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徽宗皇帝のブログ

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今の米軍の惨状
「隠居爺の世迷言」記事で、世迷言どころか、大いに勉強になる記事だ。元記事を読むより、このように簡略化した記述だと読みやすい。私のような怠け者には大助かりだ。

(以下引用)
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 今日は、耕助のブログから「米軍が物理的に崩壊しつつある理由」という記事をご紹介したい。副題が「見るべきものは何もない。歯車が外れていくだけだ」となっている。原文は「Why America's Military Is Physically Falling Apart」(2024.4.24)であり、著者はIndrajit Samarajiva(インドラジット・サマラジヴァ)という41歳のスリランカ人。作家、ブロガー、起業家。ニューヨークタイムズなどにも寄稿。

 カナダで生まれ(両親とも博士号所持)、アメリカオハイオ州で幼少期を過ごし、その後モントリオールにあるマギル大学で認知科学を学ぶ。成人後にスリランカに戻り、現在コロンボ在住。既婚、子ども2人。

 「indi.ca」という自分のウェブページを持ち、そこで自己紹介もしている。他の記事を見ても、アメリカに対して辛辣な書きぶりであり、読んでいるとなぜアメリカが沈みつつあるのかということが分かるような気がしてくる。

 それでは記事の内容をご紹介しよう。

 子見出しが付いており、「汚れた司令官」「民間投資詐欺」「成長投資詐欺」「グロテスクな投資詐欺」「米軍は(あまりにも)複雑だ」となっている。以下記事の意訳を青字で、私の説明や感想は黒字で記載していく。

 最初に前書きがあり、
「アントニー・ブリンケンが特注したボーイング機は、今年に入ってから2度も飛行停止になった。一方、ジョー・バイデンがガザに送った船は、途中で火災にあったり故障したりした。」「米軍はすべての戦争に負け、装備はボロボロになり、兵士たちは自殺している。米国防総省は監査ができず、コストが6倍以上がかかっていることさえ分からない。これが帝国晩期の現状である。物理的に崩壊しているのだ。」

 いきなり、大変な指摘がなされている。表題も「米軍が物理的に崩壊しつつある」と記されているけれども、これは、アメリカ軍が効率的に機能していないとか、どこかに隘路があるとか、戦費が不足しているなどという限定された問題ではなく、もはや軍隊としての体をなしていないこと、それも、誰が見ても分かるようなレベルで壊れてしまっているということらしい。米軍は飛行機1機満足に飛ばせなくなっている、船1隻満足に走らせられなくなっているなど、かなり低いレベルにあるという指摘になる。

 次いで小見出しの「汚れた司令官」では、
「アメリカ軍がなぜ世界で最も費用がかかり、かつ最も役に立たない軍隊なのかを理解するには、空軍長官にボルトとナットが入った袋の価格を尋ねればいい。通常であれば100ドル相当のものを9万ドルで購入している。これは効果の尺度ではなく詐欺の尺度だ。」

 日本でも竹中平蔵の得意技に中抜きがあると噂されているけれども、アメリカ軍関係では途方もない中抜きが行われているようだ。もちろん、日本政府もアメリカに中抜きをさせるために、増税までして貢いでいるのはご存知のとおりだ。

 「アイゼンハワー元大統領は、「軍産複合体が不当な影響力を持つことを警戒しなければならない。勢力を伸ばして横暴に権力を振るう可能性が存在し、今後もその不安は続くだろう。」と述べた。これは今にして思えば警告ではなく、予言だった。競争力のある軍需産業は、5つのグルーブに凝縮された(ロッキード・マーティン、ボーイング、レイセオン、ノースロップ・グラマン、ゼネラル・ダイナミクス)。これらの軍需産業は、シンクタンク、NGO、メディア、それに政府自体も腐敗させ、政治体制に手術不能な癌を植え付けている。」

 「さらに、アイゼンハワー元大統領は、「防衛のための巨大な産業・軍事機構を、私たちの平和的方法と目標に適合させることができるのは、警戒心と知識のある市民だけだ」とも語った。これは傷口に塩をぬるような発言だ。今日、アメリカ人が警戒心と知識を持っているといえる人はいない。テレビゲームのコロッセオで行われる最新の大虐殺に、フェイスブックで " いいね " するだけで、自分たちは哲学者の王様だと思い込んでいる借金奴隷の国なのだ。」

 アメリカがすっかり軍需産業に乗っ取られ、政府もろとも腐敗していることを指摘している。しかも、アイゼンハワー大統領の心配をよそに、アメリカ人はそのことに気づこうとしていないという指摘である。

 「ガザでもウクライナでも、アメリカ国民が戦争を支持していなくても、今の政府は気にしない。アメリカの支配的エリートは金のことしか考えていない。だから、詐欺をさらに詐欺で覆い隠すために、戦争は次から次へと続く。議会のインサイダー取引をする者たちは分け前を手にし、ベセスダ(ロッキードマーチンの本社所在地)の武器商人たちは祝宴のためにキッチンを改造する。」

 「今や狐が鶏小屋を牛耳っており、将来の納税者はむしり取られている(すべて借金だ)。現在、レイセオンの取締役(ロイド・オースティン)が国防省を牛耳っているが、この極端な利益相反に気づいているアメリカ国民はほとんどいない。軍産複合体は、汚れた司令官の指揮の下、ショー全体を動かしている。」

 日本でも、厚生労働省のワクチン分科会の構成員である医者や学者の半数もが、ワクチン会社から金を受けとっていたことが話題になったが、アメリカは国防大臣が軍事企業から送り込まれているという悲惨な状態のようだ。どうりで次々と戦争をしたがるわけだ。

※参考「ネオコンとロシア:ウクライナ戦争のもう一つの視座」(2022.8.23 日本構想フォーラム)

 次の小見出し「民間投資詐欺」に進む。「
米軍が崩壊する核心的な理由は、メンテナンスである。米国は何世代も前に強力な軍隊を持ったが、その資産はとうの昔に減価償却され、負債となった。」
 「インド太平洋地域を例にとれば、新しい兵器には2.9億ドルをかけているが、メンテナンスは他の細かい費用と合わせても1.1億ドルにすぎない。メンテナンスは基本的に儲からないので誰も手を出さない。」
 「しかしメンテナンスをしないでおけば、やらなければならないことが増える。米国会計検査院(GAO)は、メンテナンスを怠ることについて、「このような状況は、長期にわたって船舶の状態を悪化させ、船舶を修理し維持するためのコストを増大させる結果となった」と述べている。」


 軍需産業に儲けさせるために、新しい武器や兵器は買い入れても、メンテナンスには金をかけようとしないために、武器や兵器はガラクタ化し、戦力が低下する上に、今さらメンテナンスをしようとしても金がかかり過ぎるという結果を招いているようだ。アメリカ軍が弱い理由の一つだろう。

 次の小見出しは「成長投資詐欺」になる。
「米国の軍事インフラの問題は、米国の一般的なインフラの問題でもある。市場はメンテナンスや修理、長期的なものには無関心だ。今10億ドルの売り上げがあり、その管理が誰かの肩にのしかかるのが数十年後だとしたら、誰がそんなことを気にするだろうか?」「米国の古く朽ち果てたインフラはすべて資金不足の負債であり、維持費は新しい計画でかろうじて賄われている。典型的な投資詐欺だ。」「これはほとんどの米国人が新しいクレジットカードで、別のクレジットカードの返済をしているようなものだ。」

 経済に疎い私ではあまりピンとこないのだが、要するのアメリカ経済というのは、軍事予算も含めて一番儲けの大きいところに手を出し、それで利益を得たあとは放置するということなのだろう。当然、借金返済や、メンテナンスの費用が必要になるが、それは新たに購入する予算を当て、借金は順送りされて行くということになる。いってみればアメリカは国ぐるみで自転車操業中ということなのだろう。

 その借金は徐々に膨らんで行き、いずれ大爆発になるわけだけれども、それがリーマン・ショックのような形で表れる。相変わらずアメリカはその道を進んでいることになるのだろう。第2次リーマン・ショックはいつになるのだろうか。

 次は小見出し「グロテスクな投資詐欺」になる。面白いことが書いてある。
「国内では、少なくともインフラを建設することで金を詐取する。海外では、インフラを破壊することで金を稼でいる。」「これはアメリカ帝国の偉大なイノベーションだ。戦争に勝つよりも、負けた方が儲かるということを発見したのだ。自国の国庫から略奪するために他国を攻撃するのは米国だけだ。」

 「アフガニスタンの損失をカバーするために米国はイラクに侵攻した。それがうまくいかなくなると、リビアに侵攻し、シリアに侵攻した。それだけでは飽き足らず、ウクライナを堕落させてロシアを挑発した。投資詐欺帝国は行く先々で破壊の痕跡を残すが彼らは決してやめない。これが、米国が次から次へと戦争を始める大きな理由だ。」

 最後の小見出しは「米軍は(あまりにも)複雑だ」になる。「米国には老朽化した兵器と、不健康で、やる気がなく、無駄な兵士が大勢いる。」「ボーイングが約60年経った今でも737型機を飛ばしているように、米軍もB52や1960年代の設計の機体を飛ばしている。」

 「米軍が老いて崩壊する中にあって、中国やロシア、イランのような若い『脅威』に直面している。実際はこれらの国は脅威ではない。彼らは喜んで貿易をするだろう。しかし、米国は暴力のほうを選んだことから現状がある。」「かつて米国は本当に強かった。どんな生物も若いうちは強い。しかし、やがて肉体が衰え、足を引っ張るようになる。体が大きくなればなるほど激しく倒れる。」


 「私たちは米軍が徐々に崩壊していくのを見ていくことになるが、これが一般的な原則だ。米国が崩壊しつつあるのは、年を取り、自分たちの面倒を見なかったからだ。」

 記事は以上になる。私のつたない英語力と、世界情勢に関する知識不足では分からないところが結構たくさんあった。もっと頭のいい人に丁寧に解説してほしいところだけれど、どこかにはあるかもしれない。

 この記事を読みながら、「あ!」と思ったことが1つあって、それは岸田政権が何をしようとしているかになる。それはアメリカが「戦争に勝つよりも、負けた方が儲かるということを発見したのだ。自国の国庫から略奪するために他国を攻撃するのは米国だけだ。」ということがヒントになる。

 岸田政権の狙いはそういうことなのかな。つまり、国庫から金を略奪して、それを特権階級でわけあう、むさぼり食うということだ。常識的には、国は税金を集めてそれを国民のために使うことになっている。しかし、岸田総理はアメリカに習って、そこを転換しつつある。

 集めた税金を国民のために使うことを可能な限り減らし、できるだけ多くを特権階級の懐に入れるという「大政策転換」を行いつつある。国民の生活が苦しくなってきているのに増税を行うのもそのためだ。

 岸田政権が軍備を拡張するのも、ワクチンを大量に買うのも、そのためだ。何に限らず、まずは税金の使い道を探す。アメリカ製の性能の悪い使い物にならない兵器を高い金を出して買うのも、何の効果もないばかりか、副作用でどんどん人が死んでしまうワクチンを何兆円も購入するのも、今まで以上に恐ろしいワクチン開発を行っているのも、ひどく効率が悪く環境負荷の高い自然エネルギーに金をかけるのも、税金を使いたいためだ。

 そして、税金を使った見返りとして、大企業が利益を増やすばかりではなく、いわゆるキックバック、あるいはリベートといったものが日本政府や政治家の懐に入り込んでくる。国会を見ている限り、野党の主立った議員も了承済みのような気がする。どうやら野党の議員の中にもそれで儲かる者たちが混じっているようだ。

 目指すのは、金の力で支配された世界ということかな。金を一番たくさん持っている奴が一番偉いという世界。金持ちが権力も握っている世界。国民のための政治ではなく、一部の者たちが金を儲けるための政治。日本をそのようなアメリカ同様の腐敗した国にしたいというのが岸田政権の方針といえる。

 岸田総理も最初は違ったのだろうけれどね。「令和版所得倍増」なんて言っていたから。徐々にアメリカに洗脳されたように思う。深刻なのは、岸田総理に自分は悪に走っているという自覚のないことだろうね。アメリカのだまし方が上手といえば上手なのだけれども、簡単にだまされる方もどうにかしている。


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