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徽宗皇帝のブログ

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人は自分の信じたいものだけを信じる
「逝きし世の面影」から転載。(前半略)
私も長谷川豊のこの記事は読んでおり、その時宗純氏とまったく同じ感想を持った。つまり、


長谷川豊ですが、今の極限まで右傾化した日本を語ると部分は『ネトウヨ・B層・反知性』、知性の貧困(反知性主義)が顕著である。
ところが、対照的に実際のアメリカでの深南部(Deep South ディープサウス、バイブルベルト)の体験部分やアメリカ軍による核兵器の使用についての道徳観の『驚愕的な事実』は実にリアルで分かりやすい。

という感想だ。私が一度は長谷川豊のこの記事を自分のブログに引用したいと思ったのが、彼のアメリカ南部での体験談のリアルさ、そしてそこで体験した傲慢な白人思想が世界的な、つまり白人支配世界での標準的な考え方だという指摘に感心したからだ。
そして転載をためらった理由は、そのリアルな見聞や感想とまったく裏腹な「右傾化日本」への、お花畑的な、白痴的な(宗純氏の言葉を借りれば『ネトウヨ・B層・反知性』的な)賛同思想の表明が同じ論文の中に混在していることだった。
宗純氏の言葉を再度借りれば、こんな感じの発言なのである。

歴史修正主義の『ネトウヨ・B層・反知性』、安倍晋三の機関紙的な産経新聞系列のフジテレビのアナウンサーだっただけに頭が空っぽで目が節穴のネットウヨに媚びて(だらだらと言い訳がましく)『でも「戦争に負けたから」と言ってそこから考えなしに』と前後の文脈を無視して、唐突に南京大虐殺等の日本軍の残虐行為を否定して見せる。


これは所属組織への忠誠に基づくポジショントークと言うより、本気で「サンケイ的思想」に骨がらみになって信じ込んでいるのだろう、と思う。
前に書いたことを繰り返すが、我々の頭はほとんどの場合「他人の思想の運動場」なのである。組織に所属すると、その組織自体の思想が頭に注入され、それが本人の思想になることがほとんどだ。官僚は官僚思想になり、企業人は企業人思想になり、それ以外の見方は「誤りだ」と頭から拒否することになる。そうでないと自己否定になるからである。


(以下引用)




長谷川豊(元フジテレビのニュースキャスター)2015年12月23日 私の戦争観(抜粋)

アメリカのニューヨークに赴任したのは2010年。「生活する」となると話は違い異なる文化の中でアメリカ人たちの暖かな思いやりと優しさに触れ、私たち家族5人は異国での生活をスタートさせた。
アメリカ人は、日本人のそれよりもはるかに優しく、温かく、何か困ったことがあるたびに「May I Help You?(私に何かできることはない?)」と聞いてきてくれました。
しかし、その印象はもろくも崩れる。
アメリカを大好きになり生活になれ始めた2011年。取材で南部のテキサス州に行き。テキサスからオクラホマ。アメリカの中南部と言われる地域に取材に行った。
アメリカのことを大好きになり、アメリカのことをしきりにほめていた私に、取材に同行してくれた現地のスタッフが助言してくれました。
「ハセガワさん、気を付けて。テキサスは、ニューヨークとは違うから」
何を言っているのか、体験するまでは分かりませんでした。ひょっとしたら、デリケートな殺人事件にまつわる取材でもあったために、住民たちが気が立っていた部分はあるのかも知れません。しかし、私が取材に行ったある町では、その街を出ていくまで、ほとんどの住民に『極めて差別的な』『極めて侮辱的な』「日本人」という人種自体を侮蔑する言葉を浴びせられ続けた。

『原爆投下に感謝しろ』

別の時に教育機関に取材に行き、あまりに印象的だったために、私の書いた本の中にも紹介してあるが、「Atomic bomb(原子爆弾)」)について、取材をしていたところ、あるアメリカ人から声をかけられました。
「礼を言えよ」
そのアメリカ人は「アメリカの一般的な常識」を私に押し付けてきました。
「白人よりもはるかに劣るアジアのイエローモンキーが」
「白人よりもはるかに弱いくせに我々白人に逆らった挙句」
「パールハーバーで卑怯きまわりない奇襲攻撃をし」
「多くの同胞を殺した挙句、敗戦濃厚になっても竹やりで飛行機を突っついてくる」
「そんな愚かな行為をやめさせるために、神がアメリカだけに与えたもうた原子爆弾という『神の矢』によって…」
戦争を終わらせ、無駄な犠牲者を減らして「あげた」のだ。
礼を言え。
悪気を持って言ったのでも、侮蔑の意味で行ったのでもありません。
そのアメリカ人は、心の底からそう思っているのです。それが正しい真実だ、と。そして、実はその後、私も勉強して知るのですが、世界的な基本的な標準の意識は、そのアメリカ人の意識の方がよほど「常識」なのです。
私たちは唯一の被爆国(被害者)なのだ~という被害者感情など、基本的には世界の中で日本だけの感覚です。
世界では、今から70年前の日本は、明確にバカで愚かな「加害者」なのです。

『ネトウヨ・B層・反知性』

今年は戦後70年。朝日新聞も読売新聞も、戦争前からの新聞なんで今読むと、興味深かったのは当時のモラル感というか、価値観。
くそ真面目。
それ以外に表現できないほどに当時の日本人が「真面目すぎるほど真面目」。当時の日本の価値観に触れ、当時の日本人たちがどれほどバカみたいに、アホみたいに…くそ真面目。
(頭が空っぽで目が節穴のネットウヨ御用達のフジ産経グループらしく、この後は『真面目な日本人が虐殺などするはずがない』との阿呆臭すぎる妄言が延々と語られているが余りにも哀れである。右傾化日本では『約束事』なのかも知らないが馬鹿馬鹿しすぎる。虐殺を伴わない侵略戦争など歴史上一つもないのである)

『白人が最高の人種なのだ』

アメリカで学んだ多くのことの一つに、「白人の中には、本当に、リアルに、未だに『白人が最高の人種なのだ』と信じ込んでやまない人がかなりいる」という事実。
日本では、今、アメリカ大統領選挙の有力候補として、あれほどの差別発言を繰り広げているドナルド・トランプ氏が挙げられていることに違和感を感じる人も少なくない。でも、私はとてもよく分かります。
アメリカ人の一部の人は、残念なことに、そもそも「白人だけが楽しい世の中であるべきだ」と心から感じていることは事実です。
逆に言うと、劣化民族である黄色人種や黒人など、白人のためには死んでも問題ないし奴隷で十分と「本気で」感じている。
1900年前後、世界は完全に狂っていました。
時代そのものが「狂気」だった。
アメリカ大陸にいたインディアンは、「世界一優秀で見た目も美しい」白人の皆さんに銃撃され、虐殺され、追いやられ、土地も生活も人生もすべてを奪われました。そして、白人の皆さんは笑顔でこう叫びました。
「俺たちは『開拓者(フロンティア)』だ」と。
東南アジアには「世界一優秀で見た目も美しい」白人の皆さんが次々と侵略。インド・タイ・インドネシア・マレーシア…アフリカのみならず、東南アジアの諸国はそのほとんどが欧米の…要は白人社会の「植民地」となった。

『レイプ・人身売買。当たり前のように人権など無視される社会』

奴隷として本国に売られ、強制的に労働させられる人たち。
今の日本社会は、なぜ、歴史の教科書で、そのような黒い歴史があったことを克明に描かないのか不思議ですが、ヨーロッパ諸国は、アジア人たちやアフリカ人を、心の底から「劣等民族」としてもており、行く先々で、極めて野蛮な行為を繰り広げてきた。
アメリカでも、黒人を蔑視する歴史を報じる前に、残虐の限りを尽くして、インディアンの土地を奪っていったことを、もっと報じるべきです。まだ200年程度前でしかない、人類の恥ずべき歴史を。
中国南京の大虐殺や韓国人女性を政府ぐるみで強制連行し、従軍慰安婦としてレイプしていた、・・・それらの姿って…欧米諸国の侵略行為の時になされていた行為そのもの。
ちなみに、欧米諸国の一つの特徴として「自分たちが納得するために平気でウソをつく」文化も忘れてはなりません。
皆さんも忘れていないことでしょう。
中東・イラクに戦争を仕掛けるために、アメリカは堂々と世界に対して「イラク・フセイン政権は大量破壊兵器を保持しているのだ」と吹聴していましたが、イラクを攻め落とした後、しれっと「そのような事実はなかったようだ」と報告していました。
アメリカの、白人たちの大国の論理とは、今も昔もそれほど変わっていない。
フランスで同時多発テロが起きたとき、私はフランスに住む友人を憂いました。
トリコロールカラーに染めている日本人たちに対して、いくつかの理由を挙げて「それらは愚かな行為ではないだろうか」と疑問を呈した。
今、中東では、アメリカだけではなくフランス空軍によっても、連日のように空爆が行われ、無人爆撃機ドローンによって、罪もない人々が次々に殺害されています。
本当に「アメリカやフランスの犠牲者側だけに立っていて」もいいのでしょうか?
第2次世界大戦前、日本は欧米諸国にこのままだと、他の東南アジア諸国と同じように攻め込まれ、隷属させられると考えたのではないでしょうか?
暴走した軍部がいたことは間違いなく事実でしょう。しかし、欧米諸国は、卑怯で間違った人殺しを平気でする、という側面もある。



『70年前の日本軍の残虐行為が欧米白人の侵略行為とそっくりだと言いながら・・・』

歴史修正主義の『ネトウヨ・B層・反知性』、安倍晋三の機関紙的な産経新聞系列のフジテレビのアナウンサーだっただけに頭が空っぽで目が節穴のネットウヨに媚びて(だらだらと言い訳がましく)『でも「戦争に負けたから」と言ってそこから考えなしに』と前後の文脈を無視して、唐突に南京大虐殺等の日本軍の残虐行為を否定して見せる。
豊かな日本しか知らない40歳の長谷川豊ですが、去年の12月2日で100歳になった昭和天皇の弟で歴史学者の三笠宮崇仁親王が、1943年にに陸軍少佐として中国戦線に赴任して、戦争の真実を見聞している。
日本軍の生体実験や南京大虐殺の事実を知った三笠宮崇仁(大正天皇の4男で、長兄の裕仁「昭和天皇」とは14歳離れている)が驚愕したことは自著『帝国と墓と民衆』(1956年光文社)に付した『我が思い出の記』で生々しく触れている。
また三笠宮は、『偽りを述べる者が愛国者と讃えられ、真実を語る者が売国奴と罵られた世の中を、私は経験してきた。それは過去のことだと安心してはおれない。もうすでに現実の問題として現われ始めているのではないか』と語っている事実を知らなかったらしい。
長谷川豊ですが、今の極限まで右傾化した日本を語ると部分は『ネトウヨ・B層・反知性』、知性の貧困(反知性主義)が顕著である。
ところが、対照的に実際のアメリカでの深南部(Deep South ディープサウス、バイブルベルト)の体験部分やアメリカ軍による核兵器の使用についての道徳観の『驚愕的な事実』は実にリアルで分かりやすい。(70年前に無残に敗れ去った八紘一宇の大日本帝国が世界征服を夢見たように、『マニフェスト・デスティニー』で『イノセント』なアメリカの真実の姿とは、色々な美しい形容詞を省いて一言で誰にでも分かり易く説明すれば『世界征服』そのものだったのである)
愚かな人間の特徴として自分の悪いところは見えないし問題点も分からない。ところが、他人の悪いところは良く見えるのである。

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