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徽宗皇帝のブログ

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湯川遥菜の背後にあるもの
「世に倦む日々」から転載。記事の所在は混沌堂(播州武侯祠遍照院)さんのブログで知った。
見事な推理である。何よりも、少し前まで破産寸前だった無能な軍事オタク男が、いきなり国会議員やら右翼有名人たちと会えるようになり、その後、何度も海外渡航している事実から、下記記事の推測はほぼ事実に近いと思われる。つまり、「カネはどこから出た?」である。カネがこのように馬鹿馬鹿しい使い方ができるのは、それが「国庫から出ている」からだろう。すなわち、「右翼=役人=現政権」がその背後にいる、ということだ。


(以下引用)



湯川遥菜について、ネットの巷では、右翼による懸命の情報操作が続いていて、田母神俊雄との「無関係」を強調し、政治的背景など何もないというシロの印象を固める書き込み工作が動員されている。ネットにそのための情報ソースを提供しているのは、産経系のZAKZAkであり、湯川遥菜はただの軍事オタクで、ミリタリー・ショップの店長をやっていた普通の男にすぎないと、湯川遥菜の「無色透明」ぶりを必死で宣伝している。今回のシリアへの潜入と拘束について、幼稚で間抜けな軍事オタクが遊び半分にやらかした顛末だという、偶然的な単独犯の笑い話のイメージを躍起になって振り撒いている。政治色の脱色工作に一生懸命だ。だが、真実は決してそうではない。何より、カネである。まず、zakzakの8/22の記事にある父親の発言から検証しよう。父親は、「店が潰れて莫大な借財ができた。借金は、私が方々かけずり回って返済しましたが、彼は夜逃げ同然に姿を消してそれからすっかり疎遠になってしまいました」と証言している。これは事実だろう。その後、父親と湯川遥菜は音信不通の状態になっている。つまり、カネで迷惑をかけたため、勘当同然の身になっていたわけだ。その湯川遥菜が、昨年12月に実家に自ら顔を出す。その内実について父親は語ってないが、湯川遥菜が、親の前に戻れる体面を得たからだ。つまり、新しい仕事と生きがいを持ち、新しい人生をやり直せるようになったからである。その「仕事」の中味について、父親は詳しく説明していない。

人に言えない内容だからか、右翼もしくは政府に口止めされているからだろう。9ヶ月前、息子の湯川遥菜の方は、意気揚々として、ブログに書いているのと同じ話を父親に披露して得意になっていたはずで、ブログに書いてないところの、この「仕事」のクライアントたる華麗な人脈についても鼻高々で自慢して伝えていたことだろう。父親の証言とブログの日記で明確に判明することは、昨年12月までは、湯川遥菜はただのプータローで、無一物の貧困青年だったということだ。海外に頻繁に渡航する資力などない。今年になっての数回の渡航は、父親がカネを出したわけではない。スポンサーがいる。有力なクライアントがいる。それが誰であるかは別にして、その客観的事実だけは与件として確定させようではないか。湯川遥菜は、右翼の人脈を通じて転機が訪れ、昨年12月から人生が大きく変わったのである。昨年12月より、ブログには「忙しい忙しい」と何度も書かれている。日記で確認されるだけでも、2月にインドに行き、4月にシリアに行き、6月にイラクに行き、7月にまたシリアに行きと、半年間に4回も海外に出かけている。どれも出張であり、仕事を依頼されての渡航だ。プライベートでの自費の海外旅行ではない。2/15にインドに飛んでいるが、前日の2/14の日記にこう書いている。「先にインドに行く事にした。入れ替わり、弊社の同僚はインドネシアに行く。僕も同僚も目的は現地法人を作り、アジア地域の拠点作りする。(略)インドでは、駐日大使と軍の幹部と逢ってくる。その他諸々」。

このインド渡航は、本当はタイに行く予定だったのが、急に変更になって入った日程で、その前の1/30の日記に、元ベネズエラ大使の国安正昭と赤坂で会食した写真を載せている。「最近は政治家とばかり共にしているので、今まで行かなかった場所に行く事が多い」と嬉しそうに書いている。同じ日の日記には、なぜか防衛省の写真を貼り、こう書いている。「防衛省、昔の大本営です。近所には政治家の事務所も多い。今日は田母神さんの事務所の隣のビルに用事が有り、寄った。今回は田母神さんではなく、元部下の方に用事があった。元全権大使は5月に中国に行くようだ!一緒に行きたいが、今年はやめておこ~っと。危ないからね」。湯川遥菜は、田母神俊雄の事務所に頻繁に出入りしていたのだろうか。インドから帰った後、2/26の日記にはこう書いてある。「今日は会員制ホテルで商談。今まで何万人の人と接して来たが、この様な会員制ホテルでの商談は初めて♪ やっぱりいいね♪ 写真も撮って来た。(略)会員になるのに2,300万円だって。安い会員でも800万円。レバノンの渡航目的は話せないが、駐日大使も行き色々大変。時期が悪いのかもね」。2/26のホテルでの「商談」は、インド行きの仕事を依頼したクライアントへの報告と、次の任務の指示を受けたものと推察される。会った人間についての記載はない。レバノン行きというのは、次の日記を見れば分かるが、シリアに潜入するための中継ルートの意味だ。実際には、レバノン経由は中止になり、トルコ経由となった。

レバノンからシリアに入る計画について書いた3/23の日記では、こんなことも書いている。「先日アフガニスタンの米軍とスカイプで話していたのだが、僕の写真が女性か男性か分からないらしい。笑える」。事実であるなら見過ごせない重大な問題だ。4/2の日記では、開業したPMCジャパンについてこう書いている。「うちの会社の兵隊達でアフガニスタンに行っていた兵が数名居る(略)。うちの兵達は数名が日本人であとは外国人で構成されている。これはブログに書いても良いのかな?一応、国名は言えないが、いよいよ!僕は近々に戦地に行く」。これも見逃せない記述だろう。会社設立直前の1/15の日記を見てみよう。こう無邪気に書いてある。「1月27日はいよいよ国会に行く!昨年の今頃今の自分が想像できただろうか?当然、想像出来ていない。まさか現実的に、本当に仕事で行くとは!しかし、人の人生って面白いねぇ~♪小さな組織だが、日本を変える事が出来るかも知れない。成功の可能性が少し見えてきた」。得意満面だ。湯川遥菜のブログは、まさに証拠資料の宝庫で、この事件の背景と動機に関する情報がこれでもかと満載されている。湯川遥菜にクライアントがいて、4回の渡航が業務委託のものであり、誰かから任務を依頼され、経費と報酬を受け取り、報告をしていたことは明瞭だろう。シリア渡航が単独の私的旅行ではないこと、最早この点は余地はない。「民間軍事会社」というのも、何らかの実体があり、仲間がいて、活動していたのが湯川遥菜だけではなかったことも窺われる。

結論から言って、これは特務機関なのだ。最も分かりやすい表現を使うなら、「湯川機関」であり、ブログの半年間の記述は、「湯川機関」立ち上げの経緯と状況を本人が記したものである。前回の記事で、私は、湯川遥菜は21世紀の「大陸浪人」の範疇であり、この「民間軍事会社」は、嘗ての関東軍の特務機関の末端組織と同じ、民間の「浪人」による諜報と謀略の任務のものだと推論した。そしてこれは、昨年末から今年初に設立され始動したJ-NSA(国家安全保障局)と関連した動きだと分析した。湯川遥菜のブログには、この推測を有力視する証拠情報が散在していて、夢が叶って興奮いっぱいの湯川遥菜が、堪えきれずに真相を露呈している記述で溢れている。戦前から戦中、大陸浪人たちによる「児玉機関」だの「里見機関」だのが存在した。児玉誉志夫笹川良一について概説されたネット情報を、何も知らない若い人は読んでミニマムの知識を持って欲しい。注目を要するのは、大陸浪人たちの経歴とか人物像である。児玉誉士夫は、京城の商業専門学校を卒業した後、工場の単純労働者をしていたとある。その後、玄洋社の頭山満に私淑、赤尾敏らが結成した右翼団体に参加、若い頃はゴロツキの右翼だ。それが満州に渡り、笹川良一の紹介で海軍の嘱託となり、上海で「児玉機関」の「仕事」でのし上がっていく。中国人からの物資の略奪、脅迫と暴行と暗殺、麻薬の売買、抗日勢力への諜報とテロ、等々、軍の下請組織となって侵略戦争事業のありとあらゆることをやった。児玉機関は、まさに「民間軍事会社」である。

この事件が発生した後、ネット右翼は、二言目には、湯川遥菜はプロではないと強弁し、自衛隊での訓練経験がないとか、諜報員の技能がないという方向に論理をスライドさせ、湯川遥菜を矮小化することで、J-NSAとは無関係だという印象へ導こうとする。右翼に反論しようではないか。児玉誉士夫を見てみるがいい。何の技能もない、ヤクザの資質しかない男だ。諜報の訓練など受けてはいない。正規の軍事教育の経験もなく、軍人としてのキャリアもない。けれども、中国での日本軍の侵略戦争では、まさにこの連中が主役で活躍したのであり、謀略と強奪と凌辱と阿片と、そして酒池肉林こそが、軍幹部と軍に繋がる者の繁華と享楽の日常だった。特務機関の下請け暴力団の連中に、高度な軍事教育など不要なのだ。ネットの右翼たちは、スパイなり諜報工作員の意味を、ジェームス・ボンドやゴルゴ13のような映画や劇画のスーパー・ヒーローに重ね、イメージを巧妙にスリ替えることによって、湯川遥菜をその範疇の適用外に置こうとする。湯川遥菜のような無能を、日本政府(J-NSA)が雇ったり使ったりするはずがないという主張を、観念操作のトリックで正論化しようとする。しかし、007やゴルゴ13の方がお伽話なのであって、現実の諜報工作員は、児玉誉士夫のような粗暴なゴロツキ右翼なのだ。学歴もなく、親の地位も財産もなく、世間に評価されるプロフィールがなく、失うものがない落ちこぼれだから、こういう危険で野蛮な戦争稼業に飛び込めるのであり、そこでのし上がる悪人になれるのだ。そして、侵略戦争というものは、必ずこうした無頼の類型を必要とするのである。

ネットの右翼の言説に騙されてはいけない。21世紀の参謀本部であるJ-NSAの下請け(パシリ)として想起すべき民間の諜報工作員とは、21世紀版の児玉誉士夫や笹川良一のキャラクターなのだ。21世紀の「乱世の奸雄」だ。今、心ある新聞記者がやることは、湯川遥菜が接触した人物を洗い出すことだ。湯川遥菜は日記に証拠を残している。日時を残し、会って商談した場所を写真で残している。マスコミの記者が取材調査すれば、すぐにクライアントの正体が判明するだろう。最後に、悪い予感がするのは、ひょっとしたら、湯川遥菜に関する情報が、政府によって特定秘密の扱いになっているのではないかということだ。もし、J-NSAが絡んでいたら、その事実は当然ながら軍事機密であり、特定秘密に指定されるだろう。

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