「ダイヤモンドオンライン」から転載。
就活という慣習そのものを批判する学生デモが行われた、という記事の一部である。
仕事があるか無いかというのは「生存できるかどうか」ということであり、就職したくても仕事が無い、という状況は国家が国民に対する義務を果たしていないということである。もちろん、仕事のより好みをするために就職できないという学生もいるだろうが、現在の日本は全体として仕事が無い、という状況だ。しかもTPPによって労働者保護の規定が「非関税障壁」の一つと見做されれば、「労働自由化」が促進され、海外労働者が日本に大量に流入してくることになって、いっそう仕事の奪い合いになる。
若者が「就活生による労働組合」を作るというのは、いい考えである。すべて個人では無力であり、集団化すれば力を持つ。ユダヤが世界を支配したのも、その団結力による。華僑も同様だ。日本人は自分の同類の足を引っ張るばかりで団結しようとしない。だから、ハイエナの群れの餌になるのである。
一頭のライオンよりも蟻の集団の方が強いということもあるのだ。
(以下引用)
そんなシニカルな意見も多いなか、実行委員会としてはデモを通じてアピールし、就活問題を社会的な議論の俎上に載せたい考えだ。果たして、実効性はどの程度あるのか。
五十嵐所長は、「民主国家の日本では、選挙など間接的な手段によって政治に意見を反映させるルートが保障されている。しかし、それが上手く機能しないときには、デモという直接的な手段を使って対応を求めていくことが、民主主義を正常に機能させる1つの大きな方法だ」と話し、デモの効果は一定程度あるという立場をとる。
「学生にとって、就職できるかどうかは一生を左右する切実な課題です。最近『絶望の国の幸福な若者たち』(古市憲寿著、講談社)という本が話題になっていますが、実は『絶望の国の不幸な若者たち』だったということに、学生たちも気が付き始めているのではないでしょうか」(五十嵐所長)という。
同じ勤労感謝の日には、横浜で「ブラック企業撲滅デモ」が行なわれた。さらに小沼氏によると、就活生による「労働組合」のようなものを組織することも議論されているという。
「就活に関する提言のほか、内定取り消しや面接で人権侵害を行なった企業に対して、団体交渉などを行なっていきたい」(小沼氏)
若者を取り巻く雇用問題は、今後も先行きが不透明だ。出口の見えない就職氷河期の「真の責任」がどこにあるのかは、実際のところ誰にも明確に分析できない。「政府の対策が不十分」「企業の雇用システムが現実的でない」「学生の意識にも問題がありそう」など、今後も議論は分かれるだろう。
実際には、こうした要素が複合的かつ複雑に絡み合い、「不況」というコントロールの効かない経済状況の下で、従来の就活市場がバランスを失って迷走しているという言い方が、最も現実に近いのかもしれない。
とはいえ、未来ある若者たちが希望を失っている現状を一刻も早く打破しなければいけないことについて、異論を挟む余地はない。政府や財界は、そろそろ「景気が回復すれば雇用問題も解決する」という対処療法的な発想から抜け出す必要がある。今まさに、社会構造や人々の意識にまで踏み込んだ議論が必要な時期に、さしかかっているのであろう。
就活という慣習そのものを批判する学生デモが行われた、という記事の一部である。
仕事があるか無いかというのは「生存できるかどうか」ということであり、就職したくても仕事が無い、という状況は国家が国民に対する義務を果たしていないということである。もちろん、仕事のより好みをするために就職できないという学生もいるだろうが、現在の日本は全体として仕事が無い、という状況だ。しかもTPPによって労働者保護の規定が「非関税障壁」の一つと見做されれば、「労働自由化」が促進され、海外労働者が日本に大量に流入してくることになって、いっそう仕事の奪い合いになる。
若者が「就活生による労働組合」を作るというのは、いい考えである。すべて個人では無力であり、集団化すれば力を持つ。ユダヤが世界を支配したのも、その団結力による。華僑も同様だ。日本人は自分の同類の足を引っ張るばかりで団結しようとしない。だから、ハイエナの群れの餌になるのである。
一頭のライオンよりも蟻の集団の方が強いということもあるのだ。
(以下引用)
そんなシニカルな意見も多いなか、実行委員会としてはデモを通じてアピールし、就活問題を社会的な議論の俎上に載せたい考えだ。果たして、実効性はどの程度あるのか。
五十嵐所長は、「民主国家の日本では、選挙など間接的な手段によって政治に意見を反映させるルートが保障されている。しかし、それが上手く機能しないときには、デモという直接的な手段を使って対応を求めていくことが、民主主義を正常に機能させる1つの大きな方法だ」と話し、デモの効果は一定程度あるという立場をとる。
「学生にとって、就職できるかどうかは一生を左右する切実な課題です。最近『絶望の国の幸福な若者たち』(古市憲寿著、講談社)という本が話題になっていますが、実は『絶望の国の不幸な若者たち』だったということに、学生たちも気が付き始めているのではないでしょうか」(五十嵐所長)という。
同じ勤労感謝の日には、横浜で「ブラック企業撲滅デモ」が行なわれた。さらに小沼氏によると、就活生による「労働組合」のようなものを組織することも議論されているという。
「就活に関する提言のほか、内定取り消しや面接で人権侵害を行なった企業に対して、団体交渉などを行なっていきたい」(小沼氏)
若者を取り巻く雇用問題は、今後も先行きが不透明だ。出口の見えない就職氷河期の「真の責任」がどこにあるのかは、実際のところ誰にも明確に分析できない。「政府の対策が不十分」「企業の雇用システムが現実的でない」「学生の意識にも問題がありそう」など、今後も議論は分かれるだろう。
実際には、こうした要素が複合的かつ複雑に絡み合い、「不況」というコントロールの効かない経済状況の下で、従来の就活市場がバランスを失って迷走しているという言い方が、最も現実に近いのかもしれない。
とはいえ、未来ある若者たちが希望を失っている現状を一刻も早く打破しなければいけないことについて、異論を挟む余地はない。政府や財界は、そろそろ「景気が回復すれば雇用問題も解決する」という対処療法的な発想から抜け出す必要がある。今まさに、社会構造や人々の意識にまで踏み込んだ議論が必要な時期に、さしかかっているのであろう。
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