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徽宗皇帝のブログ

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自分で調べ、自分の頭で考える
「田中宇の国際ニュース解説」の記事の一部を転載。
私は前々から、シェールガスは見込みが無いよ、と書いてきたのだが、その第一の理由は、ガス(オイル)シェールの構造から言って、採算ベースで掘削するのは不可能だ、という推定だ。そして、第二の理由は、現在行われている掘削方法は、かなり悪質な環境被害を与える、という点だ。環境を修復する意思が無いから、現在のシェールガス価格があるわけで、環境コストを入れたら、液化天然ガスよりも高価なものになるだろう。(この点、原発の表向きのコストと本当のコストの違いと同様である。)そして、下の記事に書いてある「産出量を維持するためには次々と新しい掘削施設を作る必要がある」ということは、私自身の推測として、少し前に私も書いてある。その推測はどうやら当たったようだ。つまり、シェールガスはただの打ち上げ花火で終わるはずであり、「シェールガス革命」は、世界的な詐欺だろう、という、前々から私が書いていることは、田中宇のこの記事で、かなり裏付けられたと言っていいのではないだろうか。
とまあ厭味な自慢をさせて貰ったが、この程度の推定は、シェールガスとはどのようなものかについて自分で少し調べれば、誰でもできるものである。だが、たいていの人間は、自分が信頼する論者の「ご託宣」をいつも待っていて、後はその尻馬に乗って、それを自分の意見とするのである。偉い学者や評論家の中にも、自分の頭で考えない人間はかなりな割合で存在している。井口博士によれば、(物理の世界に限定されるのかどうかは知らないが)物理学者のほとんどはそうであるらしい。福島原発事故以来、アカデミズムの世界とは御用学者の巣窟だという認識を持った人も多いはずだ。
だが、それよりも、問題なのは、「権威」の言葉に盲従する、日本人の性格である。
日本の政治や経済がここまで退廃したのは、国民全体が「自分の頭」を持っていないせいだろう。
そのような国で真の民主主義が育たなかったのは当然の話である。



(以下引用)




◆シェールガスのバブル崩壊

 【2013年3月25日】 これまで米国のシェールガスについてバラ色の未来が語られてきたが、それは現実に裏打ちされていない。8年経って、しだいに経験量が増えてくると、シェールガスには難点が多いことがわかってきた。その一つは、ガスの産出量の減少が、従来型のガス田よりも、はるかに早いことだ。米国には約30カ所の主要なシェールガス産出地域(プレイ)があるが、多くのガス井は、ガスの産出が始まって3年たつと、産出量が79%から95%減ってしまう。つまり3年でほとんど枯渇してしまう。シェールガス井は寿命が非常に短いので、ガスの産出量を維持するため、一つの産出地域の中で次々と新しいガス井を掘り続け、ガスが出ているガス井群の中の3-5割が毎年交代している状況だ。





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