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徽宗皇帝のブログ

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オバマは思案中
久しぶりに「イランラジオ」から転載。
あまりにも大きなものは誰も気がつかない、と私は良く言うが、その私自身が見落としていたのが、下記記事にある

アメリカの議員の一部の見方では、基本的にアメリカが攻撃されたわけではないため、宣戦布告することは不可能です。

という部分だ。言われればもっともな話であり、この点を最初から問題にしなければおかしいのである。
どうして、自国とは無関係な他国の国内事情のことで、アメリカが戦争を始めることができるのか。「人権」や「人道」を口実にすれば他国を爆撃して民間人も含む多数の人間を殺傷しても許されるのか。その殺人行為自体が人道や人権に反するではないか。どうせ、「放っておけばもっとたくさんの人が死ぬから」という詭弁的理由でもつけるのだろうが、そもそも、そのテロリストたち(自由シリア軍)を雇い、シリア内を戦争状態にしているのが欧米ではないか。今や世界はその事実を知っている。知らないのは欧米(と日本)の中のB層、愚衆くらいだろう。
アメリカという国(イギリスやフランスも含め、欧米諸国と言ってもいいが)の無茶苦茶ぶりには「9.11」以降慣れ切ってしまったので、もはや私はアメリカの行動は、それがどんなに馬鹿げた理屈のものであっても驚かなくなり、最後にはその不合理さに気づくことさえ無くなっていたようだ。
なお、オバマがシリア攻撃について議会の承認を求めたのは「議会に否認してほしい」というメッセージだろう。そうでなければ大統領権限で開戦は可能なのだから、そうとしか取りようは無い。そういう意味ではオバマが「戦争屋」陣営に属してはいないという説(飯山一郎翁など)は正しいだろうが、だからと言ってオバマを「正義の味方」扱いにするのは大間違いだろう。それはオバマのこれまでの悪行を見れば一目瞭然だ。まあ、これまでの大統領同様に「経済界」の意思に従う傀儡大統領だろうが、少なくともイスラエルとは一心同体ではないようだ。
イスラエルからシリアに打ち込まれたミサイルを近海にいた米軍が撃ち落とした、という話は、あれは「現場判断」だったと私は思っている。(こんな当然のことを改めて言うのも馬鹿馬鹿しいが、上層部の意思がそのまま現場の行動になるとは限らない、という事を人はよく忘れるから、わざわざ言うのである。)非常に賢い判断だったと思うが、こういう時にそういう判断ができる現場の人間がどれほどいるか。もし、その判断が無ければイスラエル対シリアの戦争は既に始まっていただろう。
なお、「この賭けはどちらの状況においても、つまり戦争が開始されようと回避されようと、アメリカ大統領の負けとなるでしょう」とこの記事は締めくくっているが、日本には「負けるが勝ち」ということわざがある。「損して得取れ」ということわざもある。こういう深淵な知恵は毛唐どもには無いだろう。だから、彼らはいつも強引で愚かな行動をするのだ。ついでに言えば、毛唐との交渉でいつも日本は負けていたのだが、はたしてそれが本当の負けかどうかは分からないのである。(「毛唐」はもちろん差別語だが、彼らの行動に心底うんざりしている私は、今後は彼らをそう呼ぶつもりだ。)




(以下引用)


シリアを巡るアメリカ大統領の賭け


アボルファトフ解説員


ノーベル平和賞の受賞者が、シリア攻撃に向けたロビー活動の先頭をきっています。2009年、ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領は、シリア攻撃を開始するためにあらゆる手段をとっています。こうした努力は、オバマ大統領が、2008年の大統領選のライバル候補であった共和党のマケイン上院議員に面会するまでのものとなっています。双方はシリア攻撃の必要性をともに強調しています。

二人のかつての大統領候補がシリア攻撃で一致したからといって、アメリカ議会の535名の議員の見解が一致したことにはなりません。アメリカの議員の多くが、シリアの現在の政治体制に反対し、アサド大統領の転覆を望んではいるものの、同時に中東での戦争開始に関しては、大きな疑問を抱えています。
現在、アメリカはアフガニスタンで多額の費用をかけた戦争を主導し、パキスタンやイエメン、ソマリアなど世界各地でも多くの軍事作戦を行っています。これらの戦争には、アメリカの何十億ドルもの税金が費やされています。アメリカ同時多発テロ後のアフガニスタンとイラクでの二つの戦争では、1兆ドル以上の費用がかけられ、第2次世界大戦後のアメリカの最も負担の大きな戦争と見なされています。アメリカの経済成長がおよそ2%、失業率が7%である中、新たな戦争の開始はアメリカの議員にとって懸念材料となっています。イラク戦争の経験もまた、攻撃前の初期費用の見積もりがどれほど信用のできないものであるかを示しました。さらに、シリア戦争でアメリカの兵士が死亡した場合、それは未だにアフガニスタン戦争の死者を埋葬しているアメリカ社会にとって悪夢となるでしょう。このため、シリアに兵士を派遣するあらゆる計画は、アメリカの議員の大きな反対に直面するでしょう。
一方で、アメリカの多くの議員にとって、シリアの限定攻撃に向けたオバマ大統領の計画が急速に抑制が効かなくなり、地域全体を戦火に巻き込むのではないかという懸念が存在します。この問題は、アメリカ政府内の誰もシリアへのミサイル攻撃がイスラエルも巻き込んだ戦争に発展しないとは保障することができないという点で重要性を有しています。この問題は、アメリカ議会のイスラエルロビーにとって、ダマスカス東部での化学兵器使用の問題よりも重要な問題となっています。
最後に、アメリカの議員の一部の見方では、基本的にアメリカが攻撃されたわけではないため、宣戦布告することは不可能です。この中で、オバマ大統領自身は、シリアの内戦における化学兵器の使用というレッドラインを描くことで、軍事介入を正当化しようとしています。こうした中、国連安保理がこれに関して決議を採択しなければ、アメリカ大統領にとって、世界の警察としての役割を果たす必要性を議会に納得させることは困難でしょう。
こうした一連の事柄により、ノーベル平和賞の受賞者であるアメリカ大統領は、戦争に向けたロビー活動に参加しています。オバマ大統領は9月9日までに議会を説得しなければなりません。もしアメリカ議会がイギリス議会と同じようにシリア戦争に反対する票を投じれば、オバマ大統領は威信を大きく傷つけられることになるでしょう。このため、アメリカの一部メディアは、オバマ大統領によるレッドラインの決定や、議会にシリア攻撃の問題を委ねたことは彼にとって最大の賭けだとしています。この賭けはどちらの状況においても、つまり戦争が開始されようと回避されようと、アメリカ大統領の負けとなるでしょう。




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コメント

1. 無題

オバマはプレジデントでなくなったら、ただのブラックになるんでしょう
まあそこも我が国もバカではない、チラチラ見て適当に流してる、と
TPPとてその流れの中のひとつ…
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