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徽宗皇帝のブログ

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松下政経塾が日本を滅ぼす
「阿修羅」から転載。
「阿修羅」にこんな記事があったとは迂闊ながら知らなかった。あまり読まない板の中に埋もれていたのである。しかし、日本と世界の政治を読み解く上で、いいガイドになる対談であるから、ぜひ多くの人に読んでもらいたい記事だ。まあ、こんな話はとうの昔に知っている、という人も多いだろうが。
いずれにしても、注意深く探せば、貴重な情報が埋もれているのがネット世界だ、というのは確かである。
長い記事なので、2回に分けて転載する。

(以下引用)

藤原肇・本澤二郎対談 (財界にっぽん)
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/647.html
投稿者 五月晴郎 日時 2012 年 5 月 16 日 13:58:06: ulZUCBWYQe7Lk
http://fujiwaraha01.web.fc2.com/fujiwara/article/zaikai111102.html
「財界にっぽん」2011年11月号
http://fujiwaraha01.web.fc2.com/fujiwara/article/zaikai111203.html
「財界にっぽん」2011年12月号

-松下政経塾政権のスタートとその真相-
本澤 実は今日、僕は一番最初に聞きたいことがあるんです。日本人に聞いてもなかなか分からないことなんですが、今年は外国へは一度、上海にしか行ってないんです。それで秋から暮れにかけて一度行きたいと思っているんです。ところが、今、超円高にもかかわらず格安のチケットが全然、格安じゃない。確かにガソリンも高騰したまま。しかし、超円高がそれをカバーしているはずなんですが燃油サーチャージとかいってべらぼうに高い。このカラクリが何なのか。恐らく石油業界も含めていろんな状況を上手く利用して相当ボロ儲けしているのではないかと疑っているのですが、残念ながら僕は経済が分からないので(笑)教えていただきたい。
藤原 カラクリがあるところよりも、日本経済は完全に死に体ですから円高還元をするゆとりがないのです。ただ、一見、金があるように見えるのは、企業がホールディング会社になって、例えば武田製薬が1兆円以上のスイスの会社を買収したりしているが、あれは自分の金ではない。ファンドの金を動かしているだけで虚飾にすぎない。
 経済の話は後半に譲って、今年の民主党の代表選挙の結果、松下政経塾の一期生が首相になったことについて、あなたから教えてもらわなければいけない (笑)。というのも、僕はこの国に来た時には新聞・テレビは一切見ないことにしている。余計なゴミが入っているので一週間滞在して外国に行くと、元に戻るのに三週間、三倍の時間がかかってしまう。
本澤 それは正解ですよ。僕も新聞を読むのを止めて七~八年になります。読むと訳が分からなくなってしまう。一般国民を誑かす内容なんですね。その結果、今年の代表選で野田(佳彦)が代表になった。
 つまり、野田総理大臣をつくるために海江田(万里)を叩きまくった。それで見事に 〝どじょう内閣″ができ、〝よいしょ記事″ を書きまくっている。それまで野田は財務大臣として何もしていないばかりか、円高に対して4兆円も市場介入しても全然効果なし。彼は落第生ですよ。その落第生をここ数日間、新聞・テレビは褒め称えた記事を流している。
藤原 松下政経塾から初めて首相が生まれたことはとてつもない大変なことだと僕は思う。
本澤 そうですね。
藤原 これはまさに1980年代に中曽根が首相になった時、日本にファシスト革命が始まると、非常に危機感を持ちましたが、それに匹敵する危機感を持っている。
落第生首相が誕生
本澤 藤原さんの先見の明は凄いですよ。正直なところ、僕は1972年中ごろから中曽根番の記者をやってまして、ある意味で中曽根を側面から支援していた。
 当時、彼の最大の弱点は、青年将校上がりで軍国主義思想の持ち主ですから財界の支持が全くなかった。それで「経済界にもっとテコ入れしなければ大成できませんよ」とか「土光(敏夫)さんを頂点とする経済界が今一番願っていることは行財政改革だから、行政改革を必死にやれば財界と仲良くなれますよ」みたいなことを、僕なんか教えていた方なんですよ。
 そんなことで彼がいざ総理になった頃まではまだ安心していた。ところがワシントンに行ったとたんに土下座して「日本は不沈空母です」と。ソ連と戦争をしても日本は大丈夫ですよみたいなことをレーガンの前でやっちゃった。それで愕然とし、以来、反中曽根になった。
藤原 そうですか。僕は1970年代から中曽根は非常に危険な人物とみていた。特に福田(越夫)(引用者注:「赳夫」の誤りか)内閣が誕生した時に、ある雑誌に『60年安保とファシスト革命の失われた鎖の輪』というタイトルで、福田内閣はファシスト革命の中間点と位置づけ、その後のファシスト革命を中曽根がやると書いた。
 実は私、ファシズムの勉強をするためにヨーロッパに行った。ファシズムとナチズムに関しては日本で最も勉強した一人です。
本澤 そうですか。僕はすっかり油断していたんですね。
藤原 しかし、松下政経塾内閣ができたことについて、日本ではあなたが一番危機感を持っており、その辺りの背景をいろいろお聞きしたい。
本澤 松下政経塾は、これはまさにメディア戦略の成果といえます。多くの国民が尊敬している 〝経営の神様″ が創った政経塾ということで僕もそれにだまされていた人間の一人で、当初は悪いイメージはまったくなかった。ところが、十年位前から「はてな?」となってきた。民主党内で彼等OBが中枢を占めるようになってから、話す内容、行動が可成りファシスト的で、調べる必要があると思った。
 調べていくと、松下幸之助が70億円で塾を立ち上げている。僕は政治に影響力を行使できる巨大企業を 〝財閥″ と呼んでいるが、したがって、塾は松下財閥そのもので、その財閥の政治部門です。その一財閥の政治部門が政権を牛耳っているというのは、戦前、戦後を通して初めてのことです。かつて財閥は侵略戦争をやり戦後解体されたから、彼等はじっと沈黙して目立たないようにしていた。今は財閥から初めて経団連会長が出ていますが、ともかく一財閥が日本の政権を牛耳ったというのは、空前絶後の非常事態といえる。最初は市民派ということで菅内閣を傀儡で使っていたが、今度は正真正銘の一期生が総理大臣になった。
藤原 実は、僕は松下政経塾というかPHPとは30年以上の長い付き合い歴史がありました。
本澤 えー、その辺のことを詳しく聞きたいですね。
藤原 PHPは僕がエネルギー問題に詳しいということで、「VOICE」 の副編集長が読者だったこともあり、「創刊号を出したから 21世紀問題について、寄稿して欲しい」と言ってきた。そこで記事を書く暇はないが、21世紀は老人問題が大事だから、対談ならOK」と返事してある作家と対談した。そうしたら、2000年の12月号まで25年以上も、航空便で毎月アメリカまで送ってきた。凄い資金量と工作能力だと手の内が良く分かったが、 PHP研究所は若い研究者を「VOICE」にスカウトして、次に「諸君」や「正論」に送り込む役割を演じていたのです。
本澤 PHPは松下政経塾の司令塔で、「VOICE」はその機関誌ですね。
藤原 その通りです。それから五年後くらい経った時に、PHPの総帥の江口克彦という人が、帰国する時に会いたいと連絡して来た。そして、彼が京都から出てきて対談をしたが、この段階で外国のジャーナリストから江口という人が、松下幸之助の隠し子だという話を聞いていたのです。
本澤 その話は僕も聞いたことがある。まさに幸之助の側近中の側近なんでしょうね。だからPHPが政経塾の指令塔で、前原や野田らに対して指令が出ている。
カルト集団PHP
藤原 彼に会った時、いつも雑誌を送ってくれていることのお礼を述べた後、僕の目から見ると、毎号松下幸之助の記名記事が載っているが、5~6人の若い人が書いていることはすぐに分かる。どうして松下さんの隣りに若い人を育てるためにも名前を載せてあげないのか、といった批判的なことを言ったら、神様を批判する藤原は危険人物ということで、対談はボツになった。
本澤 そうですか。
藤原 それでもVOICEは30年近くも、毎号送ってきましたね。
本澤 江口氏とは今も交流はあるのですか。
藤原 ないないー。
 僕は松下幸之助が政経塾を作った段階で、外国の諜報機関の人物から、松下幸之助が青山にマンションを借りてある男を住まわせ、その母親が一緒に住んでいるが、その母親は松下のオンナではないという話まで取っていた。その若衆宿が松下政経塾の始まりだったとか。
 しかも中曽根内閣の時に京都大学の高坂正尭教授が政府委員会の委員長や委員を数多くやっていた。
本澤 そうですね。
藤原 彼が東京に出てきた理由は男漁り。この情報も外国の諜報機関の連中からです。
本澤 (驚きながら) そういうことっだったのですか。
藤原 米国というより世界では、諜報機関においては強請るタネはホモ人脈が当り前になっている。
本澤 ほうー。
藤原 高坂の弟子が前原でしょう。
本澤 そうです。前原は高坂教授に言われて松下政経塾に行ったと言われています。
藤原 高坂はエイズで亡くなっていて、京都では知る人ぞ知るですが、日本のメディアは一切報道していない。実は、中曽根政権時代に海軍短現人脈が目立ち、男の友情が取り沙汰されたことがある。男の友情は秘密を守る口の堅さに由来し、情報関係における歴史のキイワードです。『スパイキャッチャー』などを読めば、ホモ人脈が重要な役割を演じていて、KGB,MI6,CIAといった諜報機関を支配していた。そのことは『平成幕末のダイアグノシス』の中にヒントとして書いて置いた。だが、日本の皆さんは、日本の裏社会のことは暴力団、同和、カルトの3つしか言っていないが、もう一つホモというのがある。これは世界で通用する言葉だが、日本では分かっていても表には出てこない。
本澤 いや、全然分からないですね。
藤原 それは今、日本にはろくな情報機関がいないからだ。25年位い前は有楽町の電気ビルに優秀な外国の新聞記者、情報機関がいっぱいいたが、そういう連中から情報を取ると全部出てくる。しかし日本人の記者は、外国の情報機関を相手に情報を採れる人がいなかった。だから僕は今から30年前に石油事業を止めてフリーランス・ジャーナリストをやり始めた。
本澤 しかし中曽根さんはかつて著名な女性金庫番がいましたからそういう世界にいるとは思えない。
藤原 いやいや、両刀使いがいっぱいおり、むしろそれが当り前。最近、岩瀬達也が『新潮45』に松下幸之助のことを少し書いているが、彼は奥さん以外の女性のことにふれているものの、他の女性ではなく若衆を相手にする世界には触れていないのが惜しかった。つまり、松下政経塾があってPHPはある意味、幸福○△党と同じでカルトといえる。
本質は改憲軍拡派
本澤 今のお話は何か分るような気がする。僕も政経塾を取材するまではPHPのことは分からなかった。取材を進めていくと本丸はPHPで、そこから永田町へ指令が出ると、今の国対委負長のように自民党にもOBがいるから、民主、自民双方に指令が届く。ですから政経塾は絶対に超保守から外に出ない。実際、民主と自民それ以外にはいない。
 特に調べていくと、心配になってきたのは、われわれ流に言うといわゆる改憲・軍拡派。戦争に加担する側、軍事産業とのつながり、前原が特にそうですね。それとワシントン右派とのつながりが非常に強いことが分かった。リベラルでは全然ない。前原はもちろん、野田もそうです、野田は最近、韓国で大騒ぎになったが、A級戦犯は戦争犯罪者ではないといって、怒りをアジアからくっていますよね。基本的に可成り偏向思想の人たちだ。だから僕は非常に心配なんです。
藤原 そうした心配については日本を離れて外で見ていると、クリントン大統領も学んだワシントンのジョージタウン大学の中にある戦略国際問題研究所(センター・フォー・ストラテジック・アンド・インターナショナル・スタディーズ=CSIS)。ここは実は、ナチス思想のアメリカ版ゲオポリティークスの砦です。
 ジョージタウン大学はアメリカにおけるカトリック教会及び、イエズス会創設の最古の歴史を持つ大学で、日本ではそのヴァチカンのお目付け役としての上智大が、東京の中心の四谷にある。そこには日本の反動思想の扇動者の渡部昇一とか、保守思想の大家だった篠田雄一郎教授が輩出している。
本澤 小泉元首相が、英語が得意というだけの理由で可愛がっていた女性議員(猪口邦子)もそうでした。小泉チルドレンの一番手で、初当選してすぐ大臣になった。上智大の教授でその後、復職した。
藤原 上智はマッカーサー時代から占領軍の後押しがあり、あんな良い場所を確保している。
 そういう意味でCSISは、世界戦略の中心になっているが、そこに実は、京セラの稲盛和夫(稲盛財閥)が5億円(6億5千万ドル)を提供して理事に納まっている。
本澤 (驚いて)そうですか。
藤原 だから稲盛の関係で京都は皆CSISに行く。
本澤 松下政経塾もですか。
藤原 いえ、政経塾だけでなく、小泉進次郎もCSISの日本部長をやっていたマイケル・グリーンのラインでそこに入っている。
本澤 成る程-。
藤原 だからアメリカの対日戦略の拠点としてのジョージタウン大学は注目しなければならない。
 もう一つは、英国のアメリカ支配としてのコロンビア大学。進次郎はコロンビア大学からCSISに入っている。だいたい彼はコロンビア大学に入学できる力はなかったのに枠外で入った。ジェラルド・カーチス教授というジャパン・ハンドが一役かった。
 カーチスは日本に来て、大分県の佐藤文生の選挙を密着取材して「代議士の誕生」を博士論文に仕立てて日本通として認められるようになったが、実力的には?がつくような人物で、しかし、奥さんのみどり夫人が優秀だった。
本澤 日本人ですか。
藤原 もちろん。アメリカの対日関係者の奥さんは、ほとんどが日本人ですよ。
本澤 成る程-。
藤原 奥さんが優秀だと、その男は出世する(笑)。ライシャワーもそうで、ハル夫人は松方財閥のお嬢さんでした。とにかく日本の女性は凄いですよ。世界のいろいろな国で奥さんになってるから、子どもができればその子は対日専門家になる。世界のことを知らないからそういうことを調べた日本人はほとんどいない。もっとも、そうしたことを書くと人脈を断たれるのでアメリカにいる間だけは、危ういという理由もあって僕も書かなかった。
本澤 対談に先だっての雑談で、藤原さんが日本はアメリカの属国ではなく、属領だとおっしゃったがよく分かりますね。
藤原 なぜ属領かというと、例えばマイケル・グリーン。彼は大臣でも政府の高官でもない。CSISの日本部長だった。しかも、アメリカの対日要求を反映させるためのエージェントにすぎない。それにタコ入道のアーミテージだって国防次官補の属僚に過ぎません。
 もうひとつ、アメリカの重要な大学としてジョーンズ・ホプキンス大学がある。この大学はワシントンに高等国際研究所を持っており、そこのサナイエル・セイヤー教授の手引きで、1954年に中曽根が初めてハーバード大の夏期講座に参加した。その前にセイヤーはCIAのアジア太平洋部長だった。それが縁で中曽根はCIAとつながった。ただ、中曽根は正力みたいなおっちょこちょいと違い、コードネームももたないからアメリカの隠れエージェンシーとして出世するのに成功した。
本澤 秘密の代理人みたいなものですね。
藤原 そうそう。中曽根はそれで首相になれたわけですが、結局、ジョーンズ・ホプキンス大学の系列でもってハーバードのキッシンジャーのゼミに出席して、そこで洗脳されて、原子力の重要性をたたき込まれた。帰国後は、彼の伝記を読むと、手柄話として自分が原子力予算をつけたことを書いている。
本澤 そうですね。
藤原 正力がスパイになった同じ時期に、中曽根もアメリカに協力していたことがはっきりする。
 アメリカには外交官になる大学が2つあります。ひとつはジョージタウン大学で、外交官になるための学部がある。もうひとつは、ハーバード大学とタフト大学が共同で、外交官になるための大学院大学を持っている。そこの大将が日本大使になると予測が流れたジョセフ・ナイ教授です。
本澤 あ~、ジョセフ・ナイ。成る程ねー。
藤原 その事ひとつとっても、日本にはアメリカに対する研究機関がひとつもないから、本当の情報を知る人がいない。
本澤 特にアメリカの情報はまったくないですね。
藤原 アメリカにいる時には、僕もそんなことは書けない(笑)。だから適当にぼかしてヒントだけは書いてるから、分かる人には分かるんですが、日本人は自分で考えて絵を作る才能が残念ながらない。答を書いてやらない分からないわけですね。だから書評で飯を食っている立花隆や佐高信などは、私の本は敬遠して書評しようとしない。
 日本には謀略史観というのがあって、やれロックフェラーがどうだ、フリーメイソンがどうだとか出鱈目を書いているのを皆んな読んでいる。やはり自分でフィールドワークをしなければだめだ。
本澤 確かにそうだ。
藤原 取材をして、あるいは事件を知っている人が死ぬまで絶対に話さないというのを聞き出す能力が必要だが、そういう能力を持った新聞記者がいない。皆んなサラリーマンだし、下手に書くと消されてしまう。しかし、今回出した『生命知の殿堂』は世界で最初のカミトロニクス書籍で、従来の紙の本と電子本を組み合わせて、情報を行間と遠近法で読み解くようになっている。だから、パソコンで開くと、そういう記事が全部出ており、紙には書けなくても2~3年先には世界中の半分はカミトロニクスになると思う。

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