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徽宗皇帝のブログ

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専門家という馬鹿たち
「ダイヤモンドオンライン」の「山崎元のマルチスコープ」の一節に、TPPに関して次のような言葉がある。ついでながら、山崎元はTPP賛成派の経済評論家だ。


(以下引用)

 常識的に考えて、両者は一方が他方に絶対的に優越するのではなく、個人として、あるいは日本として、どちらをどの程度重視するべきか、総合的な意思決定の際のウェイトを決めなければならない。

「TPP参加で食の安全が少しでも脅かされるなら、絶対にNO」とか、「TPP不参加によって、韓国その他の新興国の企業に対して日本の製造業が少しでも不利な条件に立つと、国が保たない」といった一項目だけの損得を絶対視する極端な議論は愚かだ。

(引用終わり)


果たしてそうか?
こうした一見論理的に見える言葉は、「そう見える」だけであることが多い。
物事には比重というものがある。「一方が他方に絶対的に優越する」ことは無数にあるのである。たとえば「金よりも生命が絶対的に大事」というようなことだ。
「TPP参加で食の安全(本当は『職』も脅かされるのだが)が少しでも脅かされるなら、絶対にNO」というのは、「愚か」でもなんでもない。相手を愚かだと言えば自分は賢いということになるが、果たして愚かなのはどちらだろうか。
TPP参加によるメリットは、企業競争激化で物価が安くなる可能性があることぐらいだが、(山崎元当人もそう言っている)現在のデフレ不況の中で物価がこれ以上低下したら、それは企業倒産につながり、不況をさらにひどくするものでしかないはずだ。
経済評論家という連中は、物事の根本が見えない人間が多いようだ。

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