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徽宗皇帝のブログ

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LNGの値段と属国の宿命
増田俊男の「時事直言」から転載。
この記事の後半は、鳩山由紀夫がアメリカの機嫌を損ねたからこういう仕打ちを受けたのであり、安倍自民党はアメリカのお気に入りだから、こういうことは無い。よって、日本人は安倍政権を支持するべきである、という意見が続くのだが、そういう「アメリカの犬こそ賢い生き方」発言は、読むのも不愉快だろうから、省略する。
ただ事実として、日本は未曾有の国難に遭った際に、アメリカの通常価格の8倍の値段で天然ガスを売りつけられたということを記憶しておけばいい。そして、日本がアメリカの属国であり続けるかぎり、こういう事態はこれから何度でも起こるし、むしろエスカレートしていくだろう。すなわち、同じ事実から出てくる意見は、私と増田俊男では正反対だ、ということだ。まあ、ああいう下品な拝金主義者は、ただ便利な情報源の一つとして道具的に扱えばいいのである。




(以下引用)



2011年3月11日に東日本大震災で東電福島第一原発が破壊され、日本全国の原発が運行停止状態に追い込まれた。その為電力を火力発電に依存しなくてはならなくなり電力各社はLNG(液化天然ガス)の緊急輸入の止むなきとなった。
日本の災害の映像が全世界に流れ多くの国と国民から同情と支援が寄せられた。
この緊急時に民主党政権は八方に手を尽くし天然ガス供給を求めたが思うようにいかず野田前首相は2012年12月4日米首脳会談でオバマ大統領にLNGの供給を強く要請した。シェールガスを中心とした天然ガスはアメリカにとって戦略物資である為と日本に大量輸出すると国内価格が上昇し米国産業にプラスにならないので上手に拒否された。「同情するならガスよこせ」は通用しなかったのである。それどころか日本は足元を見られジャパン・プレミアムという日本だけに適用される価格で、アメリカのBTU(British Thermal Unit=英国式熱量単位で1ポンドの水を華氏1度上げるのに必要な温度)価格2ドルに対して16ドル、何とアメリカの800%も高い価格を払わされた。その結果2011年のLNGの総輸入代金は3兆5,000億円だったのに対して2012年は5兆4,000億円となり約2兆円LNGの輸入代金が増えた。2012年の貿易赤字が1兆6,294億円で史上最大の赤字となったのはLNGの輸入代金が最大の原因であった。













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