マスコミに載らない海外記事さんのサイトより
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-f13d38.html
<転載開始>


 結局、イスラエルに関する他の全てのことと同様、アイアンドームもほとんど物語であることが判明した。

ケイトリン・ジョンストン
2024年10月2日
 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。

 先週イスラエルによるベイルートでの暗殺攻撃でヒズボラ指導者ハッサン・ナスララとイラン革命防衛隊司令官アバス・ニルフォルーシャンが殺害されたことへの報復として、火曜日、イランはイスラエルの軍事目標に100発以上のミサイルを発射した

 ミサイルの90%が目標に命中したとイランは主張しているが、イスラエル軍が着弾場所や被害に関する情報を検閲しているため、この数字を確認することも反論することも不可能だ。しかし、ミサイルが着弾した場所の地上での爆発やクレーターを写した映像が公開されており、これはイスラエルのいわゆる「アイアン・ドーム」ミサイル防衛システムにミサイルが迎撃されなかったことを意味している。
 結局、イスラエルに関する他の全てのことと同様、アイアンドームもほとんど物語であることが判明した。イスラエル防衛がパレスチナ抵抗勢力が使用する自家製ロケットにしか有効でない証拠が世界に示されるにつれ、イスラエルが敵と国民の両方に伝えようと必死に努力している無敵のオーラは穴だらけになった。その気になればイスラエルを傷つける能力があることをイランがはっきり示したのだ。



 イスラエルと協力して、イラン攻撃に対して「厳しい結果」をもたらすようアメリカは支援するとジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官が述べており、事態は悪化しかねない。

 欧米諸国当局は予想通り、イラン攻撃を「危険なエスカレーション」と非難しているが、ガザでの一年間に及ぶ大量虐殺やレバノン侵攻やイスラエルによる近隣諸国への絶え間ない暗殺攻撃など、この状況をもたらした欧米諸国が支援する恐ろしいエスカレーションは何も語っていない。

 イランによる攻撃は、厚かましく容認できないエスカレーションだと発言した後、過去三週間、イスラエルが行った行動はエスカレーションだったと考えるかとマシュー・ミラー国務省報道が記者団に問われた。イスラエル側のエスカレーション行為を認めるのを馬鹿げた形でミラーは拒否し、その代わり、テロと戦うためにイスラエルは単に「紛争を拡大させる行動をとった」と述べた。

 イスラエルがレバノン侵攻を開始して以来、主流メディアによる同様の奇妙な言語的駆け引きが見られる。「侵攻」という言葉を避けるため、見出しに「襲撃」「地上攻勢」「地上作戦」「イスラエル、レバノンに入る」といった表現をマスメディアは使っている。ロシアがウクライナ侵攻を「特別軍事作戦」と呼んだのを嘲笑した同じメディアが。



 そうなのだ、皆さん。イランによる攻撃は「エスカレート」し、イスラエルによる攻撃は「紛争拡大」だ。レバノンによる攻撃は「テロ」で、イスラエルによる攻撃は「自衛」だ。ロシアは「侵略」を開始し、イスラエルは「限定的地上作戦」を開始した。ガザ破壊は「10月7日への対応」で、10月7日は「いわれのないものだった」。彼らの仲間がそれをすると悪いが、我々の仲間がそれをするとかっこいいのだ。

 欧米帝国には偽善が蔓延している。なぜなら欧米帝国は連中がそのふりをしている通りのものでないためだ。欧米帝国は平和と安定を主張しているふりをしているが、実際は戦争と支配を支持している。欧米帝国は人権を主張しているふりをしているが、実際は圧制と虐待を支持している。欧米帝国は真実と正義を主張しているふりをしているが、実際は嘘とプロパガンダを支持している。

 これが我々が生まれたディストピアで、非常に悪い方向へ我々を向かわせている。シートベルトをお締めください。