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日銀のマイナス金利から考える「これからの世界」

「株式日記と経済展望」から管理人氏コメント付きで転載。
記事中の引用文は、マイナス金利の影響について、他の諸記事にはない「庶民生活への影響」、つまり銀行と預金者の関係が書かれていて、参考になる。「コンビニエンス・イールド」などという難しげなカタカナ言葉の概念を使う必要があるのかどうかは疑問だが、まあ、そういうジャーゴン(専門的用語)を使えば専門家らしく見えるから、これはほとんどの専門家や自称専門家、評論家のやることだ。私など、「イールド」と聞くとeel(うなぎ)を連想してしまい、「うなぎされた(eeled)」って何だ、と思ってしまう。(辞書で調べると、多分yieldらしい。多義的だが、「産出する、もたらす、利回り」などの意味。)
Hatena Keywordの言うように、現物を持つことのメリットが「コンビニエンス・イールド」(コンビニエンスにもイールドにも「現物保持」の意味は無いと思うのだが、とりあえずそういうことにする)なら、預金より現金の方が、コンビニエンス・イールドがあるのではないか、と思うが、

預金と現金を比較した場合にも、ある種のコンビニエンス・イールド(利便性の利得)が預金にはあるといえる。

などと書いていて、これなら、別に「現物を持つことのメリット」ではなく、単なる「利便性の利得」であり、しかも、利便性という点で本当に預金の方が利便性が高いか、と言えば逆だろう。預金した金を使うには銀行を経由した手続きが必要で、それは利便性とはほど遠い。大量の金の保管には銀行の方が安全だ、というのなら、それは「銀行を経由する」というデメリット(すなわち非利便性)を上回る、別のメリット(すなわち安全性)を優先させた、というだけだ。
そういう風に、書かれた内容にはいろいろ文句はあるが、マイナス金利が普通預金などにも適用される可能性について書いてあるだけでも、この記事は有益だ。思考素材になる。
管理人氏コメントについても、その意見(国債をいくら発行してもいいという意見など)には「本当かいな?」という気もするが、まあ、そういう見方もある、ということで、これも参考材料だ。
たしかに、国債に関しては、国債利払いだけで巨額の国家予算を必要とした時代に比べれば、低金利国債ならば、国家財政にとっては大丈夫だ、と言えるかもしれない。(何も国債など発行せずとも、政府自体が紙幣や貨幣を発行すればいいだけの話だが。)そのうち「マイナス金利国債」の発行の可能性もあるだろう。(欧州の一部では既にあったはずだ。)そんなものを買う人がいるのか、という疑問については以前の記事で書いたとおり、いるのであるwww 今の利息よりマイナスの利息の時になれば、「ややマイナス」は「ひどいマイナス」よりは相対的なプラスになるからだが、これこそがまさに「コンビニエンス・イールド」である。
だが、本当のコンビニエンス・イールド(現物を持つことのメリット)は「不動産」などにあるのではないか、と私は見ている。確かに不動産を所有することは「固定資産税」などのデメリットがあり、そのために時々刻々と所有財産が減少していく、という欠陥があるが、最終的には現物にまさる価値は無い、と思うからだ。絵に描いた餅は食えないが、本物の餅は食える。土地の債券には住めないが、本物の土地には住める、ということである。
これからは「架空経済」ではなく、「実物経済」の時代が来るのではないだろうか。マイナス金利は、「金利が無意味な時代」の到来、つまり「金融資本主義」「バブル資本主義」の時代の終わりを告げているように思われる。






(以下引用)

マイナス金利とは、これまで徴収していなかった口座維持手数料をとるようにする事

2016年01月30日 | 経済

マイナス金利とは、これまで徴収していなかった口座維持手数料
をとるようにするなどのかたちで、預金金利をマイナスにする。

2016年1月30日 土曜日

マイナス金利政策により予想されること 1月29日 池尾和人

商品の現物価格と先物価格の関係を説明する際に、コンビニエンス・イールド(利便性の利得)という概念が使われる。Hatena Keywordの説明を引用すると、コンビニエンス・イールドとは「現物を保有することによって得られるメリット」のことである。「具体的には、一時的な品不足などで利益を得る可能性や生産を継続することによるメリットなどが考えられる」。そして「現物を保有する代わりに先物を買うことで、保管コストや金利コストを負担せずにすむが、現物を保有することで得られるメリットは失う」ことになる。

預金と現金を比較した場合にも、ある種のコンビニエンス・イールド(利便性の利得)が預金にはあるといえる。現金は、少額の決済にはきわめて便利な手段である。しかし、多額の価値保蔵手段としてみたときには、利便性に劣る面がある。現金には盗難のリスクが伴い、多額になるとかさばり、保管に大きなスペースを必要とする。安全な保管スペースを用意するのにはコストがかかる。銀行に預金しておけば、そうしたコストはかからない(さらに加えて、口座振替が利用できるなどのメリットもある)。この分が、預金のコンビニエンス・イールドだといえる。すると、預金の現金に対するメリットは、厳密には預金金利とコンビニエンス・イールドの和である。

それゆえ、預金のコンビニエンス・イールドが2%だとすると、預金金利がたとえ-1%であったとしても、現金よりも預金を保有する方が有利だ(-1+2=1>0)と考えられる。換言すると、預金のコンビニエンス・イールドの範囲内までであれば、マイナス金利は可能だということになる。しかし、預金のコンビニエンス・イールドを(絶対値で)超える値のマイナス金利は可能ではない。そうした大幅なマイナス金利が実施されると、預金をすべて引き出して現金で保有した方がよいということになってしまうからである。

預金のコンビニエンス・イールドがどのくらいの大きさかは、よく分かっていないけれども、この間のヨーロッパの経験等からは1%強くらいはあるのではないかとみられている。また、預金のコンビニエンス・イールドの値は、マイナス金利がどのくらいの期間継続すると見込まれるかによっても変わってくると考えられる。というのは、金庫を設置する等は固定費的な支出だからである。マイナス金利が一時的なら、金庫を購入するまでもないと判断されるとしても、長期化すると見込まれるならば、思い切って金庫を用意しようということになり易い。こうした固定投資の有無によって、預金のコンビニエンス・イールドの大きさは変化する。

準備預金(リザーブ)は、民間銀行が中央銀行(日銀)に預けている預金のことなので、上で述べた議論が基本的に当てはまる。すなわち、少しのマイナス金利の導入で、銀行が準備預金を保有しないようになるとは思われない。しかし、もちろん銀行の資産選択行動には様々な影響が生じるとみられる。可能性はいくつか考えられるけれども、そのすべてが緩和的・景気刺激的なものだとはいえない。

1つは、銀行が預金者に負担を転嫁することである。これまで徴収していなかった口座維持手数料をとるようにするなどのかたちで、預金金利をマイナスにする。マイナス幅が預金のコンビニエンス・イールド未満であれば、直ちに現金流失が生じるおそれは少ない。0%の金利で集めた預金を0.1%の金利が付く準備預金に再預金するのと、-0.2%の金利で集めた預金を-0.1%の金利が付く準備預金に再預金するのは、銀行にとっての利ざやは同じである。もっとも、一斉に口座維持手数料を導入するのでない限り、導入した銀行から導入していない銀行への預金シフトが生じる可能性があり、銀行同士がすくみあって預金者への負担転嫁は実現し難いかもしれない。

もう1つは、日銀の買いオペに応じず、国債保有を続けることである。量的・質的金融緩和とは、日銀が長期国債を買い上げ、代わりに付利付きの準備預金を提供する交換にほかならない。民間銀行からみて、代わりに提供される準備預金の魅力が乏しくなれば、そうした交換に応じる誘因も乏しくなる。したがって、マイナス金利の導入は、ベースマネーの積み上げを難しくしかねない。民間銀行に交換に応じさせるためには、結局、日銀がより高価に国債を購入し、民間銀行に利益供与をするしかない。付利水準を下げた分を国債購入価格に上乗せするわけで、見かけだけの変化にしかならない。

他の可能性としては、有望な貸出先があるならば、民間銀行はとっくの昔に貸出を増やしているはずなので、準備預金のリターンが0.1%から-0.1%に低下しただけで大きく貸出が増加するとは考えがたい。もっとも、外貨建て資産への選好が強まることで、為替レートに円安効果が生じることは考えられる。ただし、円安を促進することがいまの日本経済にとって望ましいのかどうかは別の問題である。


(私のコメント)

日銀がマイナス金利に踏み切りましたが、影響がどのように出るのか分からない。マイナス金利とはゼロ金利よりもさらに金融緩和させることであり、預金をすると金利は付かず手数料など取られるようになる事だ。銀行は借り手がなかなか現れないので預金を制限せざるを得ない。

あるいは国債を買うにも、額面100万円の国債を買うのに手数料として1万円プラスした101万円を支払う。だから日銀が国債を買うにしても100万円の国債の買いオペに101万円支払う事になる。なかなか銀行が国債を手放さないからだ。それくらい資金運用に困っている。

今までなら新興国の債券などで高利回りが期待できたが、アメリカの利上げで新興国からドルが逃げ始めている。ドルで借り入れが債務を返済するためにはドルをかき集めなければならないが、焦げ付く可能性が出て来た。だから安全な円買いが起き始めて、日本の国債が引っ張りだこになって、ついにはマイナス金利でないと国債が集まらなくなった。

額面が100万円の国債が101万円でないと買えない。そんな馬鹿なと思いますが、日本政府が100万円の国債を発行すると市場が101万円で買ってくれる。つまり市場は日本政府に国債をもっと発行してくれと言っている。しかしバカな財務省が国債の発行残高に恐怖感を抱いている。

確かに1000兆円の国債の発行残高は巨額だ。しかしそれ以上に日本経済の規模や信用は大きくなっており、信用できる通貨として円や日本国債が買われている。バカな財務省役人はそれが理解できない。国債の発行残高が2000兆円になろうと3000兆円になろうと円建てである限りは償還には不安が無い。1000兆円札3枚日銀が発行して償還すればいいだけの話だ。

そんな事をすれば、経済評論家などには国債が暴落するとか、円のキャピタルフライトとか言い続けている人がいるが、実際に起きているのは逆の現象であり、円をばら撒いても円が高くなり国債を発行してもマイナス金利にまでしなければならない状態だ。

このようになってしまうのは財務省の役人が世界的な規模で金融情勢を見ていないためであり、国内規模でしか金融を考えていないためだ。確かに国内だけで1000兆円の国債を発行するには規模が大きすぎますが、世界規模で考えれば1000兆円では少なすぎるのだ。

ドルが金とのリンクを外して以来、石油をリンクさせることでドルの信用を保ってきた。しかし通貨の貨幣価値は労働力と経済力によるものであり、金や石油との交換価値ではない。金や石油では世界の産業規模の拡大に通貨の供給が追いつかないからだ。しかし労働力や経済力は信頼性が担保されなければならないが、政治的な安定性が確保されることが前提だ。

ソ連のように国家が消滅してしまえば通貨や国債は紙切れになってしまう。ユーロにしてもEUが分裂してしまえば宙に浮いてしまう。だから日本の円やアメリカのドルが信用されている。いずれも経済大国であり島国であり国家が消滅するリスクは少ない。

最近の石油の暴落も、通貨の信用の裏付けとしての石油の終わりを証明するものであり、石油はシェールオイルの産出で世界中に普遍的にある資源となってしまったからだ。だから石油は本来の商品価値に戻っているだけだ。ゴールドが通貨価値に裏付けになると見込んで買っている国もありますが、ゴールドも単なる商品でしかない。

通貨の価値は安定した経済大国の通貨が世界通貨として通用するようになって来ている。中国の人民元にしても、中国はいつ国家として消滅するか分裂するかして人民元が紙切れになりきれない。紙幣の起源はモンゴル帝国にありましたが、モンゴル帝国は1世紀足らずで分裂して消滅してしまった。

アメリカにしても移民国家であり、世界から移民が流入してきてテロリストも入り込んできている。人種差別や宗教対立も国家分裂の火種になりかねない。日本はそのような心配が無く科学技術水準も高く経済力では最強だ。規模ではアメリカや中国に劣りますが、政治的安定性は高い。だから日本はマイナス金利になった。


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