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徽宗皇帝のブログ

徽宗皇帝のブログ

ファッションは中身をリードする
劇作家藤沢文翁のオフィシャルブログから転載。
多くの人が漠然と感じていて、それを言語化していなかったことを明瞭に語っているのではないか。
ナチスの軍服はかっこいい。これは歴然たる事実である。
ナチスは大衆煽動のプロ集団だった。ほとんど世界初の組織的大衆煽動集団だったのではないか。その軍服がかっこ良かったのも当然だ。だが、そのカッコよさこそが危険性と裏腹なのだ、ということを下の文章は丁寧に説明している。
私は、そうした「危険な存在」を表舞台から追放し、無かったものとするという姿勢には必ずしも賛成ではない。ナチスに学ぶのは自民党だけではない。ナチス的なものに反対する人々こそ、ナチスから学んで、二度とあのようなものに騙されないようにしなければならないはずだ。
だが、世界の人間の8割はバカである(ただし、善良な馬鹿と、どうしようもない人間の屑的な馬鹿の2種類がいる。)、という私の持論に従うなら、ナチス的なものをおおっぴらに許容するが早いか、バカたちは早速ナチスまがいの行動を取り始めるだろう。そこから第二第三のナチスの勃興まではあっと言う間だ。それが、ネオナチのような馬鹿どもの持つ危険性である。
とすれば、ナチス的なものを「形式的に真似る」ことこそが一番の危険性を持つとも言えるのではないか。ファッションが中身をリードしていくわけだ。
毎度言う言葉をまたしても繰り返すなら、「狂人の真似をして大路を走れば狂人である」のと同様に、「ナチスの恰好をして喜ぶなら、それはナチスである」ということだ。


(以下引用)



藤沢文翁の独り言です。藤沢朗読劇や日々の雑談について呟きます。



テーマ:

 


 


先日のハロウィンで、ナチスの軍服を連想させるとされる衣装を着たアイドルグループがイスラエルから抗議を受けるというニュースがありました。


 


 


 


決して今に始まったことではないんですよね。


 


 


プロレスラーが入場の時に、ナチスの軍服っぽい格好で入場するのを見たことがあります


 


 


 


アイドルのダンスに、ナチスの敬礼っぽい振り付けを見たことがあります


 


 


アニメのキャラクターで、あきらかにドイツの軍服を着ているのもあります。


 


 


僕がパリに住んでいる時に、エフェル塔の前でナチスの敬礼で写真をとった日本人が逮捕されたという事件もありました。


 


 


ナチスが第二次世界大戦でユダヤ人を殺戮した


 


 


その軍服や敬礼や思想を踏襲してはいけない・・・きっと、多くの日本人はそう認識しているでしょう。


 


だから、今回の抗議も「まあ、そりゃそうだよね」という感覚で捉えていると思います。


 


 


その反面、「敬礼したくらいで逮捕・・・?少し大げさじゃない?」という気持ちもあるのでは?


 


 


そうなんです。


 


 


上記の理由だけでは、認識が不十分なのです。


 


 


 


誤解されやすいことを言うので、ちゃんと読んでもらいたいのですが


 


 


「ナチスは、悪いことをしたから、その軍服を着てはいけない」


というだけではないんです。


 


 


どうして、彼らがそこまで嫌がるのか・・・


 


 


ナチスの軍服を着てはいけない本当の理由


 


それは


 


 


 


 



軍服が格好いいからなんです。


 


 


 


冗談で言っているのではありません。


 


 


ナチというのは、人々を煽動するために、ありとあらゆる心理作戦をとっていました。


 


 


ヒトラーの演説は、おそらく今でも多くの政治家が参考にしているくらい


 


 


人の心を掴むものでした。


 


 


演説の時間は、みんなが1杯飲んだあとの、少し高揚した時間を選びました。


 


 


演説の前に、ドイツが生んだ偉大な作曲家ワーグナーの楽曲を流しました。


 


 


ヒトラーは、そこに登場し、しばらく喋りません。


 


 


その姿に、さらに人々は興奮してゆきます。


 


 


そこから、静かに語り始めます。


 


 


まるで一つの舞台です。


 


 


 


 



エンブレムもまるでローマ帝国で


 


 


 


 


 



敬礼も、どこの国とも違う、何か自分たちを特別な軍団だと思わせるものがあります。


 


 


 


 


そこで極め付けが


 


 


 


 



軍服なんです


 


 


ヒトラーの「軍服はかっこよくなければ」という思想をもとに作られています。


 


 


とにかく、格好いいんです。


 


 


 


ナチがした所業を全く抜きにして


 


 


 


ただデザインとしてだけ、この軍服を見てください


 



これはすごいことで


 


恐ろしいことなんです


 


 


最近、イスラム国に入るヨーロッパの若者がいますが


 


 


理由を聞くと「かっこいいから」なんです


 


 


日本で、うっかりコスプレしちゃったり、衣装にしちゃったり、ダンスに取り入れるのは


 


 


やはり、どこかで、この格好よさに心惹かれているからでしょう?


 


 


右も左もわからない子供や


 


 


ヨーロッパに多い教育を受けてない若者


 


 


 


彼らにとって


 


 


この軍服はとても魅力的で


 


 


 



 


憧れてしまうのです。


 


 


 


実際にネオナチという存在が現在もあり


 


 


ヒトラー信望者による犯罪が多くあるヨーロッパです


 


 


さらに言えば、「ユダヤ人に仕事をとられた!」と憎んだ世界大戦の時と


 


 


移民の受け入れでゆれるヨーロッパは


 


 


少し状況が似てきているのです


 


 


 


今度、ヒトラーの生家が取り壊されます


 


 


「汚らわしい」というヒステリックな理由ではありません


 


 


そこがネオナチの聖地になるというリアルな可能性を恐れています。


 


 


つまり


 


 


軍服を着るのと「被害者が傷つくからいけない」という理由に加えて


 


 


 


若者が憧れかねないあの衣装を着てはいけない


 


 


というリアルな恐怖なんです。


 


 


ナチスとは、ヨーロッパにおいて


 


 


着てはいけない


 


 


歌ってはいけない


 


 


ポーズを真似してはいけない


 


 


もう、社会にさらしてはいけない


 


 


いつ、あの亡霊が蘇ってくるかと、今でも恐怖を抱えているのです。


 


 


まるで使用済み核燃料のように、なかったことにはできないけど


 


 


封印して、人目に晒してはいけない・・・・そういう呪われた遺物であり


 


 


そのくらい、一歩間違えば・・・


 


 


魅力的な要素が沢山あるのです。


 


 


だから、危険なんです


 


 


 


 


 


 


 




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