「毎日jp」から転載。
私のこのブログの大半は「メディア・リテラシーを持て」、と言い続けているような内容なのだが、私自身はメディア・リテラシー以前に、「日本語読み書き能力(リテラシー)」が不足しているかもしれない。
下の記事が理解不能なのである。
政府は今回の事故に対して東電に対し、「賠償の免責規定を適用しない」、つまり東電は賠償責任を負うとしている、と書いた直後に、政府の法律担当者である内閣法制局長官は「賠償責任を負う者は存在しない」と答弁しているのである。つまり、「東電を賠償責任から免責する」と明言しているのだ。
あれれ?
これは私の誤読なのか?
記事を書いた記者は、書いていて何の疑問も感じないのだろうか?
そして、これを読む無数の人々も何も気にしないのだろうか?
ならば、私だけの読み書き能力の問題となるが、もしもそうではなく、私の読解が正しいのならば、このような記事を読まされて平然としている人間が無数にいることは、恐るべき事態であると言うべきだろう。
「原発国有化」も大きな問題だが、今回は「記事を読んでいても読んでいない」という人々に注意を促すだけにする。
ブログ記事タイトルは、原典では「見れども見ず、聞けども聞かず」なのだが、そう書くと「言葉間違いだ」と思う人が多いので、わざと世間に流通している書き方で書いた。そういう「意図的誤用」もあるが、下記記事はそういう話ではない。
(以下引用)
菅首相:「原発事業、国有化含め検討」損害賠償リスク考慮
衆院東日本大震災復興特別委で自民・谷公一氏の掲げたパネルを前に答弁に立つ菅直人首相=国会内で2011年7月12日午後2時10分、藤井太郎撮影 菅直人首相は12日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第1原発事故の損害賠償に関連し、「原子力事故のリスクの大きさを考えると、民間企業が(損害賠償のリスクを)担い得るのか」と述べ、原発事業を民間電力会社から切り離し、政府による国有化も含めて幅広く検討する考えを示した。西村康稔氏(自民)への答弁。
西村氏は「将来、民間事業者にリスクが高いという意味で、原子力(発電事業)だけを別会社にして進めていくことも含めて検討していくべきだ」と質問。日本では民間企業が原子力事業を進めており、首相は「各国の例を見ても、必ずしもそうではないところもあり、議論が必要になる」と答弁した。
首相は原子力損害賠償法についても「こういう大きな事故に対応できるか。改正を議論しなければならない」と述べ、賠償内容の見直しが必要との認識を表明。現行法は「異常に巨大な天災や社会的動乱」時に電力会社の賠償責任を免責する規定があるが、政府は今回の事故で免責規定を適用していない。仮に適用した場合の賠償主体について、梶田信一郎内閣法制局長官は「賠償責任を負う者は存在しない」との解釈を示した。【西田進一郎】
私のこのブログの大半は「メディア・リテラシーを持て」、と言い続けているような内容なのだが、私自身はメディア・リテラシー以前に、「日本語読み書き能力(リテラシー)」が不足しているかもしれない。
下の記事が理解不能なのである。
政府は今回の事故に対して東電に対し、「賠償の免責規定を適用しない」、つまり東電は賠償責任を負うとしている、と書いた直後に、政府の法律担当者である内閣法制局長官は「賠償責任を負う者は存在しない」と答弁しているのである。つまり、「東電を賠償責任から免責する」と明言しているのだ。
あれれ?
これは私の誤読なのか?
記事を書いた記者は、書いていて何の疑問も感じないのだろうか?
そして、これを読む無数の人々も何も気にしないのだろうか?
ならば、私だけの読み書き能力の問題となるが、もしもそうではなく、私の読解が正しいのならば、このような記事を読まされて平然としている人間が無数にいることは、恐るべき事態であると言うべきだろう。
「原発国有化」も大きな問題だが、今回は「記事を読んでいても読んでいない」という人々に注意を促すだけにする。
ブログ記事タイトルは、原典では「見れども見ず、聞けども聞かず」なのだが、そう書くと「言葉間違いだ」と思う人が多いので、わざと世間に流通している書き方で書いた。そういう「意図的誤用」もあるが、下記記事はそういう話ではない。
(以下引用)
菅首相:「原発事業、国有化含め検討」損害賠償リスク考慮
衆院東日本大震災復興特別委で自民・谷公一氏の掲げたパネルを前に答弁に立つ菅直人首相=国会内で2011年7月12日午後2時10分、藤井太郎撮影 菅直人首相は12日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第1原発事故の損害賠償に関連し、「原子力事故のリスクの大きさを考えると、民間企業が(損害賠償のリスクを)担い得るのか」と述べ、原発事業を民間電力会社から切り離し、政府による国有化も含めて幅広く検討する考えを示した。西村康稔氏(自民)への答弁。
西村氏は「将来、民間事業者にリスクが高いという意味で、原子力(発電事業)だけを別会社にして進めていくことも含めて検討していくべきだ」と質問。日本では民間企業が原子力事業を進めており、首相は「各国の例を見ても、必ずしもそうではないところもあり、議論が必要になる」と答弁した。
首相は原子力損害賠償法についても「こういう大きな事故に対応できるか。改正を議論しなければならない」と述べ、賠償内容の見直しが必要との認識を表明。現行法は「異常に巨大な天災や社会的動乱」時に電力会社の賠償責任を免責する規定があるが、政府は今回の事故で免責規定を適用していない。仮に適用した場合の賠償主体について、梶田信一郎内閣法制局長官は「賠償責任を負う者は存在しない」との解釈を示した。【西田進一郎】
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