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徽宗皇帝のブログ

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UBS(ユニバーサルベーシックサービス)という思想
単なるメモだが、UBSというのは今後の思考素になりそうである。
ベーシックインカムが新自由主義者に悪用されそうな形勢だが、「新社会主義」の世界はベーシックサービスの無料化というところが落としどころかもしれない。つまり、ベーシックサービスは無料だが、それ以外は資本主義の継続、ということだ。
これは野党陣営の公約にしたらいいのではないか。

(以下「紙谷研究所」より引用)


UBSかUBIかべーそそsーべbさて、本書における小さな点について、最後に触れておく。

 本書ではUBI(ユニバーサル・ベーシック・インカム)とUBS(ユニバーサル・ベーシック・サービス)の比較を行なっている。


 UBIは魅力的な選択肢には違いないが、この間、ベーシックインカム竹中平蔵や維新の会が持ち出して、いわば「福祉を削るための方便」「雀の涙の手切れ金」扱いになっていてどうにも評判が悪い。うんまあ、BIは新自由主義者も左翼もどちらも肩入れできるものだから、そうなるのはしょうがないんだけどね。


 だから本書では、UBIよりもUBSに軍配をあげる。


ただたしかなのは、それ〔UBI〕がどんな結果を生むのかは、導入される政治環境に左右されることだろうということだ。進歩的あるいは社会主義的な政府のもとでは、きっとUBIは一般庶民に力を与え、より高い賃金を求める能力を人々に授けてくれるだろう。反対にそれは、福祉国家の市場化を完遂するための有力な手段とも十分なりうる。——つまり、新自由主義への代替ではなく、完全な降伏である。UBIは、解放をもたらしうる一方で、サッチャリズムの強化版にもなりうるのだ。(p.304)



だからこそ、UBSのほうがより望ましいプログラムなのだ。(p.305)


 UBSとは、医療・教育・住居・食料などといった人間の生活に不可欠で基本的なサービスを公共体が提供する政策のことである。本書ではユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの世界繁栄研究所(IGP)の報告書を紹介する形で次のように書いている。


NHS〔イギリス政府が運営する国民保険サービス〕やイギリスの医療モデルに近い形へと再構成すべき公共財として、医療の他に六つを挙げている——教育、民主主義、司法サービス、住まい、食料、交通、情報の六つである。(p.291)


 この範囲は固定的・決まったものではない。何をベーシックなものとするかは、政策的判断による。日本では立憲民主党がその部分版を基本政策として打ち出している。


 バスターニは、これらを地域の労働者協同組合が運営するモデルを考えている。


地域の労働者協同組合が、住宅、病院、学校を建設し、食事の提供、整備、清掃、支援サービスなどを行うに際し、国家の役割は極めて重要になる。(p.294)


 げー、そんなものを国有化・公有化・協同組合化するつもりかよ、と思うかもしれない。まあ、ぼくもその形態・範囲については、いろいろ思うところはある。


 だけど、日本でもまず田舎で始める場合は、こういうのは全然アリじゃない?


 つまり自治体が「公社」になってこういうサービスを完全に引き受けてしまい、そこに地元民を大量に雇用するのである。まあ、協同組合化してもいい。税金も投入する。そうなれば田舎で生活するメドもたつんじゃないかと思うんだけど。そしてコントロールしやすいので、経済の循環、エネルギー・食料の地産地消も成り立ちやすいと思うが。どうかな。


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