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徽宗皇帝のブログ

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劇場型犯罪と分割統治
「世界の裏側ニュース」という、イギリス在住の方のブログから転載。
面白い記事がけっこうあるので、お勧めする。
今回紹介するのは、在英の方ならではの臨場感や詳細の報道がある記事で、ロンドンでのある奇妙な殺人事件の件である。なぜ奇妙かと言うと、「犯人」の「自称イスラム主義信奉者」がカメラに向かって犯行声明を出し、その動画がしつこく放映され、新聞ネタになっていたらしいからだ。明らかに、英国政府の自作自演に違いないと誰でも判断できるのだが、それで簡単に騙されるのが大半の民衆、すなわちB層である。中でも大喜びで反イスラム騒動を起こしているのがEDL(イギリス防衛同盟)という極右集団のようだ。インチキ右翼が権力の走狗になるのは洋の東西を問わないらしい。
イスラム主義がテロと結びつけられるようになったのは9.11事件以降のことであり、その9.11事件が米政府による自作自演であったことは膨大な数の証拠があるのだが、表マスコミではいまだにイスラム主義を世界の敵として扱っている。ゲッペルスの名言通り、嘘も百回言えば真実になるわけだ。
だが、このロンドンの事件は他人事ではない。国民が分割統治されているのは日本も同様である。前にも書いたが、しばしば反体制的な政治運動が、やがて「少し意見や立場が違う味方」への攻撃となり、お互い同士の闘争となって消滅していった例は枚挙に遑が無い。その間近な例だが、反原発運動は今では国民の中の少数派になりつつあるという気配もある。TPP問題もそうなる可能性は大きい。
ではどうするか、というのが最大の問題なのだが、私の頭では分からない。いや、私なりの答えはあるのだが、それは恐ろしく反社会的なもの(常識的には、ということだが)なので、書くのは困難だ。いかに無責任な駄弁ブログでも、これを書くわけにはいかない。穏健な戦術としては、身近なところから粘り強く説得し、相手を納得させていく、という「百年河清を待つ」式の方法があるが、さて、世界は百年程度で変わるだろうか。


(以下引用)



ロンドンの殺人事件と分割統治について



2013年06月17日(月) 22時18分23秒
テーマ:思想


ロンドンで最近、嫌な事件がありました。

イスラム主義を語る男二人がイギリスの兵士を昼日中に街中でナイフで殺害しました。犯人とされる男は、凶器を持って血まみれのままカメラに向かって犯行声明を行います。(噂によれば、この男はその兵士の首を切断したとも言われています。)

そ の動画を新聞社「Sun」が入手して、ITVという大衆向けのチャンネルのニュースで放映された後は、犯人とされている男のビデオが繰り返し各局のニュー スで放映されていました。2、3日後には、殺害された兵士の写真がコンビニ的小売店の新聞コーナーを埋め尽くしています。

事件から数日間は、イギリス国内は非常に雰囲気が悪いものになりました。あるイギリス人の友達は「facebookがhatebookになった」とFB上で人種差別的コメントの急増を嘆いたり、別の人は「人種差別的発言した奴とは友人つながりを切ったった」と言う人もいたり。その辺のイスラム系の人は肩身狭そうにしている人もいました。

その事件の直後にはイギリスの極右集団、イギリス防衛同盟 (EDL、English Difference League) が各地で暴れ始めまています。この集団は国内のイスラム教勢力の広がりに反対するグループで、人種差別というよりは「宗教差別」集団といった方が正確ですが、それも同じ「偏見」の一種になるでしょう。

それに刺激されたのか、6名の在英イスラム教徒が保険のかけていない車に銃やナイフなどの武器を載せてEDLのデモ現場に向かっていたところ、車に保険がかかっていないからという理由で職務質問に合い、武器を携帯していたことが判明して逮捕されたというおバカな事件も起こっています。


***


こんな事件があって、ニュースで繰り返し残虐な行為が放映されるのを目にすると、恐怖心や犯人に対する憎悪感って自然と持ち上がりると思います。

そしてその恐怖心と憎悪感こそが、人々を分け隔てている最も大きな要因だと私は思います。

政治用語で「分割統治」という言葉があります。英語で言うと「Divide and conquer」です。

分割というよりは分離、隔離といった意味だと思いますが、ウィキによれば「分割統治」というのは、

「ある者が統治を行うにあたり、被支配者を分割することで統治を容易にする手法。被支配者同士を争わせ、統治者に矛先が向かうのを避けることができる。分断統治とも」

と意味だそうです。「分割して統治せよ」という訳の方が意味がわかりやすいですが。


特定の集団に対して、個人的に不愉快な経験があったわけでもないのに極端な憎悪感を覚える人間が非常に多いとしたら、何者かの恣意的な思惑があるのかもしれまぜん。

たとえば現在のイギリス。

シリアへの軍事力派遣を検討中に、イスラム教に対する憎悪感をつのらせるような事件、しかも血まみれの犯人がカメラに向かって犯行声明を行っているのを、子供もいる昼間から繰り返し放映するなんて常識がないとしか思えません。

経済もどん底状態で、フードバンクという食料も買えないほど貧しい人が食べ物を無料でもらえる施設があるんですが、国内で50万人もの人がそのフードバンクを利用していたり、マンチェスターではホームレスの人の数が40%上昇して、洞窟に住み始める人が出てきたり・・・。

これ、イギリスの話ですよ・・・?いまだに信じられないんですが、

イスラム教の過激派を名乗る、明らかに頭のおかしい2人組がイギリスの兵士を殺害するというのはセンセーショナルな事件であることは間違いありませんが、それ以外にもニュースで紹介されるべきニュースは山ほどあるはず。

でも一般市民に関係のあるニュースほど、あまり報道されることはありません。こういうのを目の当たりにすると、このような政治戦略というのは実際に頻繁に使われていると思われて仕方ありません。

日本でも何気に使われているかもしれませんね。



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