[ニューヨーク/ロンドン 23日 ロイター] - ヘッジファンドが中国株への投資を拡大していることが、ロイターが入手したゴールドマン・サックスとJPモルガンのリポートや、顧客の投資残高で分かった。
ゴールドマンのプライムブローカレッジ(ヘッジファンド向け総合サービス)の週次リポートによると、ヘッジファンドは過去10週中8週でショート(空売り)を上回るペースで中国株を買い増した。中国株の4週間の累積買い越し額は集計開始以降で最大になったという。
中国政府が昨年12月初旬に新型コロナウイルス感染を抑え込むゼロコロナ政策を転換させたことを受け、一部の投資家の間では景気回復への期待が高まった。
ゴールドマンが集計対象とするヘッジファンドの世界の資産残高に中国株が占める割合は19日時点で13.1%と、10月下旬の7.1%から上昇。2020年7月に付けた15.3%のピークは下回った。
MSCI中国指数は年初から13.55%上昇している。
JPモルガンのアナリストは「ポジショニング・インテリジェンス」リポートで、ヘッジファンドが中国株を買い増しているとした上で、中国の経済再開策の動向次第では短期的に勢いが弱まる可能性があると指摘。「再開が加速し、あらゆる種類の投資家の参加が拡大すれば、上昇が継続するかもしれない」とした。
コメント