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徽宗皇帝のブログ

徽宗皇帝のブログ

いかにして基地外は作られるか
「ロックウエイ・エキスプレス」から転載。
ノルウェーの大量殺害事件については、犯人が極右思想のガイキチであったことは最初から明らかだが、なぜそのようなガイキチが発生するのか、という分析や反省は欧米メディアにはほとんど存在しない。なぜなら、そういう基地外を作ってきたのはほかならぬメディアそのものだからだ。
私はこれまで何度も言ってきているが、教育とマスコミは、国民洗脳の道具としてこれまで用いられてきたし、これからも用いられる。その怖さは、自分が洗脳されているという事実に当人はまったく気づかないという点にある。
ノルウェーの大量殺害犯は、冷静着実に自分の「やるべき仕事」を片づけていった。その点ではまったく「理性的」であり、有能ですらあった。その「仕事」内容が狂っていることを除けばだが。
我々は思想というものの力を軽視している。だが、人間の生は、その人の持つ思想の体現なのである。
私自身の、このようなささやかなブログでさえも、読んだ人に何かの影響を与える可能性はある。まして、マスコミならば、その与える影響は測り知れない。マスコミに従事している人々は、自分の仕事が、ノルウェーのあの大量殺害犯人を生み出したのと同じような洗脳的内容になっていないか、考えてもらいたい。
まあ、そうは言っても、マスコミ従事者の大半は自分たちが権力の走狗であることについては確信犯なのだろうが、中には真剣に社会の木鐸になろうとしてマスコミを志望した人々もいるはずである。そろそろマスコミ自体の中からも改革の機運が起こってもいいのではないだろうか。「自由報道協会」のような存在がこれから力のある存在になっていってほしいものだ。


(以下引用)*一部に注を入れてあるが、それ以外は原文のまま。


ノルウェーの殺戮:孤独なネオナチの共犯者としての欧米政府とメディア

イスラム恐怖症から大量殺戮?

◆7月27日

 ノルウェーの大虐殺事件が起きた時、初めに出たニュースは、イスラム教徒による犯行ではないか?というような論調だった。オバマ大統領の言い草もその調子があた。

 しかし逮捕された人物はキリスト教原理主義者で極右だった。この事件はアメリカで起きたオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件を思い起こさせるものだ。当時も多くのアラブ系イスラム教徒などが身柄を拘束された。

 9月11日同時多発テロ事件直後、「テロとの戦争」をブッシュ大統領(当時)がぶち上げた時、彼は、この戦争は今後50年継続する、と語った。その時既に、この男は50年間戦争をしたいのだ、とブログ子は理解できた。

 さて今回のノルウェーの事件も、これら一切がこのブレイビクなる人物一人でなされたと考えるのは早計ではないか、と感じる。実はずっと奥深いものがうごめいている気配を感じる。これもあの「魑魅魍魎」がうごめいていると感じざるを得ない。

 しかし、いずれにしてもテロとの戦争がイスラム教徒を対象にしたものであったため、その後に欧米諸国が進めてきている戦争はアラブ・イスラム教徒の生存圏で行われてきた。そこはまた化石燃料の埋蔵地帯でもある。

 既にこのブログでは、何回もテロとの戦争という口実がいかにいんちきであるかを示してきたが、今回のノルウェーの事件は別の面での余波が出たことになる。

 人々の間に偽情報を撒き散らすことで、お互いを疑心暗鬼にさせ戦わせる、と言う構図は、いかにも悪魔の計略じみている。踊らされているのは哀れな人間ども、ということになる。

 しかし欧米諸国はこのテロとの戦争を継続する事で、一部の者たち、すなわち軍産複合体の者たち、に利益を与えてきたし、その者たちを支える銀行群にも利益を与えてきたので、そう簡単にテロとの戦争を放棄するつもりはないだろう。

 それでも、今や時代は新しい局面に入りつつあり、経済金融的な世界的行き詰まりと世界的天変地異で、そのテロとの戦争も継続不可に陥る時期が近づいている。人間の目論見は根本から見直しを迫られる事態に入っていくだろう。


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●ノルウェーの殺戮:孤独なネオナチの共犯者としての欧米政府とメディア
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=25784
【7月26日 by Finian Cunningham】

 ノルウェーの大量殺戮者アンダース・ベーリング・ブレイビクは、非公開の法廷審理で、自分がヨーロッパに文化革命をもたらすことを使命とする極右組織のメンバーである、と述べた。

 32歳になる外交官の息子である男のこの主張は、彼の殺戮行為には共犯者がいることを示唆している。

 この事件を追っている者たちの中には、西・北欧に最近増えてきている極右ないしはネオファシスト・グループの関与の可能性を指摘する者たちがいる。 

 更に不吉なのは、確たる証拠はないが、政府の息の掛かった、そして超政府的な組織が惨劇に拘わっているのではと推測する者たちもいることだ。イスラエルのモサドがノルウェーの親パレスチナである与党政府に一泡吹かせるため殺害意欲を持つ人物をブレイビクの中に見出したのか? CIAがリビアでのNATO作戦から撤退する計画をしているノルウェー政府にグロテスクなメッセージを送ろうとしたのか? 世界的な銀行家らが、オスロの左翼的政権の政策をひっくり返そうとしたのか?

 一人の犯行としては余りにも大きすぎる事件の規模に対して疑問が湧くのは当然である。

 先ず、先週金曜日午後のオスロでの6トンの車爆弾で政府ビルで仕事をしていた7人が死亡している。1時間以内に、この惨劇の容疑者であるブレイビクは車とフェリーでオスロから20マイル離れた島に向かったが、そこでは労働党青年部が恒例のサマーキャンプを開催しており、600人が集まっていた。

 6フィートで金髪のブレイビクは、警官の服装をしルガー突撃銃と拳銃を所持していた。彼はウトエヤ島で青年達に集合するように静かに語り、爆破事件に関して治安上のセキュリティー・チェックのためにやってきたと述べた。セキュリティー・チェックということで青年達が集まると彼は青年達を撃ち始めたのだ。

 オスロでの爆破事件で警察が混乱している中、ブレイビクは90分かかって労働党を将来担うような若い世代の人々を一掃する冷血的使命を遂行したのだ。彼は労働党の移民政策と外交政策を嫌っていた。 

 ブレイビクは興奮してなかったし冷静さを失わなかったと、生存者らは語った。彼は逃げようとする者たちを追って、走らずに歩きながら、「俺はおまえ達を殺すから・・・これがおまえ達の最後の日だ」と叫んでいた、とからくも逃げ延びた青年が語った。

 別の者は、ブレイビクの表情は、「完全にナチスの突撃隊員のそれだった」と語った。彼は殺戮行為を冷静に整然と行った。地面に倒れた者たちに彼は更にもう一発確実に殺すように撃ちこんでいた。ダムダム弾を使用するのは、大虐殺を最大限にするためと考えられている。この弾は犠牲者の体の内部で爆発する効果がある。 
 18歳の生存者のエリン・カーセットギエルデは、「人々は彼に許して欲しいと懇願していたが、彼はその願いをただ無視するのみだった。彼の顔には感情が無いように見えた・・・それはまるで彼は芝刈りをしているような感じだった」

 ブレイビクは、海岸の岩の上に上って冷たい水の中を必死に泳いで本土に向かおうとしている人々を狙い撃つことがあった。死亡者数は水の中を警察のダイバーが捜索しているので、まだはっきり分からない。

 生き残った者たちの中には、「二人のガンマンがいた」と語っている者たちがいる。この事件を調べている別の者たちの中には、ノルウェー警察は爆弾が爆発した地区のセキュリティーチェックを前日行ったと指摘している。

 警察がウトエヤ島での銃撃の報告を聞いてからノルウェー特殊部隊が島に到着しブレイビクを逮捕するまでの間の60分間の遅れに関する質問が寄せられている。明らかに、彼は弾薬はまだ残っていたのに反抗はしないで降参している。

 しかし後から見れば、このような表面的な異常さは、当時の混乱状態から説明がつくかもしれない。ブレイビクは時限装置を使用して、攻撃と攻撃の間の時間を最大限にする工作ができたかもしれない。島では、突撃銃と拳銃を使い分けながら銃撃をすれば、二人の人物がやっているように見えたかもしれない。特殊部隊の到着の遅れに関しては、ウトエヤ島はオスロから車とフェリーで1時間かかる距離にある。そのオスロでは6トンの肥料爆弾の爆発騒ぎで警察はてんてこ舞いだった。確かにこの付近で警察のセキュリティーチェックがあった点についての疑問は残る。 

 しかし証拠は、虐殺計画を持つ一人の男が少なくとも2年間、精神病的計算に駆られていたことを示している。ブレイビクはネオナチ運動の細胞組織に属していると主張するかもしれないが、彼の説明は事実に基づくというより妄想に近いように見える。とにかく、インターネットに彼は自分の残忍な行動によって革命を起こしたかったと書いている。これはブレイビクは、組織されたテロを行う実際の党派というよりか、「仮想の細胞組織」から模倣犯罪が始まることを願っていたことを示している。

 確かに、ブレイビクはヨーロッパ中の極右の人物やグループの者たちと繋がり交流があったようだ。彼は2002年ロンドンで極右「サミット」に参加したと主張している。またある時には、イングリッシュ・ディフェンス・リーグ(EDL)への称賛を表明していた。後になって、ブレイビクはEDLに幻滅したようで、非暴力を公表しているため、この超民族主義的組織から離脱した。

 彼のマニフェストには、2083年にヨーロッパの独立宣言とあり、彼はそれを7月22日金曜日の大殺戮の数時間前に郵送している。彼は多文化主義からヨーロッパを解放するという一途な目的を示している。多くの影響や大義の中でも、一番大きいのは深い「イスラム恐怖症」であることははっきりしている。

 中世のキリスト教の十字軍から引き出してブレイビクは、「騎士として、あなたは自由なヨーロッパ人全てに代わって陪審員であり、裁判官であり、執行人である。残酷さが必要な状況というものがある。そして必要な残酷さを拒絶することはあなたが守りたい人々に対する裏切りとなる」

 ブレイビクの恐ろしい殺戮行為に対する政府の共犯関係については犯罪者がいる。(徽宗注:前の文は「可能性はある」の誤訳か?)しかしモサドやCIA、銀行家たちは証拠や動機の面で訴えることは無理がある。これらの機関はこのような惨劇を引き起こす面での能力もあれば、意思もあるが、今回は意味がない。

 そのうえ、このようなテロ行為をすることは、ノルウェーでの殺戮と欧米政府の役割のもっとも明らかな関連性を見失うことになる。

 彼の母、父、マルクシスト、フェミニスト、多文化主義者に対する病的な有害な考え方を見れば、ブレイビクは議論の余地無く「テロとの戦争」という、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、その他の西欧諸国の政府が過去10年間で形成したマインドセット(考え方の形式)が作り出した存在である。これらの国の政府にはノルウェーも含まれる。ノルウェーはアフガンでの主要な軍事的プレイヤーである。

 9月11日同時多発テロ事件から10年目の年として、我々はこのノルウェーでの殺戮事件をこのような脈略で見る必要がある。それはこの10年間、ブッシュ、オバマ、ブレア、キャメロンらの政府は民主主義をイスラムのテロリストから守るという口実で犯罪的戦争を世界で推し進めてきた(テロリストとは、存在しないか、存在したとしても、最初に欧米国政府が作り出した薄汚れた歴史がある)。

 このテロとのいんちき戦争・・・資本家政府の新帝国主義戦争のいいわけ・・・は主流メディアによって過去10年間なんらの批判をも免れてきた。明らかに詐欺的な理論的根拠にもかかわらず、破綻している経済にもかかわらず、国内でも国外でも無法状態にもかかわらず、欧米主流メディアはテロとの戦争を、それがあたかも必要で高貴で聖なる大義のためのもののように報道してきた。

 ブレイビクが虐殺行為に走った時、メディアはオバマやキャメロンを含む欧米の政治家の後を追って、この事件は「イスラム教徒のテロ」と自動的に推断した。10年間に及ぶ容赦のない確固たるプロパガンダの後、政治指導者と欧米メディアの回答は洗脳による産物である。

 ブレイビクは、そして彼に似たその他多くの者たちは、ヨーロッパは褐色の肌をしたイスラム教徒からの攻撃で文化や安全が脅かされているという考え方をしている。このイスラム恐怖症は、何もないところから出てきたわけではない。これは、欧米政府と彼らに忠実なメディアによって作られた理論的心的斜構から出てくる論理的結論なのだ。

 ブッシュの、「あなたは、我々と一緒にやるか、我々に対抗するか、だ」というのに始まり、キャメロンが今年初めのミュンヘンでの演説で、「多文化主義は失敗だ」という有毒な言葉を慎重に使用して、ドイツのメルケル首相の見方を何回も繰り返した。ブレイビクや彼のネオナチの者たちがそれを聞いて、どれだけ興奮したであろうか?

 これはキャメロンで、効果的にイスラム恐怖症について言及している:テロの原因としてイスラム教徒を標的にするのは正しい。
 そして彼もそうではないだろうか? 結局、これは欧米のテロとのいんちき戦争の避けられない論理である。

 このマインド・コントロールのシステムでは、極悪の行為の一切は、「イスラム教的ジハード」によるものとされねばならないのだ。ノルウェーの虐殺事件の犯人がはっきりと白人で、極右のスカンジナビア人でイスラム教徒を嫌悪している人物であっても、欧米メディアはこの事件はそれとなくイスラム主義者とリンクさせ続けている。

 これは、イスラム主義の急進主義者が存在しないとか活動していないと言っているのではない。週末のノルウェーの恐怖の事件の時、アフガンの5人の子供達がヘルマンド地方でイギリス軍のアパッチヘリコプターが「民兵に銃撃した」ことで負傷した。欧米政府が犯罪的侵略戦争を継続すれば、パレスチナ人の延び延びになっている権利を拒否し続ければ、あるいはサウジやバーレーンのような場所の選ばれていない暴君のスポンサーとなり続けていれば、常にその反動がくる危険性がある。しかし、この惑星を傷め、他の人々の権利を抑圧しているのは欧米諸国であり、その帝国主義者たちである。

 ノルウェーの大殺戮の直後、BBC記者は疑いの目で、「一体どこからそんな嫌悪感を持つようになったのか?」と尋ねていた。

 答えは極めて単純だ:犯罪的侵略戦争の言い訳として欧米政府と欧米メディアが10年間かかって育てた有毒な嫌悪の雰囲気からだ。

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