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徽宗皇帝のブログ

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アメリカの終わりの始まり
田中宇の「国際ニュース解説」から転載。
田中宇は外国のニュース報道を詳細に読み、分析している人間だから、日本の御用マスコミやタレント評論家ではできない情報報道をしてくれる。その「隠れ多極主義の存在」という主張には首を傾げるが、それも国際金融資本の、ギャンブルの「両賭け」に相当するものだと考えれば、それは「シオン長老の議定書」にとっくに示されていたことだと納得できる。
ともあれ、中東の情勢はアメリカの終わりの始まりであるように見える。それはイスラエルの終わりでもあり、イスラエルによるアメリカ支配の終わりでもある。だが、その後、どのような形で「彼ら」が新たな支配システムを作るか、観察していくべきだろう。
言うまでもないが、アメリカの最後の急激な没落(おそらく数年以内のデフォルトからそれは始まる)に先立って、日本からの徹底的資産収奪が企図されているのであり、その布石がTPPなのである。


(以下引用)



 1月29日、カイロに駐在していたイスラエル大使館の官員たちが、ヘリコプターで大使館を脱出し、エジプト空軍の基地を経由してイスラエルに帰国した。エジプトの事態を注視していたイスラエル勢が撤退したことは、ムバラク政権の終焉が近いことを示している。ムバラクの息子で後継者と目されていたガマル・ムバラクとその弟の一家が、カイロからロンドンに亡命したことも確認された。(Israeli diplomats flee Egypt amid unrest)(Egypt's intelligence chief appointed vice-president; Mubarak's family leaves for London)

 今後、エジプトは従来のような親イスラエルの国でなくなる。近隣の親イスラエル勢力は、ヨルダンとパレスチナ自治政府(PA)だけになるが、ヨルダンでも連日イスラム同胞団が反政府デモを展開している。パレスチナでも「パレスチナ・ペーパー」の暴露を機に、PAを非難する政治行動が強まっている。中東での米国の覇権が劇的に弱まり、イスラエルの新聞は自国の孤立を危惧する記事を出した。(Without Egypt, Israel will be left with no friends in Mideast)

 パレスチナでは、アルジャジーラなどがパレスチナ自治政府(PA)の無数の機密文書「パレスチナペーパー」を誰かからもらって報道し、PAのアッバス政権がイスラエルに多大な譲歩をしていたことが暴露された。エジプトとヨルダンがイスラム主義化の前夜的な状況になっていることもあり、アッバスの人気が失われている。アッバスの側は支持者を集めて「パレスチナペーパーはニセモノだ」と騒がせる盛り上げ策をやっているが、いつまで持つか。アッバスは権力を保持できたとしても、イスラエルに強硬姿勢をとるしかない。(Palestinians give Abbas hero's welcome after he denounces 'Palestine papers')

 エジプトと並び、米国にとって中東の要衝にある親米政権だったイエメンでも、サレハ大統領に対する反政府運動が強まっている。1月15日にチュニジアの政権が崩壊して以来、エジプト、イエメン、ヨルダンで、親米政権に対する反政府運動が強まっている。3カ国とも政権転覆に至る可能性が高まり、中東で米国の影響力が瓦解していきかねない。もう一つの親米国であるサウジアラビアでは1月29日、政府がムバラク支持を表明したが、港湾都市ジェッダでは反政府デモが起きている。4つの国のいずれも、政権が転覆されたら、その後にできる政権はイスラム主義色が強くなり、米国ではなく、スンニ・シーアの対立を乗り越えてイランと親しくしたがる。(Pro-Democracy Revolutions a Big Problem for US)(Dozens of protesters arrested in Jeddah)(Yemeni Protests Turn Violent)

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