。「人々は永遠に働き続けざるをえません。でもどんな仕事があるでしょう?いくら払ってもらえるでしょう?しかも職場では大きな圧力がかけられます。65歳から75歳まで人々が働き続けなければならないとしたら、どうやって仕事を得られるでしょう?」とスティールは言います。2人はまた、2002年のソルトレイクシティでのオリンピックについてかつて書いた記事についても触れます。ソルトレイクシティでのオリンピック組織委員会の会長は現在の共和党大統領候補ミット。ロムニーでしたが、彼が仕切っていた「オリンピック委員会の仕事は、オリンピック史上かつてなかった規模で連邦政府の助成金を国庫から取ってくることでした」
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