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徽宗皇帝のブログ

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TPPの新局面の可能性
「株式日記と経済展望」経由で「属国離脱への道」から転載。
面白い見方である。中国・ロシアがTPPに参加するとなると、この両国の性格からしてISD条項などを易々と受け入れることはしないだろう。とすれば、それはTPP加盟国全体への恩恵となる。つまり、アメリカにとってのタフ・ネゴシエイターが割り込んでくるわけで、アメリカは彼らの参加を望まないだろう。しかし、それを拒否すると、ではTPPとは何なのかが問われることになる。参加拒否はTPPの理念であるはずの世界的な貿易自由化促進に反するわけだ。もちろん、TPPの真の目的は対日本の収奪作戦にあるのであり、他国などアメリカの眼中にはない。その意図が、図らずも露見してしまうことになる。
まあ、中国・ロシアがどう動くかは分からないが、少し面白い要素が出てきた、ということだ。
もちろん、TPPの毒素はISD条項だけではない。TPPの根本理念である「自由化」そのものが、「企業が好き勝手に振舞う自由」であることを多くの国民が知る必要がある。日本の金融・医療・第一次産業すべてが世界的大企業や国際資本家に支配され、日本国民が奴隷化されるのである。それがTPPの本質だ。

(以下引用)


◆中国・ロシアが関心、カナダ・メキシコは交渉に参加表明

 一方、日本の交渉参加表明と前後して、中国ロシアが相次いでTPPへの関心を示した。これら両国はアメリカから誘われてすらいなかった。それは、TPPが米ドル防衛のため東アジア分断を意図するものであるからだ。だからアメリカとすれば、中露は排除した上で、思いのまま日本を食い尽くしたい。ではあるが、環太平洋と謳っている以上、交渉参加の申し出があれば受けざるを得ない。

 日本にとってラッキーなのは、中国ロシアというタフ・ネゴシエイターが加わってくれば、アメリカの一人勝ち路線が大きく崩れることになる点だ。

 逆にアメリカは、中国ロシア側のこうした発言を苦い思いで聞いていることだろう。属国日本の馬鹿官僚政治家を意のままに騙し、日本市場をハイエナのごとく独り占めするつもりだったからだ。

 中国のこうした意向を踏まえた上、野田首相が中国にも参加を呼びかけた。これには、アメリカも「ふざけるな!」ぶちかましたいところだったが、沈黙するしかない。カモねぎ野田の頭が悪すぎたことが逆に米のTPP中国包囲網作戦を壊し、日本にとって奏功するかもしれない展開だ。

 どうせTPPを強制されるなら、中国ロシアにも入ってもらってアメリカの企てを換骨奪胎していただきたい。

 さらにカナダ、メキシコもTPP交渉参加を正式に表明した。「中国包囲網を気にしなくて良いのなら、自分たちも参加するよ」というところだろうか。

◆TPP発効前に米経済崩壊の可能性。米抜きの自由貿易協定に持ち込め

 たたでさえ各国特有の火種を抱えているところに決してアメリカの意のままとなるとは限らない国々が参加することは交渉力がまるで期待できない政治家が政府の中枢を占める日本にあっては、一種の福音となるかもしれない。

 なるほど、親米ポチ派の言うが如く日本は戦後、アメリカへの輸出によって富を築いてきた面もあるだろう。だが、日本を太平洋戦争へと誘導したのはアメリカであり、戦後はアジア支配の戦略上、日本を属国としてきた。別に日本がお願いしたわけではない。しかも、およそ同盟国に対してなすべきこととは思えない謀略の数々をCIAにやらせてきた。

 経済崩壊が近いアメリカに、これ以上、日本人の富を収奪させるわけにはいかない。わたしたち自身もグローバリズムという米国化の強要によって、一億総中流社会を崩壊させられてしまったのだ。アメリカの面倒を見る余裕はすでにない。これ以上の米国化は御免被りたい。米国のためのTPPによって、日本国民が犠牲にならなければならない理由は一切ない。

 というわけで、TPP批准までは、紆余曲折がありそうだ。協議参加国が増えれば増えるほど批准までの時間は長くなり、TPP発効を前に米国が金融経済崩壊する可能性が高まる。なにしろ、今夏にはデフォルト間際まで追い詰められた国である。ドルが崩壊し、ドル基軸通貨体制が終焉することは、世界中に平和をもたらすはずである。

 その後は、ゆっくりとアメリカ抜きで各国の尊厳・主権を重んじた上で自由貿易協定を結べばいい。強欲で謀略中毒のアメリカ抜きの自由貿易協定、これこそが理想である。

 いずれにしても、現在の国会内の状況からして、そう簡単に批准はできないはず。仙谷、前原らがどんな薄汚い謀略を仕掛けてくるか。楽しみに拝見させていただきましょう。


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