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徽宗皇帝のブログ

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アメリカの雇用の本質的問題と先進国の今後
「ニューズ・ウィーク」電子版から転載。
アメリカの雇用問題について、雇用統計の数字に一喜一憂するより、その構造的問題に目を向けるべきだという主張の記事の一節だが、問題は、「では、どうすればいい?」という疑問に答えていないところだ。
そして、この問題は欧州の長期的低落の原因でもあり、現在の日本の抱える問題でもある。
つまり、「製造業にはもはや労働者などほとんどいらない」のである。
経済発展中の中国や東南アジアもやがて同じことになるはずだし、もはやなりかかっている。
すなわち「低賃金労働者の豊富な国が次の経済的発展国家になる」というセオリーはまもなく終了するだろう、ということだ。
では、「衰退した製造業を抱える国家を救う道」は何か。
それが製造業に補助金を出すことなどでないのは明らかだ。国家が、破産しそうな製造業に税金を投下して、その企業が救われた例はないだろう。その金は経営者や株主は救うが、その企業を救いはしない。つまり、先進国の製造業が中進国・後進国に製造現場を移転し、先進国内の製造業が衰退するのはほとんど定理である。
問題は、その後、その先進国がどうするべきかについては、驚いたことにまだ誰も答を出していないということだ。アメリカのIT革命や金融国家への転身が失敗したことは、まだこの問題への答は出ていないということである。
私が言えるのは、誰もまだ問題そのものを直視していなかったということである。
そして、「問題の所在さえわかれば、問題の半分は解決したも同然だ」という楽観主義を私は持っている。
この問題の解決は、「第一次産業の健全な工業化」にある、と私は考えている。「工業的第一次産業」と言ってもいい。第一次産業は本来は労働集約的産業だから、その隆盛は労働者の雇用問題を解決する。そして、現在の第一次産業が「不自然な工業化」をしたために不健康な食物を生み出し、人々を不健康にしていることを考えれば、現在の科学力を食物生産の面でもっとまともな方向に使えば、先進国は健全な国家として蘇ることが可能だと私は考えている。


(以下引用)

雇用の製造業離れはもう数十年も続いており、今世紀に入ってますます勢いを増している。もし製造業が復活したとしても、雇用はさほど増えないだろう。

 ロボットやジャスト・イン・タイムのような生産システムを駆使した最新の生産現場では、高度な技術を持つ労働者が少数いれば足りるからだ。

 つまり、雇用創出の大半は依然として家政婦やウエートレスなどの低賃金労働ばかりということになる。

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コメント

1. 需要がすべてを解決します

間違いですよ

戦争により大恐慌は解決した(ガルブレイス)

つまり戦争に匹敵する需要を造れば良いこと

戦争で需要を造れるなら何で他の事で需要を作れないのかな
人間が頭が悪すぎるだけのこと
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