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徽宗皇帝のブログ

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安倍政権がやり続けたのは下から上(上級国民)への所得移転だけ
藤巻健史と言えば、本人が自嘲しているように「当たらない」予測をするので有名な経済論客だが、下の記事に書かれたのは予測ではなく現在の事実なので、日本という国、あるいは日本政府が帳面の上では破産状態であるのは誰でも同意するだろう。だが、表面上は日本は超インフレにもならず、(税金が上がり福祉等への政府支出をじわじわと削り、国民の貧困化は進行する一方だが)国家経済が破綻した様子は見えない。つまり、MMTが正しいことを日本の現状が示しているわけだ。
だが、それならそれで、なぜ政府は国民の貧困化にストップをかけ、高度福祉国家を作らないのか、という話になる。それはやらずに安倍総理周辺のお友達にカネをばら撒き、日銀に命じて一部の大企業の株を買い続けて株価の二万円台維持だけを政権のレゾンデートル(存在意義)にしているのである。
まあ、要するに泥棒政権である。「桜を見る会」は、その象徴だ。
下の文章の最後で「MMTが正しいなら無税国家が可能になる」というのを批判的ニュアンスで言っているが、まさに、日本は無税国家になることも可能なのではないか、と私は思っている。いや、それは極端にしても、消費税などゼロにしてもやっていけるはずである。つまり、消費税導入前の税体系に戻し、法人税をちゃんと取ればいいのである。


(以下引用)






藤巻健史(ふじまき・たけし)/1950年、東京都生まれ。モルガン銀行東京支店長などを務めた。主な著書に「吹けば飛ぶよな日本経済」(朝日新聞出版)、新著「日銀破綻」(幻冬舎)も発売中 © Asahi Shimbun Publications Inc. 提供 藤巻健史(ふじまき・たけし)/1950年、東京都生まれ。モルガン銀行東京支店長などを務めた。主な著書に「吹けば飛ぶよな日本経済」(朝日新聞出版)、新著「日銀破綻」(幻冬…

“伝説のディーラー”と呼ばれた藤巻健史氏は、日本の経済状態が世界と比べて悪い意味でナンバーワンだと主張する。


*  *  *


 朝日新聞土曜版beで弟の故幸夫と8年間、「藤巻兄弟」(タイトルは何回か変わった)を連載した。その後は週刊朝日で、「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」(これもタイトルは変わった)を、これまた8年間連載した。


 とうとうあと2回で連載が終了することになった。口の悪い友人は、「やっと連載終わるの? じゃ~、週刊朝日、買い始めようかな」などと言う(苦笑)。


「テ、ニ、ヲ、ハ」を変えながら、一貫して日本経済悲観論を書いてきたので、「もう写真とタイトルだけあればフジマキの言いたいことは想像できる」と知人に言われるまでになった。それなのにちっともXデーは来ず、「オオカミじいさん」と呼ばれる始末だ。


 どうやら、私の話は賞味期限どころか消費期限が過ぎてきたようだ(苦笑)。ただし、消費期限が切れたとなると、夏ではないが、“あたる”可能性があるのにはご注意を。


★   ★


 私の主張は過激だとよく言われるが、私が過激なのではない。日本の現状が過激なのだ。


 個々人が政府に頼らず、自力で乗り切らなければならない段階に入った。現状を理解していないと、それも難しくなる。日本は今、残念ながら悪い意味で、あらゆる点でダントツの世界1位なのだ。


 まず対GDP(国内総生産)で見た財政赤字の比率は、2018年末で237%。財政破綻(はたん)が喧伝(けんでん)されているギリシャの184%やイタリアの132%より悪く世界でビリ。税収は名目GDPが大きいほど増える。対GDPの赤字は、税収で借金を返すのがどのくらい難しいのかの指標となる。


 ちなみに最近MMT理論といって、「自国通貨建てで国債を発行していれば、インフレにならない限りいくら借金を増やしても問題ない」と一部で語られている。借金でOKなら税金は徴収しなくていい。無税国家の成立となってしまう。


 対GDP比の中央銀行の負債を見ても、日銀は世界で突出している。ECB(欧州中央銀行)、FRB(米連邦準備制度理事会)、BOE(イングランド銀行)の20~30%台に対し、日銀は100%をすでに超えた。私が銀行マンだった1990年代は20%以下だったのだから様変わりだ。日銀は経済規模に見合わないほど負債を膨らませ、お金を市場にばらまいている。


 さらに日銀は、前回書いたとおり、長期国債や株、不動産などの市場における市場占有率が世界ダントツのトップだ。ここまで市場を席巻し、長期債市場でのように「モンスター的存在」になれば、価格はほぼ思ったとおりにコントロールできる。日銀のように市場原理が働かず損得判断以外で行動する組織が市場を牛耳るのは、資本主義経済とは呼ばない。計画経済だ。


 そして、さらなるナンバーワンといえば経済成長率。残念ながら下からのナンバーワンだ。10年、20年、30年、40年、どのスパンでみてもビリ成長なのだ。私が、現状が異常だと申し上げる理由がおわかりだろうか?


 こんな状態になったのは枝葉の問題ではない。なにかシステム的、根本的な間違いがあるはずだ。それを修正することが喫緊の課題だ。このトレンドを変えないと、日本は世界の三流国、いや四流国になってしまう。


 最終回には、なぜ日本がこんな状態になってしまったのか、どこをどう修正すべきなのかを書く。


※週刊朝日  2019年11月29日号





















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