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徽宗皇帝のブログ

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何もしなくても金は支払われるというビジネス
原発事故による汚染水の海洋投棄は、史上最大の「環境テロ」である。日本だけでなく、世界中の海洋をこれから半永久的に汚染しつづけるのだから、BPによるメキシコ湾の石油汚染よりはるかに規模が大きい。そして、そのどちらにも共通するのが、科学や技術でコントロールできないものをコントロールしようとした、人間の思い上がりである。そしてまた、どちらにも共通するのが、「事故(失敗)が起こったときのことがほとんど想定されていない」ということだ。そもそも、そういう想定があれば、原発も海底石油掘削も最初からやっていなかっただろう。
ではなぜそういう無謀な計画が実行されるのか。

そこにあるのが、強欲資本主義における「失敗したら人のせいにして逃げればいい」という思想と、「失敗したらその処理をビジネス化すればいい」という思想である。
このどちらも詐欺師的ビジネスマンが一般大衆に迷惑をかけて平然としている遣り口だが、それが現代の巨大ビジネスの特色でもある。つまり、昔なら、他人に迷惑をかければそれ相応の懲罰があったが、今の時代は、巨大企業は政府自体をコントロールしているので「超法規的存在」になっているのである。

つまり、「士農工商」の「士」が世の中から消滅し、他の順位が正反対になって「商工農」になったのが現代なのである。ロックフェラーやロスチャイルドを代表とする、商人による世界支配だ。商人が政治を支配し、マスコミを支配し、一般人民を支配しているのである。
もちろん、私は商人全体を否定するものではない。しかし、「士農工商」という順位にはちゃんと意味があったと思う。道義の心を持って世の中を治めるのが「士」であり、生活に絶対的に必要な食物を作り育てるのが農民である。この両者が社会の上位にいる社会こそが、まともな世の中だと私は思っている。商人というものは利益の追求を最優先させる存在であり、それが社会の支配的立場に立てば、社会を地獄にするのである。
自ら汗を流して働くことなく、金によって金を生む金貸しや株屋、商人の手先となって口先だけで正義をねじまげる三百代言などが社会の名士であるような世の中は間違っている。
同様に、明治以前に芸能人を「河原乞食」と呼んでいたのも正しい。まともな勤労よりも軽佻浮薄な言動が金儲けになる世の中など、狂っている。

下記記事は、上に書いた内容とはやや離れる(失敗のビジネス化と、無責任なビジネスという点では同趣旨である)が、原発事故は、いったん起こったらその処理はほとんど不可能だということである。そういう原発を作った連中は、その理論を作った科学者も含めて、全員死刑にするべきだろう。

ついでながら、アレバ社による原発汚染水処理の金だけで、日本の国家予算の大半が食いつぶされる可能性は非常に高い。しかも、下記記事にあるように、その汚染水処理は名目だけの処理にすぎないのである。まともな政治家なら、こういう契約などしてはならないことは分かるはずだが、ここにも世界を支配する国際金融資本の指令が入っているかと思われる。この汚染水処理は、まさしく歴史上最大の、濡れ手に粟の「金儲け」になるはずだ。1トンあたり2億円などと馬鹿な代金が言われているが、1日に1200トンであれば毎日2400億円がアレバ社に流れ込むのである。しかも、それは今後どれだけ続くかも分からない。1年続けば、87.6兆円で、ちょうど日本の国家予算相当だ。つまり、日本の国家予算がすべてアレバ社のものになるというあきれた話である。1トンあたり2億円は大袈裟かもしれないが、その10分の1の値段でも年間8兆円だ。こうなると笑うしかないが、これがこれから現実に行われるのである。
国民(被災者)救済のための金など国に残るはずはない。


(以下「ちきゅう座」より引用)


汚染水の浄化達成は極めて困難─ワシントンポスト紙
• 2011年 6月 4日

<鈴木顕介(すずきけんすけ):共同通信社社友>
東京電力は6月20日にも環境に漏れ出す恐れのある福島第一原発の汚染水対策の決め手として浄化装置の稼働を急ぎ、15日にも試運転にこぎつけたいと3日発表した。しかし、4日のワシントンポスト電子版は原発敷地内に設置した、仏アレバ社の浄水装置が本来持っている稼働能力を発揮することは、ほとんど期待できないとの米専門家の見方を伝えた。
アレバ社の放射性物質除去装置は、フランスのラ・アーグ再処理工場で使われているシステムと同様の装置である。1日の処理能力が1200㌧であるが、これはあくまで正常に作動している再処理工場での能力である。同紙はこの処理能力が発揮されるのは極めて疑問だと、次のように報じた。
複数の専門家は放射性物質だけでなくがれき、油、海水の塩分の混じった汚染水を効率的に処理し、能力通りの処理ができるかを判断するのは難しいとしている。汚染水を海洋投棄してもよいレベルまで浄化するには、一回だけでなく、何十回も浄化を繰り返さねばならない。スリーマイル原発事故の処理に当たった原子力技術者レイク・バレット氏は「通常処理は注意深く化学物質をコントロールしながら、少量ずつ行う。ここの汚染水はとてつもない量で、雑多な化学物質を含んでいる」と指摘する。アレバ社の報道担当者パトリシア・マリー氏は「うまく行くといいが、正直、どうなるかは言えない」と困難さを認めた。Nuclear Safty Projectの原子力安全計画責任者デビッド・ロックボウム氏は「この処理は100%のものではないが、やらないよりはましだ。やらなければ、汚染水が蒸発し、放射性物質をより遠く、広い範囲にまき散らすだけだ」と述べた。
もし、現在の東電処理計画の要となっているアレバ社の浄化装置が予定した処理能力を発揮できなければ、核燃料の冷却─注水継続─汚染水の増加─浄化水の循環による冷却の東電計画は破産する。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1442:110604〕

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