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徽宗皇帝のブログ

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原口一博という大鳥がやっと飛び立ったか
「ダイヤモンドオンライン」の「週刊上杉隆」から転載。
上杉隆については毀誉褒貶が激しく、私が敬愛する小田嶋隆も彼を非常に嫌っている。その理由が今一つよく分からないが、上杉隆が時に根拠薄弱な主張や過激な主張をするという点が問題ならば、それはあらゆる言論に付き物だし、また、それが「為にせんが為の論」であるという点が問題なら、それもまたあらゆる言論に無意識的にでも付随している。
と言うわけで、我々は、著名人、すなわちジャーナリストや学者や専門家や政治家の発言はその「正味」で判断すればいいだけだ。どんな正義の発言にも必ず「発言者本人への利益誘導」の部分はあると共に、どんな悪党の言葉にも「偽装のための事実」や「誘惑のための甘美な主張」が含まれている。石原や橋下が100%の嘘ばかり言っていれば話は単純で、誰でもすぐに彼らを見限るに決まっている。彼らの発言の中には「誘惑的部分」が必ずあるから、大衆の一部の人気を呼ぶわけだ。橋下の公務員叩きなどがその例だ。
さて、上杉隆本人が信頼できるジャーナリストかどうかとは別に、下記記事に書かれたことの八割程度でも信頼できるなら、私は、原口一博は民主党の中では優れて信頼できる政治家だと思う。松下政経塾出身者は十把ひとからげに最低人間の集団だとすれば話は簡単で、私もこれまでそういう方向で書いてきたが、原口の小沢への接近と別れ、原口が大臣時代にやろうとしたこと(そのどこまでが彼自身の意思であったかは不明だが)の全体を見ると、これはなかなか松下政経塾出身には珍しく、自分自身の理想や、政治(あるいは国民)というものへの誠実さを持った政治家ではないかと推定できるのである。
彼が小沢に可愛がられながら、最終的に袂を別ったことで彼を非難し、信頼できないとする人は多いが、私はむしろ、その点でも彼を評価する。と言うのは、彼はそのことについて「小沢集団の中では小沢氏やその側近の意思に反する意見が言いにくい」と理由をはっきり言っているからだ。それが事実であろうとなかろうと、彼がそう感じたなら、彼が小沢グループから離れたことを非難することはできないだろう。
そして、民主党党首選での政策理念において、彼ははっきりと「消費税増税反対、原発反対、TPP加盟反対」を打ち出している。
この点、つまり与党内にいながらその党のこれまでの行為を全否定する、という点では社民党や共産党以上に過激なのである。まして自民党や公明党など話にならない。
これをもまた芝居だと言うのなら、もはやキチガイの言説である。芝居だろうがなかろうが、政治家は自分の発言と行動で評価されるしかないのである。
その点で、原口一博は、自分自身の政治家生命を賭けて行動し始めていると言える。
であるから、「ダイヤモンドオンライン」の世論投票で原口一博が58.94%もの支持を得て、二位以下をぶっちぎっているのも当然だろう。庶民は案外、見るところは見ているのだ。ついでながら、二番目に多い得票は「棄権、または白票」で、これが33.06%、この二つを合わせるとなんと92%である。
それ以外は、「野田6.47% 」と、現職総理が見苦しくも一桁台、他の二人に至っては「赤松0.82%」「鹿野 0.71%」と、完全な泡沫候補であり、見るも無残な有様だ。笑われるために出馬したようなものだ。まあ、鹿野は、前回の党首選同様に「第二回決選投票での他候補のための票数確保要員」としての出馬だろうが、実にみっともない役割である。お前は関ヶ原の小早川か。まあ、連中を戦国武将にたとえるのは褒めすぎだろう。
ついでに言っておくが、この記事は「崖っぷち社長のブログ」で存在を知った。いつもながら、いい情報へ導いてくれることを感謝している。
また、当記事のグラフはたぶん転載不可能だが、私の文章中にグラフ内容の数字は載せてあるので問題はないはずだ。
野田や前原、仙石に乗っ取られた今の民主党なら消滅させるべきだが、原口が党首になり、鳩山と協力すれば、あるいは民主党の内部改革も可能かもしれない。
まあ、そういうことを言うと、「甘い、甘すぎる!」と言われそうだが、しかし、なかなか期待できる要素が増えてきたのは間違いない。


(以下引用)

 鳩山元首相の言う通り、憲政史上もっとも情報公開の進んだあの鳩山政権の中にあって、原口氏はもっとも情報公開を徹底させた政治家である。
 原口総務相(当時)は、それまで誰一人できないどころか、口にすらできなかった「クロスオーナーシップの解除」「新聞再販制度の見直し」「帯域オークションの実現」「記者クラブ解体」を宣言し、その実現のために行動していた総務大臣(所管)であった。
 だが、その中途、鳩山元首相の辞任によって原口大臣による言論空間改革の「着地」は阻まれた。その代わりにやってきたのが既存メディアによる原口バッシングと、信用低下を招くような報道の連発だった。
 鳩山元首相が筆者に向けた「お詫び」の中には、話題にしていたこの原口氏の努力に向けられたものも含まれているに違いない。
 実際、今回の代表選でも、もっとも野党時代の健全な頃の民主党の政策に近い原口氏にはアンフェアな攻撃が続いている。
 だが、それでも、いまなお原口陣営は、情報公開と国民の知る権利のために、卑怯な記者クラブシステムに対して異議を申し立て続けている。
「社団法人・自由報道協会での討論・会見は約束します。他の候補、陣営にも言っておきますよ。民主党代表選の議論はより多くの人に知ってもらった方がいいですからね」
 川内氏はこう答える。
 3.11以降、日本の官報複合体による情報隠蔽はますますひどくなっている。それはIPPNW(ノーベル賞受賞団体)などの国際的な団体や海外メディアからの批判でも明らかだ。
 しかし、その状況に気付いている民主党の政治家は、原口陣営に見られるだけで、ほとんど存在しない。
3.11以降の原発政策や被曝対応で、スピーディの公開や子どもと女性の被爆リスクの軽減を訴え続けてきた川内氏も、放射能の環境リスクの問題点を追求してきた小沢鋭仁元環境大臣もともに原口陣営にいる。
 今回、筆者は、96年の旧党結党以来はじめて民主党代表選の取材(参加)を行わないことを決めている。それは、明確に、情報公開に逆行し、言論空間を不健全にしてきた民主党に対する抗議の意味である。
 しかし、元民主党議員秘書としては、評価はできる。
 そして、その結論は、いわずもがなだが、国内ではなく、世界的に唯一まとまな評価を受けている元総務大臣しかないのである。
 哀しいかな、これが民主党代表選挙の現実だ。



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