忍者ブログ

徽宗皇帝のブログ

徽宗皇帝のブログ

ドネツク首相ザハルチェンコという偉材
「播州武侯祠遍照院」ブログから全文転載。
非常に貴重な情報で、これを紹介してくれた渾沌堂さんに感謝したい。私は気短だから動画が大嫌いで、情報収集の材料としてあれほど時間がかかるものは無いので、ほとんど見ない。(娯楽としての動画は別だが)だから、下のような動画の書き起こしをしてくださる方の熱意と努力には頭が下がる。
下記記事は、西側マスコミではまず紹介されないウクライナ東部独立派主導者の発言がそのまま書き起こされている。実に貴重なものだ。
まだ国としては公式に、つまり西側からは認められてはいないだろうが、ドネツク人民共和国二代目大統領ザハルチェンコの人格、知性の素晴らしさは、まさにプーチンに匹敵する人物だ、と私には思える。下の記事で彼が述べていることに反論のできる「西側」の人間は、嘘を商売とする人間(マスコミ人、評論家、あるいは大半の政治家)以外には一人もいるまい。
彼が素晴らしい知性の持ち主であるのは、彼のユーモア感覚にも顕れている。記者からの悪意に満ちた質問への瞬時のやり返しも素晴らしいものだ。まさに、理想的政治家と言える。(レーガンやオバマなどのただの役者・傀儡大統領とは違い、彼には正義感と信念と人民愛と強い意志があることも分かる。)
なお、記事にある「補足説明」は非常に理解に役立つもので、こうした外国情報の記事にはできればこうした補足がいつもあってほしいものだ。




(以下引用)


欧米のファシストを、ウクライナの民主主義者が詰問する。 渾沌堂
https://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=74502 より

上記文抜粋
・・・・・・・
翻訳チームからの情報です。
 前回の記事では、ポール・クレイグ・ロバーツ氏の記事と動画の冒頭部分を掲載いたしました。今回は、いよいよ、欧米マスコミとの質疑応答の部分です。
 “我々は、ケダモノでありません”とザハルチェンコ首相がおっしゃっていますが、それが良く分かる記者会見だと思います。また、このような受け答えがよく出来るものだと思います。そして、キエフ政府側、それを支援する欧米こそ、正しく事実が把握されれば“ケダモノ”扱いされるのではないでしょうか。
 大手メディアで悪者として描かれる親露派ですが、その代表ら自らが語った貴重な言葉に耳を傾けてみてください。正しい理解が広がることを期待しています。




1つの国家の成立(2014年8月24日の記者会見)

翻訳者の補足解説 
 ロシア国境、ウクライナ東部に位置するドネツク人民共和国にて、新しく8月に二代目首相として就任したアレクサンドル・ウラジーミロヴィチ・ザハルチェンコ氏(1976年生まれ、画面右)と、ウラジーミル・ペトロヴィチ・ココノフ新国防相(画面左)による、痛快記者会見をご覧ください。
基本知識として、
①2014年5月に実施された住民投票により、親露派住民の多いドネツク(あるいはドネツィク)州とルガンスク(あるいはルハーンシク)州がそれぞれ“国”として、ウクライナから独立しました。
※各国名の読み方はロシア語、()内が州だった時の元のウクライナ語での発音。
②この2国を合わせた、ウクライナで最も豊かな工業地域を、「ドンバス“盆地”」と言います。 
③以上の2国と、さらに他にもウクライナから独立を望んでいる州を合わせて、「ノヴォロシア(新ロシア)“連邦”」と称します。 

参考:「ノヴォロシア(新ロシア)“連邦”」

http://www.zenshin.org/zh/ilm/2014/06/i04540302.html





【 】…翻訳者の補足
5:09 
【記者団に向って】
首相:では、皆様の質問をお受けします。

5:23 
記者:民兵は住宅に発砲しましたか?

首相:まず訂正させてください、10日前の我々は確かに「民兵」に過ぎませんでした。ですが今は、ドネツク人民共和国の「軍隊」です。

そしてドネツク人民共和国軍が、住宅地や家々に攻撃を試みることは絶対にありえません。現在も将来も、そのようなことを行うわけがありません。ここは我々のふるさとであり、我々の大地であり、母なる祖国なのです。今行われているのは、我々の領土での戦いです。我々は守ろうとしているだけです。ケダモノでありません。キエフで戦っているのではなく、自分たちのところで戦っているのです。


6:09 
記者:モスクワの【ロシア国営テレビ】チャンネル1です。あなた方の攻撃に対して、ウクライナ軍の反応をどう表現なさいますか?彼らは待ち構えていましたか?混乱、あるいは抵抗、あるいは後退していきましたか?

6:26 
首相:別に隠そうとしていたわけではないので、我々が反撃することは彼らも知っていたことでしょう。その具体的な時と場所を知らなかっただけです。

不幸なことに、ソ連の陸軍士官学校や軍事アカデミー【上級指揮官を養成する陸軍大学】から卒業した職業軍人の将校もおり、彼らは複数の選択肢を想定して備え、また幾つかは当てて来ました。戦闘が激しいものとなったのは、【そういった将校の指揮するウクライナの】常備軍がよく戦ったからです。常備軍は本当によく戦い、破られたとしても、決して諦めることがありません。

後退したのは、シャフタール【露:シャフチョルスク】やアイダルなどの大隊です。あそこの殆どが簡単に攻撃できたのは、彼らが最初の一発で撤退し、直接の銃撃戦には決して挑もうとしなかったからです。彼らは大概、撤退しては常備軍を待ち、一緒になってから攻撃を始めるのです。

7:27 
もう一度申し上げますが、戦いはかなり激しいものとなっています。装備の面では、敵の方が優位であることがはっきりと感じられます。我々が一日で約40キロ横断したと言えば、皆さんに戦いの凄まじさを分って頂けるでしょう。


7:45 
記者(英語→通訳):今日の午後、私達も見せられた戦争捕虜の行進ですが、【捕虜の】人道的取扱いに関する諸条約と尊厳に関する宣言すべてに反するものではありませんか?

首相:法律家として申し上げますが、我々は国際法に違反するようなことは何もしておりません。
【※英語版では「弁護士」と訳してあるのですが(「法律家」は仏語版)、首相は、電気技師とも炭鉱技術者とも独立支持派民兵グループのリーダーとも言われ、経歴がはっきりしません。直近の肩書としては、ドネツク人民共和国軍の少佐で、副内務大臣も兼務していたそうです。】

捕虜たちは、服を脱がされていたわけでも、飢えていたわけでもありません。国際法でどれか1つでも、捕虜の行進を禁じているものがあるのなら教えて頂きたい。我々は何も違法なことはしていない筈です。


8:34 
記者(米語→通訳):今日の行進の目的は何だったのですか?キエフに何らかのメッセージを送ろうとしたのですか?戦争捕虜を行進させる決定をしたのは何故です?

首相:キエフ【のウクライナ政府】が言ったからですよ、24日にはドネツクで行進してやると。なので彼らにしてもらいました。これでポロシェンコ【ウクライナ大統領】は嘘をつかずに済んだわけです。彼らは自分たちの兵器類ごと、ここに来れたのですからね。
【※つまり、愚かにも勝利宣言していた敵に花を持たせてやっただけだ、ついでにウクライナ軍の武器もしっかり押収させてもらったけどね、と嫌味を言ってる(笑)】

(続きはここから)
9:27 
記者:今週、ルガンスク【人民共和国】はロシアからの人道的支援を受けました。こちらでもそのような支援を待ち望んでいるのでしょうか?また、いつ来ると期待していますか?

首相:我々は昨日だって期待していましたよ、ルガンスクよりも前からね。我々の街の人口の方がルガンスクより多いのですから、論理的に考えれば我々が先でしょう。しかしながらルガンスクでの状況はさらに酷なのですから、そちらが優先されたということです。こちらも遠からず受け取ることができることを願っています。


9:51 
記者:輸送の条件について何らかの交渉がなされているのでしょうか?

首相:ええ。交渉はルガンスクと同日に執り行われました。ですが残念ながら、我々の方はまだ受け取っていません。


10:00 
記者:ルガンスクは彼らの受けた支援をあなた方と分け合うでしょうかね?

首相:現場のやりくりをする立場から言うと、それは望ましいことです。なのですが、人道的な見地から見て、あちらがより困難な状況にあることを我々は理解しているつもりです。現時点では、手元に残っているものに頼るしかありません。支援がすぐに届くことを祈るばかりです。


10:25 
記者:1944年7月や1945年の“行進”と、歴史的な類似点があるように思われます。これは偶然でしょうか、それとも意図的に行われたものでしょうか?
【※「1944年7月の行進」:第二次世界大戦中の1944年7月17日、スターリンは、バグラチオン作戦などの独ソ戦で捕虜としたドイツ兵(57,000人)をモスクワまで行進させた。
※「1945年の行進」:侵攻してくるソ連軍による捕虜の解放を遅らせるために、ナチス・ドイツが極寒の中、西側方面へ向けて8万人以上の連合軍捕虜を移動させたこと。主に1945年1月~4月の間にポーランドやチェコからドイツに渡って、各地で行われたものを指す。
つまり、この記者はドネツク人民共和国側をスターリンやナチスとなぞらえて、捕虜を行進させるなんて野蛮だ、と遠回しに非難している。】

10:31 
首相:実のところ、我々は第2独立旅団のしるしの1つを最近目撃したところです。第79SSガリーツィエンのバッジ、つまり完全なSS師団ガリーツィエンの軍章をね。



【※「SS旅団/師団ガリーツィエン」:第二次世界大戦中、ウクライナ人の有志のみで構成されたナチス親衛隊(SS)。ガリツィア師団やSS師団ガリーツィエン、ウクライナ第1など、何度も名称変更している。
※ちなみにハルィチナー(露:ガリツィア)地方は、ウクライナでも反ロシア感情が強い一帯。
つまり、首相は記者のセリフをわざと曲解し、「ほんとナチスもどきは野蛮だよね……ウクライナのことだけど」と切り返してる(笑)】


あの師団の完全な紋章を見た時には…第二次世界大戦中に多くのロシア系住民が殺されましたから。私自身、祖先の一人はSS師団ガリーツィエンに対して戦ったのですよ。歴史的に類似しているどころか、世代を越えて続いています。私の祖父【※英語版では曽祖父】、そして今度は私が、同じ師団に【立ち向かっているのです】…

だからこそ、1944年【の捕虜行進】を再現したいという欲求が生まれたのでしょうね。彼らに以前にも起こった出来事だと認識させるために、そして同じ結果【=ナチスの敗北】を繰り返すだけだと分らせるために。

ロシアに剣を向ける都度、「剣で滅びる」ということです。
【※引用は、イエスの「剣を取る者は皆、剣で滅びる」(マタイ26:52)から。
※ここの“ロシア”は「ノヴォロシア人民共和国連邦」を指すと思われる。「新しいロシア」という意味で、独立を果たしたドネツクやルガンスクだけでなく、親露派のウクライナの各州一体を指す。また、過去の大戦でロシアが西側を撃退してきたことも、かけているのやも。】
 

11:33 
残念なことに、記者の皆さん、西側は30~50年毎に我々を攻めてくるのですよ。つまり、30~50年に一度は、西欧文明は自分たちの主義や生き方を我々に押し付けてくるということです。遡ること、第一次世界大戦、大祖国戦争、クリミア戦争、そしてその前、歴史のはるか昔から。結果として、西側はベルリンやパリなどの陥落を迎えてきました。
【※おそらく、我々にちょっかいかけたせいで、西側は毎度、自分たちのお尻に火がつく結果となってるよね、と言いたいのでは。横で聞いてる国防相もウケてますし(笑)】

キエフでは毎年マイダン【革命運動】があります。「【自分たちに賛同して一緒に】飛び跳ねないのは、モスカル【=親露派の蔑称】だ」と言われています。西側は、30~50年毎にやって来ては、自業自得の結末を辿っています。今年は2014年ですから、今回は多少遅れているようですね。
【※相手の学習能力の無さに、うんざりしたように溜め息をつく首相。「今回はやって来るのが遅れてるね」と言ってのけるところに、余裕を感じます(笑)】
 


12:30 
記者(英語→通訳):今のところ、ロシアからどのような支援を受けていますか?

首相:個人や幾つかの団体が、食糧・衣服・薬品を送ってくれます。【チェチェン共和国首相の】ラムザン・カディロフは、7千万ドル相当の人道的支援を集めてくれたそうですが、【ロシア領内の】ロストフにて待機しています。これは国としての【公的】支援ではなく、チェチェン共和国首相と人々からの支援です。
【※他の物資も同様だが、ウクライナ政府が抗議したり妨害しているので、ロシアから国境を越えて支援物資を送り届けるのが困難になっている。ルガンスクへの支援でも、ロシアは赤十字の同行を求めたのに拒否され、ウクライナが侵略行為だと難癖を付け、国境で一週間以上、何十台もの支援物資のトラックが留め置かれた。】


13:11 
記者:【ロシアの】サマラ州からの砲兵の専門家についてですが…。

首相:我々の側で戦いたいと言ってくれている、フランス海軍将校を何名か招くつもりです。記者会見にも同意してくれています。ヨーロッパの人間でも、我々と共に戦おうとする方たちがいるのです。

ヨーロッパが理想として掲げた平等と友愛、そしてフランス革命【の精神】は、【フランス革命時の革命歌で今は国歌となった】マルセイエーズで歌われたように、フランスの愛国者の中で鳴り響いているのです。これは、かの国が依然として死に絶えていないという証しです。かつて【フランス革命で絶対王政の象徴だった牢獄】バスティーユをも陥落させた自分たちの理想を胸に、こんなに遠い場所まで来てくださるような、国を代表する方達がいるのですから。

ですので、はい、とお答えします。フランスからもロシアからも有志の方々が集まって来ています。何か悪いことでしょうか?素晴らしいことだと思います。

14:08 記者(英語→通訳):NATOが主張するように、ロシア軍はここで【あなた方の側について】戦っているのですか?例えば、砲兵隊など―――

【国防相、呆れ果てて大失笑。首相は国防相の肩を叩いてなだめつつ、自身も頭を掻いて呆れる。】

14:28 
首相:もしロシアが正規軍をここに送ってくれているとお思いでしたら、ご指摘すべきですね。

ロシアが正規軍を送ってくれていたのなら、エレノフカの戦いなんて話を記者会見でしていません。キエフでの決戦や【ウクライナで最西部に位置する都市の1つ】リヴィウ【露:ルヴォフ】の陥落がどうのと、今頃お話できていることでしょう。

我々の領土をめぐる戦争が、我々のこの土地の上で起こっているのです。世界中から有志の方々が駆けつけてくださっています。もちろん、ロシアが助けてくれるというのなら願ったりです。ですが政治的に考えて、それは不可能ですし非現実的だと言わざるを得ません。

15:13 
ついでに言うと、ヨーロッパ諸国のお蔭でね。あなた達は、かつて大祖国戦争を認めてくれなかったように、今回の戦争も認める気はないのでしょう?
【※大祖国戦争は、「第二次世界大戦」の東側での呼び方(厳密には東部戦線を指す)。西側ではちゃっかりアメリカが救ってやったという印象操作が行われているが、連合軍に勝利を本当にもたらしたのは、東部戦線における独ソ戦で、東側の人々がアメリカを遥かに凌ぐ犠牲を払い、自分たち同胞の流した血でナチスを葬ったお蔭なのだ、という感覚があるもよう。】

あなた達はテロリストや分離派と戦う、“反テロ対策”を支援してるんでしたっけ。

たしかスイス辺りで発展したんじゃなかったですかね、住民自治を謳った憲章が。住民にはその土地の自治権があり、住民投票の結果によっては分離独立を許される、と。ドイツも同様の指針を掲げてきた筈です。スコットランドでももうすぐ【分離独立を問う】住民投票があるとか。

自分たちの主義主張は民主的だと呼び、それを(ほぼ)民主的に実行してきたということですよね。チェコスロバキアの例は、平和裏に行われました。悲しいことにユーゴスラビアの場合は、あなた達のせいで細々と引き裂かれてしまいました。しかも軍事力にまかせて。

今ここで起こっているのも同じことです。

とはいえ、あなた達がダブル・スタンダードをやめて、ドネツクにも人間が生活しているんだということを理解できるようになれば別でしょうけど…

16:07 
一体何がいけないと言うのです?ドネツク、そしてドンバス一帯、この我々の故郷に何の非があると?我々が望むのが独立して暮らすことだからですか?自分たちの好きなように生活しようとしたから?自分たちの言葉を話そうとしたから?自分たちが友人になりたい相手と友情を結ぼうとしたから?

我々はヨーロッパ側へ行くことを望んでいなかったのです。我々の考え方や信仰は異なるものなのです。我々の信仰は違うのです。東側へ行くことを望んだのです。自分たちが望むように生活しようとしただけのことが、許されませんでした。テロリストと呼ばれ、分離派と呼ばれたのです。

16:47 
覚えておいてください、地域行政のどれ1つとして、我々が先に占領したわけではありません。諸官庁を焼いてもいません。それらは全て、マイダン【=ウクライナの革命家】達がやったことです。

一連のスローガン、「独裁政治反対」、「平等と友愛」、「言語と信仰の自由」、「選択の自由」。これらはマイダン側が掲げたものです。我々も同じことを要求しました。なのに、なぜ我々だけ悪者にされるのでしょう?

このどこが、戦闘機によって空爆され、戦車から発砲され、白リン弾を落されないといけないようなことだと言うのですか?どの“反テロ対策”に該当するんですか、どなたか説明してみてください!

17:26 
【ウクライナの】正規軍や軍車両、戦闘機でなく、警察組織や諜報機関が関与しています。

記者の皆さん、私は何か間違ったことを言っているでしょうか。

もし我々がテロリストであるならば、ウクライナの警察や諜報機関も我々に対して向かってくるべきでしょう。第30、第25、第95、第72、そして第76…これら全てのウクライナ軍が我々の地に集結しているのです。3つの強制徴兵です、国家警備隊・各地域の軍隊・民兵組織のアイダル、アゾフ、シャフタール、ドンバス、ドニプロ【露:ドニエプル】第1、ドニプロ第2、ドニプロ第3、キエフ大隊!

国防相:クリバス大隊も、です。
首相:そして今やクリバスまで!

18:09 
我々が一体何をしたと?何の罪があると言うのです?シェールガスが存在するからという理由で、あなた達はこの地上から【ドネツクの中心都市】スロヴヤンシク【露読み:スラヴャンスク】全体を消し去ろうとしているのですか?それともまだ何か他にも金になるものがあると?

我々は全員、偉大なる祖先の血を引いています。皆、自慢できる先祖がいるのです。ソ連のかの英雄二人の血を引いているのは、我々二人だけなのですよ。
【※「二人だけ」は国防相と自分(首相)のことか。おそらく、自分たちだけが、西側のあなた達にはない英雄の血が流れているのだ、と警告している。】

我々のこの手には、まだ武器を握りしめる力が残っています。幸福なドンバス【ドネツクとルガンスクを合わせた炭田盆地一帯のこと】人として自由に暮らすという、希望と誇りを赤ん坊の頃から飲み、育って来たのです。

この地にやって来て、我々に害をなそうとする者すべてに宣言します:我々は、何が何でも母なる祖国を守ってみせる、と。

18:51 
キエフと西側は、我々を覚醒させてしまう、という大きな間違いを犯しました。

我々は勤勉な民族です。マイダンで300フリヴニャ【※ウクライナの通貨。1フリヴニャ=8円で換算すると、約2400円】貰って飛び跳ねている輩を尻目に、我々は鉱山にもぐり、石炭を掘り、製鉄し、大地を耕していたのです。働くのに忙しくて、飛び跳ねている暇なんて誰一人ありませんでした。
【※昨年キエフのマイダン(独立広場)で起こったウクライナ革命は、自発的なものではなく、西側から操られ、金で雇われた者たちが集結して起こしたものだと言われている。】

つい昨日まで削岩機や収穫機を操っていた者が、今や戦車やグラート砲の後ろに控え、機関銃を手に取ったということは、越えてはならない一線を越えたのです。もはや誰も彼らを止めることはできません。【祖国を守るために】仕事を捨てた彼らは、この戦いが終わるまで、自分が最後の息を引き取るまで、戦い抜くと覚悟しています。

他の方々にもお伝えください、獣を起こしてはならぬ、と。そう、決して。まだチャンスが残っている内に、【敵の】母親たちに息子の命を守らせてやってください。

19:44 
一部の方々には、辛いお知らせかもしれませんが、サヴール・モヒーラ【露:サウル・モギラ】とパノフカには、行方不明とされた何百ものウクライナ軍兵士の死体が横たわっています。ご家族は「戦闘中行方不明」という通知を受け取ることでしょう。実際には亡くなったのに。キエフ政権が故意に行っていることです。

【※サイトのコメント欄のCubuCokoという人の指摘によると、ここの字幕表記は「ステパニフカ村(露:ステパノフカ)」の誤りだろう、とのことです。ちなみに村の附近にある、サヴール・モヒーラの塚は第二次世界大戦でも激戦地となった、戦略上有名な拠点なので、ウクライナの母親にとっては名前を聞かされるだけでインパクトがあるのかもしれません。】

大勢の死者があちこちの共同墓地で眠っています。私はここで正式に発表します。この事実を知らしめてください。もしも【キエフから】「戦闘中に行方不明になった」という手紙を受け取ったのであれば、あなたの夫あるいは兄弟、もしくは息子さんは十中八九殺されたということです。


20:26 
コノノフ国防相:
シャフタールで我々と対峙した、第72および第25大隊の例をお話したいと思います。私は機材の残骸のわきで焼かれた兵士たちの全調書を持ち併せています。我々はウクライナ軍に亡骸を引き渡しました。二週間後、【死亡した】彼らは「戦闘中行方不明者」扱いになっていると知らされました。死体を回収する手間なぞかけたくない、ということなのでしょう。

ウクライナ軍は戦闘開始から12,000名の死者、19,000名の負傷者、5,000名の行方不明者を出したとされています。行方不明なんかじゃありません、彼らは殺され葬られているのです、【ドネツクの】カラチュン【山】の麓に…

首相:【ドネツクの中心都市スロヴヤンシク近郊の】クラスニー・ルーチ【露読み:クラスヌイ・リマン】村も…

国防相:そう、クラスニー・ルーチにもです。ウクライナ軍は死体の足に重石をくくりつけ、ヘリコプターから投げ落としていました、スロヴヤンシク近くのゴルブイエ・アズィヨーラ【青い湖郡という意味】の中へ…


21:33 
首相:まぁまぁウラジーミル・ペトロヴィチ、あまりに生々しい描写で記者の皆さんを苦しませないようにしようではないか…。

ポロシェンコはキエフでの行進に参加した1200名中、120人は全員東へ赴くと述べました。

ここで強調しておきたいのは、私は戦いを望んでいない、ということです。それは私の選びたかった道ではありませんが、自分の土地のためであれば最後まで戦い抜きます。相手が誰であろうと、いつ来ようと、何人がかりで来ようと、です。

これでは全滅です。不幸なことに、スラヴ民族はお互いに争って、最も優れた者を滅ぼそうとしているのです。

我々は、全ての近親の者、母親に呼びかけたいのです。あなた達の息子をこちらに寄こしてくれるな、と。我々をそっとしておいてください。平和な中で、好きに暮らさせて欲しいのです。

22:20 
我々は、キエフにも、ドニプロペトロウシク【ドネツクの西隣の州。露:ドニエプロペトロフスク】にも、ザポリージャ【ドネツクの西南隣の州。露:ザポロージエ】にも、侵略しに行ってはいないではないですか。あなた達の村を略奪し、女性達を強姦し、お年寄りを殺害して、勲章を盗んだりしていますか。

【国防相に向って:】覚えてるだろう?スターリングラード防衛記章、ベルリン占領記章、金星記章、栄誉勲章、赤旗勲章、これらが女性の耳かざりとごっちゃにされたことを?

【国防相が横で何度も肯きながら、固く口を結ぶ。
※おそらく、イヤリングを付けた女性を強姦したり殺害する混乱の中、略奪した記念メダルが散乱していた、という光景】

我々はそのようなことは致しません。ただ自分たちの好きなように、自分たちの土地の上で生活したいだけなのです。我々はあなた方を必要としません。あなた方とは違うのです。東部と西部から成るウクライナは、人為的に作られた集合体です。とはいえ、我々がこの戦いを始めたわけではありません。

もし政治的に良心がおありなら、そして本物の人としての意志と勇気をお持ちであれば、このような政策を止めることをご提案します。嫌なら我々を認めてくれなくて結構です。ただドネツクとルガンスク人民共和国の中に入ってこないでいてさえくれれば。円満に別れ、それぞれの道を進もうではありませんか。


23:23 
記者:フランスのリベラシオン紙です。先ほど言及されましたフランスの国際主義の方々【=ドネツク側に参加したいと言っている将校たちのこと】の記者会見はいつ開かれる予定ですか?

首相:彼らは明日到着する予定です。国防大臣と明日話してください。彼の報道官を通してコンタクトを取ってくだされば宜しいかと。


23:52 
記者(英語→通訳):火曜日に行われるプーチンとポロシェンコの会談が何らかの解決策を生むとお思いですか?
【※この会見が開かれたのは8月24日(日)。二日後の26日(火)にミンスクで首脳会談が行われた。】

首相:まずはっきりさせておきたいのですが、今となっては【ドネツクとウクライナの】連邦化という選択肢は存在しません。

物事にはすべからく、タイミングというものがあります。三か月前、我々は連邦化について求め、それから住民投票の実施許可を求めました。もはやその時期は過ぎ去ったのです。今、我々が求めているのは独立です。

ウクライナの権力機関は、警察的手段を行使して我々を抑え込もうとしました。逮捕し、非常線を張り、反テロリスト対策を我々に対して推し進めようとしたのです。これまで沢山の血が流され、多くの人々が亡くなりました…自由のために。そのような中で、どうして連邦化などと言えましょうか?

25:26 
連邦化とは何ですか?行政的手続きが幾つも必要になります。そうではなく、我々は独立して生きたいのです。我々の土地は大変豊かなのですから。

助成金などというのは、我々の金をくすねようしている盗人たちが流している嘘にすぎません。歴代の【ウクライナの】大統領は熟知しており、常にそこに自分も入り込もうとしていました。

ここには農業と発達した工業があり、森や野原が広がり、海にも面し、自給自足が可能な地域なのです。スイスのような場所から海辺に至るまで、全て持ち併せているのですよ。リゾート地も、農地も、【英語版のみ:化学産業および】石炭産業地区も、鉱物資源やガス鉱床の地、そして他にも。

他のウクライナ州との深い繋がりにも関わらず、我々は自給することが可能ですし、またしていかねばなりません。彼らが穏便に理解できないというのであれば、より強力な手段に訴えてでもご理解頂かなければならないでしょう。

プロシェンコとウラジーミル・プーチン大統領の会談が、我々の立場を考慮した内容に発展することを望みます。


27:06 
記者:捕えられた人々に関する法律なのですが…

首相:どの法律のことを指していらっしゃるのか、明確にしていただけますか?

記者:…どういった罪状で捕えられたのでしょうか?

首相:我々は最近になって新しい刑法典を制定し、軍法会議や裁判所を設置しましたが、そのことをお話しておいででしょうか?

その【捕虜の】件は法律云々ではなく、閣僚会議で話し合い、最高評議会に提出された案件です。【結果、】最高評議会が我々に白紙委任しました【※英語版では「許可を与えました」】。ご質問は、それに先立って捕えられた者についてでしょうか、それとも許可が出た以降のお話でしょうか?

28:08 
現時点で勾留されている者の多くは、軍規違反や叛逆罪を犯した兵士たちです。彼らは軍法会議にかけられることとなるでしょう。

そしてその他の者、勾留されている一般人については、新しい法律の施行により、内務省および国土安全保障省に聴取のため移送されることになりました。そこで決定された罪状により、釈放される者もいれば、10~30日間の社会奉仕活動従事という形で行政処分を受ける者も出ることでしょう。

ドネツクの拘置所が我々の側についてくれるようになりましたからね、きちんとした場所に勾留してもらえる筈ですよ。より詳細な解説をお求めでしたら、副首相のところの受付でお訊ねになるか、検事総長に訴え出てください。


29:27 
記者:死刑についてお聞きしたいのですが…

首相:率直に申しまして、私としては死刑が社会を守るための最終手段だと考えております。

覚えておいでかもしれませんが、私がまず最初に布告したのは略奪行為の禁止でした。なにせ、【わざわざ禁止しないといけない程】頻繁に行われているのですから。革命を装って、あらゆる犯罪分子が入り込んで来ているのです。後からそのような民兵組織を取り締まるハメにならぬよう、今立ち向かっているのです。それ故の決定でした。

30:15 
十分に検討した結果、死刑制度導入を決定致しました。皆さんもよくご存じの通り、死刑を廃止すれば犯罪が減ってくれるというわけではありません。幾つかの統計によれば、死刑廃止によって犯罪件数が“なぜだか”増加してしまう、のだそうです。

この社会全体、一般の市民、一般事業主たちは、安心して働き生活できるようでありたいものです。我々は彼らの安全を保障するために、【死刑制度の導入を】決断したのです。

詳しいことは、刑法典をご参照ください。非常に分り易い言葉で書かれている筈ですので。

【首相も国防相も、椅子から立ち上がり:】では、ありがとうございました。【会見終了。】
31:08 
【※最後、不勉強な記者に対するブチ切れ方が、とてもチャーミングな首相でした(笑)
これは、英語で質問している記者の部分以外、オリジナル動画に付けられた英語と仏語の字幕を元に、さらに和訳を試みたものなので、オリジナルとは齟齬が生じている部分もあるやもしれません。お許しください。字幕提供サイト上に発表された後日修正も踏まえて訳していますので、画面上の字幕とは必ずしも一致しません。
地名に関しては、首相と国防相は全てロシア語読みしているのですが、既にロシア語発音でよく知られているキエフ・ドネツク・ルガンスクと日本語記載の一切無かった「青い湖」以外、出来るだけウィキペディアや報道で採用されているウクライナ語表記にし、初出時には「露:」としてロシア語読みを併記しました。】

翻訳:Yutika
・・・・・・・
・・・・・・・
抜粋終わり

私は一応民主主義を尊重してますが、今の欧米の「民主主義」ほど胡散臭いモノはありませんよね。

日本政府の「放射能は封じ込めている・福一は大丈夫」ってのと同じくらいに嘘くさい。


お読みくださりありがとうございます。

拍手

PR

コメント

コメントを書く