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徽宗皇帝のブログ

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日本は「アジア共同体」に入るべきである
「隠居爺の世迷言」記事で、前半は多くの人には耳タコの類かと思う米政府批判記事の引用なので省略する。まあ、隠居爺氏がわざわざ引用したのだから、その内容は至極まっとうだが、それだけに、面白みは少ないと私のようなひねくれ者は思うわけだ。
下に引用した部分は隠居爺氏の政治的思想遍歴の一部と言えるかと思うが、世間には最近の世界政治情勢を見て同じような思想的転回(昔風に言えば「転向」)をした人が多くて共感するのではないか。ただし、文中の上川発言に関しては、ただの「ポーズ」だろうとしか私は思わない。

(以下引用)赤字部分は徽宗による強調。


こんな調子で続いていきます。これを書いた人はShen Yi(復旦大学国際関係学部教授)となっています。略歴等は不明です。また、この記事はThe China Academy (チャイナ・アカデミー)というサイトに掲載されたものですが、そこには以下の説明があります。

 
China Academyは、中国が世界をどのように見ているかを世界中の視聴者が理解できるようにすることを目的とした知的コンテンツネットワークです。何百万人もの中国の若者と共鳴し、中国の政策やその道筋を策定している専門家の声を提供しています。

 China Academyチームは、中国のソーシャルメディア全体で1億5000万人以上の購読者を持つ、中国で最も影響力のある時事問題と知的コンテンツの発信元です。中国のトップ知識人、政策アドバイザー、ビジネス関係者との広範なつながりと相まって、中国で展開されていること、現場の事情などについて、最も信頼できる分析を提供することができます。

 私が中国発の情報と聞いてまず思うことは情報統制であり、嘘かもしれないということです。そのような面は今でも疑っています。しかし、最近になって少し事情が変わってきました。最近というのは、新型コロナ騒動が始まって以降です。いやあ、すごいことになりましたね。日本の大手マスメディアが、次から次へと、これでもかというくらいに嘘の報道を垂れ流したのですから。あるいは、本当の情報を隠蔽したといってもいいでしょう。もちろん嘘の情報の出どころは日本政府、そしてアメリカです。

 その後、ロシア・ウクライナ紛争が始まってからは、これまた虚偽報道のオンパレード、情報隠蔽のオンパレードになりました。もう、日本のマスメディアも日本政府も一切信用することができなくなりました。

 信用できないのは、仮想敵国に対する報道ばかりではありません。アメリカ大統領選挙や自民党総裁選挙に関しての報道も、全く信憑性がありません。今の日本のマスメディアは、事実を報道することを全く考えておらず、日本国民をどのように騙して誘導するかをたくらんでいます。醜いものですねえ、日本人が日本人を騙しまくっているのですから。まあ、日本のマスメディアにはもう日本人はいないという噂もありますが。

 日本はそんな国になってしまいましたから、下手をすると中国よりも虚偽報道がなされているかもしれません。それを考えると中国発の情報もこれまでとは違った意味を持ち始めます。日本のマスメディアの情報だけでは何が何だか本当のとことがさっぱり分かりませんが、中国発の情報を併せて考えることで、幾分かでも真実に近づける可能性が生じてきます。両者を突き合わせてどこが争点なのか知ることができます。

 少し理屈がうるさくなってきた気がしますので、The China Academy (チャイナ・アカデミー)にどのような記事が並んでいるか、適当にいくつか選んで記事の最初だけご紹介したいと思います。

 最初の記事です。

 中国、国連でイスラエルに不法占拠の終結を要請(2024.9.18)

9月17日、中国の傅聡国連常駐代表は国連第10回緊急特別総会で演説を行い、イスラエルを批判し、「占領を終わらせることはイスラエルにとって選択ではなく、法的義務である 」と強調した。

 パレスチナ・イスラエル紛争は70年以上も長引き、何世代ものパレスチナ人が家を失い、避難生活を強いられている。それは今日、世界の大きな傷となっている。数十年にわたる占領と抑圧は、パレスチナの人々に計り知れない苦しみを与え、独立国家樹立という悲願をますますつかみどころのないものにしてきた。

 中国といえども、このくらいの是非は分かっていますね。はっきり反イスラエルの立場です。日本もイスラエル・パレスチナ問題に関しては、比較的人間的なことを言っており、私の嫌いな上川外務大臣もカイロ平和サミットで「人道状況の悪化を最小限に食い止めることが何よりも重要だ。われわれが今やるべきなのは、ガザ地区の人々に1日も早く必要な支援を届けることと、ガザ地区に留め置かれている外国人をエジプトへ退避させることだ」と述べたそうです。(「イスラエル・パレスチナ情勢 日本の対応は」2023.10.23 NHK政治マガジン)

 ところが、欧米はそうはなりません。「米英独仏伊の首脳が共同声明、イスラエル支持で結束」(2023.10.10 ロイター)となっています。面白いですねえ。イスラエル・パレスチナ問題に関しては、なぜか日本と中国の利害が一致するようです。私はこのような姿が自然に思えるのですがどうでしょう。東アジアは東アジアでまとまり、欧米に対抗するのが無理がないような気がするのですが。その方がアメリカの下請けをしているよりも、やりやすいでしょう。

 次の記事をご紹介しましょう。これもほんの少しです。

 まるで米ドルがBRICSの学者を笑い飛ばしているかのよう(2024.8.9)

 狄東勝教授は、世界経済はセントラルエアコンのある部屋のようなもので、米国は米ドルの覇権を通じてリモコンを握っていると考えている。その結果、世界全体が米国経済のリスクを負っている。

 第二次世界大戦後、44カ国が署名し承認したブレトンウッズ体制は、金(gold)を確かな保証としていた。今日、各国の通貨は米ドルとしか交換できない。しかし、1945年から1971年までは、米ドル保有者は固定価格で金に交換することもできた。そのため、この制度は論理的な欠陥があるにもかかわらず、国際協定で合法性が認められていた。

 しかし、ニクソン政権は、いわゆる「ソフトデフォルト」を一方的に実施し、1971年に「金との交換一時停止」を発表した。米国は当時、一時停止は「一時的」であると強調したが、実際にはこの状態が半世紀以上続いている。現在の制度は、どの国からも正式に承認されておらず、非合法であるといえる。これが、私が強調したい第一の点である。


 これを読むと経済に疎い私でも何となくわかる感じがしてきます。中国人というのはこんなに論理的で説明上手だったでしょうか。そんなイメージはありませんが、それは私がアメリカのプロパガンダに乗せられていたせいでしょうか。日本同様アメリカの報道も嘘ばかりになっています。案外中国からの情報を仕入れた方が確かかもしれません。

 次の記事を読んでみます。

 レバノンで爆発したポケベル、台湾メーカーと関連か(2024.9.19)

 9月17日、レバノンで数百台のポケベルが遠隔操作で爆発し、8歳の少女を含む9人が死亡した。このポケベルは台湾企業が製造したもので、4年前の別の報道が中国社会によみがえった。

 爆発したポケベルの破片は、台湾のゴールド・アポロ社の製品「Rugged Pager AR-924」と呼ばれるモデルであることが確認された。

 台湾の治安当局者は、台湾ではポケベルの製造はその送信機能のために高度に規制されていると述べたが、ニューヨーク・タイムズ紙は、イスラエルの諜報機関モサドがポケベルの中に爆発物を隠し、後に遠隔操作で爆発させたと主張していると報じた。

 2020年のロイター通信は、イスラエルの5Gネットワーク・インフラには信頼できるベンダーの機器しか使用しないことを約束する米・イスラエル間の合意を報じた。当時、中国は自国の技術大手であるファーウェイに対し 「信頼できない」とレッテルを貼られたことを問題視していた。

 しかし、今回の攻撃で、イスラエル当局の言う「信頼できる」が意味するところは、中国人にとってはるかに明確になった。


 う〜む。情報が早いですね。しかも、一読したところでは、何となく本当っぽいです。イスラエルですからね。残虐なことはお手のものです。疑われても仕方のないところでしょう。そして、使われたのが台湾製のポケベルという驚き。

 何か大事件が起きた時には、このThe China Academyに記事が載っていないか確認した方がいいかもしれません。

 もう一ついきましょう。

 EU離脱国のBRICS加盟申請、中国の心境は複雑(2024.9.6)
 
BRICS加盟への意気込みを示そうとしたエルドアンの発言は驚くべきものだった。彼の発言はすでに欧米諸国を苛立たせているが、中国のネットユーザーはトルコの行動に懐疑的な姿勢を崩していない。しかし、この記事の筆者は異なる見解を持っている。

 最近、国際地政学において象徴的に重要な出来事が起こった。ブルームバーグの報道によると、トルコがBRICS諸国への加盟を正式に申請したという。同報道は情報筋の話として、トルコのエルドアン大統領は「地政学的な中心」が先進国から離れたと考えている、と伝えている。アナリストによれば、トルコがBRICSに加盟しようとする意図は、EU加盟への数十年にわたる試みが失敗に終わり、EUへの失望につながったことに加え、近年は米国との関係が緊張していることに起因しているという。さらにトルコは、戦略的自立性を高めるために、さまざまな「多極化」諸国との関係構築を目指している。


 そうですか、そのようなことが起きているのですか。トルコといえばロシアとは犬猿の仲だと思っていましたが、そのトルコがBRICSに加入希望を表明したということは余程のことかもしれません。

 もともとトルコは、1987年にECへの加入を希望したようですが、30年以上経過した現在に至っても、加入が認められる見通しがないようです。さすがにキレたということかもしれませんが、背景にはトルコがイスラム教の国であるという事情があるようです。さて、ロシア、中国はこのイスラム教国のトルコをどのように扱うでしょうか。中国もロシアも、欧米よりはイスラム教と接してきています。うまく折り合えるといいですね。

 今日の記事は以上です。念のためにお断りしておきますが、私は中国とは縁もゆかりもありません。これまでの人生で中国人と話をしたことは一度もありません。また、中国にも台湾にも行ったことがありません。利害関係は全くのゼロです。

 ただし、日本という国が傾き、沈没していく中で、ひょっとしたら日本よりも中国の方がまともな国ではないかという考えも、頭をよぎり始めているところです。

 

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