「櫻井ジャーナル」から記事の一部を抜粋転載。
現在の世界の状況を鳥瞰するのに最適な記述だと思う。ネオコンのさらに背後にいる存在(当然、ユダ金だろう)にも触れていれば、もっと世界政治の現象的混乱(西側主導による意味不明の戦争)の真の意味が理解しやすくなるだろうが、それを書き始めるとあまりに長くなるのだろう。
前の文で「現象的混乱」と変な言葉を使ったのは、それは実際には混乱でも何でもないからだ。戦争を操る連中にとっては中東の紛争やてんやわんやはプログラムどおりの現象であり、混乱はどこにもない。ただ、オバマ(とプーチン)によるアメリカのシリア介入中止は彼らにとっては本物の混乱だったかもしれない。
尾崎文美氏(「つれづれ花」)が、「これでもアサドを好きですか」で、シリアのアサド政権に同情的(「同情的」というより、アサド側を支持する、と言うべきか)な意見の人々を批判していたが、それは方向を間違えた批判だろう。シリアの反政府軍を批判する人々は、べつにアサドやアサド政権が好きなのではない。多少は抑圧的ではあっても無事に治まっていた平和な国家が突然戦争状態に投げ込まれたことを批判し、そう仕向けた「西側」を批判しているだけである。リビア、イラクも同様である。それらを統治していたのは「独裁者」かもしれないし、自分の意に反する人々を弾圧したかもしれない。しかし、それらの国が良く治まった、平和な国であったことは確かだろう。そして、現在の荒廃し、暴力と不条理に満ちたリビアやイラクを(戦争状態の時はそれ以上に悲惨だっただろう)、かつてのリビアやイラクより幸福な国だと思う国民はほとんどいないはずだ、と私は推測している。これが西側による中東破壊の結果である。
極端な言い方だが、「白人は人間ではない」と言いたくなるような、これが世界の有様だ。
「黄禍論」ならぬ「白禍論」を私は提唱したいくらいである。(もちろん、「白人」が種族として邪悪であるわけではないから、これはただのスローガンなのだが、精神的にも白人の支配下にある連中があまりに多いので、もはや白人全体を邪悪な存在としないかぎり白人支配の呪縛は解けないのではないか、という気持ちになっているのである。)
(以下引用)
1991年の段階では、アメリカ支配層の内部でもネオコンの戦略を懸念する人は少なくなかったが、そうした声を2001年9月11日の出来事が粉砕してしまった。それから間もなくして、ドナルド・ラムズフェルドを長官とする国防総省では、統合参謀本部の意見に関係なく、攻撃予定国リストを作成している。イラク、イラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンがそのターゲット。
石油パイプラインの建設でアメリカ系の企業を排除したアフガニスタンをまず攻撃、次いで1980年代からネオコン/イスラエルが望んでいたフセインの排除に着手して実現、リビア、シリア、ソマリア、スーダンへ直接、間接の軍事介入を実施、イランに対する秘密工作を実行している。その一方、「潜在的ライバル」のロシアと中国に対するプロジェクトも始まった。菅直人、野田佳彦、安倍たちは、その片棒を担いでいる。
リビアやシリアに対する軍事介入で明確になったように、「西側」やペルシャ湾岸の産油国はイスラム教スンニ派の武装勢力(アル・カイダ)を傭兵として使ってきた。その直接的な雇い主がサウジアラビアのバンダル・ビン・スルタン総合情報庁長官だということも公然の秘密。スルタン長官が頻繁にイスラエルと接触していることもわかっている。
当初の計画では、アル・カイダを投入して国内を混乱させ、NATO軍を投入して一気に殲滅することになっていたようだが、シリアではNATO軍の直接的な投入に失敗した。特殊部隊を潜入させているようだが、戦闘部隊の主力はサウジアラビアやカタールが雇った傭兵。最近はサウジアラビア系が力を持っているが、思惑通りには進んでいないようだ。
シリアでの戦闘が長引くにつれ、世界各地からさまざまな人間がカネや武器を求め、軍事訓練を受けるためにシリアへ流れ込んでいる。欧米からも少なからぬ傭兵が来ているようで、帰国してから、それぞれの国で破壊活動を展開するのではないかという懸念が「西側」の支配層で広がっている。
また、現在、ネオコンはロシアを見据え、ウクライナを揺さぶっているが、その手駒として使われているのはネオ・ナチと見られている勢力。スボボダをはじめとするファシストたちで、OUN(ウクライナ民族主義者機構)の流れをくんでいる。
OUNはイェブヘーン・コノバーレツィなる人物を中心として創設された反ポーランド/反ロシア組織で、ステファン・バンデラが引き継いだ。当初、ドイツに接近していたが、1930年代にソ連情報が欲しいイギリスの情報機関MI6に雇われている。第2次世界大戦が始まると、バンデラの一派はドイツと手を組む。ウクライナの独立を宣言したことからドイツとの関係が悪くなるが、1943年にOUNはドイツと再び同盟関係に入り、UPA(ウクライナ反乱軍)として活動を開始、「反ボルシェビキ戦線」を設立、大戦後の1946年にはABN(反ボルシェビキ国家連合)となり、APACLと合体してWACL(世界反共連盟)になった。WACL創設にはCIAが協力している。
ネオコンは現在、アメリカを利用して自分たちが世界を支配しようとしている。その手先としてイスラム教スンニ派の武装勢力(アル・カイダ)やネオ・ナチを使っているのだが、そうした勢力の矛先が「西側」や湾岸産油国に向かう兆候が見られる。日本の支配層はそうしたネオコンに従属しているわけだ。
現在の世界の状況を鳥瞰するのに最適な記述だと思う。ネオコンのさらに背後にいる存在(当然、ユダ金だろう)にも触れていれば、もっと世界政治の現象的混乱(西側主導による意味不明の戦争)の真の意味が理解しやすくなるだろうが、それを書き始めるとあまりに長くなるのだろう。
前の文で「現象的混乱」と変な言葉を使ったのは、それは実際には混乱でも何でもないからだ。戦争を操る連中にとっては中東の紛争やてんやわんやはプログラムどおりの現象であり、混乱はどこにもない。ただ、オバマ(とプーチン)によるアメリカのシリア介入中止は彼らにとっては本物の混乱だったかもしれない。
尾崎文美氏(「つれづれ花」)が、「これでもアサドを好きですか」で、シリアのアサド政権に同情的(「同情的」というより、アサド側を支持する、と言うべきか)な意見の人々を批判していたが、それは方向を間違えた批判だろう。シリアの反政府軍を批判する人々は、べつにアサドやアサド政権が好きなのではない。多少は抑圧的ではあっても無事に治まっていた平和な国家が突然戦争状態に投げ込まれたことを批判し、そう仕向けた「西側」を批判しているだけである。リビア、イラクも同様である。それらを統治していたのは「独裁者」かもしれないし、自分の意に反する人々を弾圧したかもしれない。しかし、それらの国が良く治まった、平和な国であったことは確かだろう。そして、現在の荒廃し、暴力と不条理に満ちたリビアやイラクを(戦争状態の時はそれ以上に悲惨だっただろう)、かつてのリビアやイラクより幸福な国だと思う国民はほとんどいないはずだ、と私は推測している。これが西側による中東破壊の結果である。
極端な言い方だが、「白人は人間ではない」と言いたくなるような、これが世界の有様だ。
「黄禍論」ならぬ「白禍論」を私は提唱したいくらいである。(もちろん、「白人」が種族として邪悪であるわけではないから、これはただのスローガンなのだが、精神的にも白人の支配下にある連中があまりに多いので、もはや白人全体を邪悪な存在としないかぎり白人支配の呪縛は解けないのではないか、という気持ちになっているのである。)
(以下引用)
1991年の段階では、アメリカ支配層の内部でもネオコンの戦略を懸念する人は少なくなかったが、そうした声を2001年9月11日の出来事が粉砕してしまった。それから間もなくして、ドナルド・ラムズフェルドを長官とする国防総省では、統合参謀本部の意見に関係なく、攻撃予定国リストを作成している。イラク、イラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンがそのターゲット。
石油パイプラインの建設でアメリカ系の企業を排除したアフガニスタンをまず攻撃、次いで1980年代からネオコン/イスラエルが望んでいたフセインの排除に着手して実現、リビア、シリア、ソマリア、スーダンへ直接、間接の軍事介入を実施、イランに対する秘密工作を実行している。その一方、「潜在的ライバル」のロシアと中国に対するプロジェクトも始まった。菅直人、野田佳彦、安倍たちは、その片棒を担いでいる。
リビアやシリアに対する軍事介入で明確になったように、「西側」やペルシャ湾岸の産油国はイスラム教スンニ派の武装勢力(アル・カイダ)を傭兵として使ってきた。その直接的な雇い主がサウジアラビアのバンダル・ビン・スルタン総合情報庁長官だということも公然の秘密。スルタン長官が頻繁にイスラエルと接触していることもわかっている。
当初の計画では、アル・カイダを投入して国内を混乱させ、NATO軍を投入して一気に殲滅することになっていたようだが、シリアではNATO軍の直接的な投入に失敗した。特殊部隊を潜入させているようだが、戦闘部隊の主力はサウジアラビアやカタールが雇った傭兵。最近はサウジアラビア系が力を持っているが、思惑通りには進んでいないようだ。
シリアでの戦闘が長引くにつれ、世界各地からさまざまな人間がカネや武器を求め、軍事訓練を受けるためにシリアへ流れ込んでいる。欧米からも少なからぬ傭兵が来ているようで、帰国してから、それぞれの国で破壊活動を展開するのではないかという懸念が「西側」の支配層で広がっている。
また、現在、ネオコンはロシアを見据え、ウクライナを揺さぶっているが、その手駒として使われているのはネオ・ナチと見られている勢力。スボボダをはじめとするファシストたちで、OUN(ウクライナ民族主義者機構)の流れをくんでいる。
OUNはイェブヘーン・コノバーレツィなる人物を中心として創設された反ポーランド/反ロシア組織で、ステファン・バンデラが引き継いだ。当初、ドイツに接近していたが、1930年代にソ連情報が欲しいイギリスの情報機関MI6に雇われている。第2次世界大戦が始まると、バンデラの一派はドイツと手を組む。ウクライナの独立を宣言したことからドイツとの関係が悪くなるが、1943年にOUNはドイツと再び同盟関係に入り、UPA(ウクライナ反乱軍)として活動を開始、「反ボルシェビキ戦線」を設立、大戦後の1946年にはABN(反ボルシェビキ国家連合)となり、APACLと合体してWACL(世界反共連盟)になった。WACL創設にはCIAが協力している。
ネオコンは現在、アメリカを利用して自分たちが世界を支配しようとしている。その手先としてイスラム教スンニ派の武装勢力(アル・カイダ)やネオ・ナチを使っているのだが、そうした勢力の矛先が「西側」や湾岸産油国に向かう兆候が見られる。日本の支配層はそうしたネオコンに従属しているわけだ。
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