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徽宗皇帝のブログ

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この素晴らしき新世界!
「阿修羅」に時々転載される「長周新聞」の記事である。前半は、TPPがアメリカ主導で起こり、日本の経団連(輸出企業)が日本側の提言の主体となっていることが書かれている。長いので、後半だけを転載する。
TPPによって破壊されるのは日本の農業だけではなく、一部の企業を除いたほとんどすべての産業であり、日本の雇用である。日本が日本でなくなることだと言ってもいい。世界的な自由競争、すなわち弱肉強食の世界になるのである。一部の人間がそのピラミッドの頂点に君臨し、人類の90%が奴隷となる世界である。これが「自由」という名の世界だ。


(以下引用)

TPPは、関税撤廃、物品の貿易、サービス貿易、電子商取引、競争、税関手続き、投資、貿易の技術的障害と衛生植物検疫、政府調達、知的財産なども含む包括的な協定である。さらに労働と環境も補完協定として協力が規定されている。

 関税は原則として10年以内に100%撤廃させなければならない。関税撤廃で農漁業や林業など第一次産業は壊滅する。農水省の試算でも関税撤廃で、食料自給率は10%台に低下する。農漁業の壊滅は関連産業を含めて地域経済を衰退させ、雇用喪失にもつながるとともに、さらには食料を輸入に依存するということは国家の存立にも関わる重大問題である。

 関税撤廃はまた独占大企業の生産拠点の海外移転を促進し、国内の産業を空洞化させる。製造業など中小零細企業への打撃も甚大である。

 TPPは、関税撤廃だけにとどまらない。重大な影響を与えるのは、外国人労働力の受け入れの問題である。フィリピンやインドネシアとの2国間ではすでに認めている、看護師や介護福祉士などへの外国人労働者の受け入れを、より広範な業種で求められることが想定されている。

 ちなみに自民党の「外国人材交流推進議員連盟」(中川秀直会長)は08年に「日本の総人口の10%(約1000万人)を移民が占める“多民族共生国家”を今後50年間でめざす」との提言案をまとめているがその規模の外国人労働者の受け入れをめざしていることが予想される。

 今年9月の完全失業者数は約340万人である。加えてTPP参加による農漁業壊滅、関連企業の倒産などで同規模の340万の雇用が失われると農水省は試算している。そこに低賃金の外国人労働者が業種を問わず大量になだれ込んでくる。

 リーマンショック後、独占企業は派遣労働者や非正規労働者をはじめ大量の労働者を解雇することで生き残りをはかり、業績を回復してきているが、とりわけ若者の失業は深刻な社会問題になっている。ここに「労働力の自由な移動」を掲げて大量の低賃金の外国人労働者を導入するならば、日本人労働者の雇用や生活は破たんすることは目に見えている。外国人労働者にとっても、低賃金で無権利労働がよぎなくされることは必至である。

 また、アメリカは300兆円をこす郵貯・簡保を巻き上げることを狙い、郵政事業の規制緩和を要求してきている。

 また、狂牛病対策として日本は現在、米国産牛肉を20カ月未満のみ検査なしで輸入しているが、この規制も撤廃させすべての米国産牛肉を検査なしで輸入することも迫られている。

 TPPは、深刻な危機に直面するアメリカ・オバマ政府と独占企業が、日本の産業という産業を犠牲にし、また日本国民の資産を根こそぎ奪いとり、丸裸にして生き残りをはかるものである。



http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/nihonnosangyoutubusuTPP.html  

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