カレイドスコープさんのサイトより
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<転載開始>
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ガーディアン:アトランタでのTPP反対デモ/山田正彦・元農水大臣とPARCの内田聖子氏

TPP交渉・大筋合意」・・・

産経新聞と読売新聞は、
かれこれ1年半以上前から、この同じ見出しを何度も使って、あたかも交渉参加している12ヵ国が確実に合意するかのように情報操作をやって来た。
しかし、鵜呑みにする方にも問題がある。どれだけ洗脳されたいのだ。
TPPの完全妥結への本当の山場は、これからやって来る。

詐欺師の集団をまだ支持している日本の恥ずかしい老人たち

この9月末に、もう一度、アトランタでTPP閣僚級会議をやろう、とアメリカに持ち掛けたのは日本側だ。
見出しにするなら、「『TPP最後の閣僚会合に』 首相が大筋合意へ決意」が適切だ。

産経新聞、読売新聞は、毎回毎回、「国民が何をどう反対しても無駄だから諦めろ」と、いわんばかりの論調だ。まったく、よく飽きもせず何年も続けられるものだ。

読売新聞の見出しは、「TPP大筋合意…交渉5年半、巨大経済圏誕生へ」だ。

この新聞は、何度も意図的に誤報を垂れ流し、国民を誤った破滅の道に引き込むので、購読を続けるのは危険である。産経と読売は、すぐに定期購読を打ち切りなさい。自分の命を守りたいなら、そうすべきである。

yahoo!ニュースもトンデモだ。ニュースソースを選別するスタッフは総入れ替えしたほうがいい。

米・アトランタで行われたTPP閣僚会議は、延長に次ぐ延長・・・苦節5年半。冗談じゃない、国民は5年半も学芸会レベルの三文芝居を見せられているのだ。

米・政府が「TPP合意の要約」をすぐさま出してきた。
ざっと読んでみたが確定的なことは何もない。スポ根ドラマの抽象的な精神論が並べられているだけである。

日本人は物忘れが激しい国民だ。

「昨日の敵は今日の友」という諺は、まさ日本人のためにある。
しかし、日本人に適用する場合は、意味が違う。

「昨日の敵」が誰だったのか、一晩寝れば、すっかり忘れてしまう、という意味だ。

まず、大雑把に、ここまで至るまでの節目節目で何があったのか忘れないように記しておきたい。

民主党の菅直人は、TPPの中身も分からないうちに、これを推進しようとしていた。

そこに日本大震災が起きて多くの人が亡くなり、その直後に起きた人類史上最悪の放射能人災事故によって、今日もまた国民が亡くなっている。この数は来年は、もっとももっと増えるだろう。

言うまでもなく、この原発事故を引き起こしたのは自民党と東電、そして経済産業省と文部科学省の白痴僚たち、さらに、はした金を目当てに「プルトニウムは飲んでも怖くない」と、とてつもない危険な嘘を各地で言いまわって国民を騙してきた愚劣な御用学者たちである。

国際原子力ムラの総本山・IAEAでさえ、再三にわたる警告を出し、福島第一原発の複数の作業員からの内部告発があったにもかかわらず、それらを一切無視したのが安倍晋三と彼の取り巻き連中だ。安倍が福島第一原発故を引き起こした張本人である、と言っても間違いではない。

今回のTPPを「大筋合意」に導いたのは経産官僚の力が大きい。
彼らは、まるで、「俺たちが、ご褒美をもらって何が悪い」と言いたげである。

電力関連団体に71人天下り 原発事故後、経産省最多17人」・・・これほど愚劣な人間がこの世に実在するとは・・・まさにオカルトだ。

原子力ムラとTPPの連中は、元ひとつである、と言っている。これで少しは分かるだろう。

共産党の吉井英勝議員が、国会で「福島第一原発は電源喪失する可能性がある」と明確に指摘したも関わらず、これもまた一切無視。
安倍晋三は、日本人のみならず、北半球の人々にとっては、死刑台に引き連れていきたい人間だろう。

しかし、その時、「そうだ、そうだ」と言っていた国民の何割かは、驚いたことにアベノミクスを支持し、TPPを「仕方のないこと」として受け入れようとしている。これは「天賦の権利をみすみす放棄する」ことと同じであり、「人であることを止める」という宣言に等しい。

こうした連中の何割かは、若者たちが納めた年金をもらいながら自分の才覚でもなく、親から譲り受けた遺産の一部を株式市場で運用して儲けた小汚い小金持ちだ。それが、彼らの自信のよりどころだ。

政治の裏舞台の事情など理解できず、また、知ろうという努力もせず、濁りきった感性の命ずるまま、「安倍さんも頑張っているよ」と、アベノミクスの残り香にすがっている団塊の世代を少し外れた思考停止のジイサンたちだ。

彼らの趣味は、日がな、年金を収めている若者に向けてぐだぐたデタラメ講釈を垂れることである。
しかし、彼らは、原発事故を起こした犯罪政党の共鳴者であることが、若者の未来を奪うと知りながら、都合が悪いのだろう、それは棚上げにするのだ。

しかし、こうしたジイサンたちも、株式市場の暴落が起これば、コロッと態度を豹変させるだろう。

そして、パソコンのモニターの板の上の数字が5ティック程度でも上がれば再びおとなしくなる。妙に分かりやすい安上がりな人間たちだ。
カラ売り? いやいや、彼らには、そんな頭などない。
とにかく、こうしたジイサンの募金詐欺に引っかからないように気を付けよう。

TPP反対派を巧妙に騙した西田昌司という稀代の詐欺師

自民党政権の時代から、アメリカは、どうやって日本にTPPを押し付けようかと画策していた。

民主党に政権交代してからは、菅直人がTPPに踏み込む発言をし出した。そこに原発事故が起きて、一時的にTPPは棚上げにされた。

これが、野田佳彦というモラトリアムのノンポリに内閣が移ってから、急にTPP交渉参加に舵を切った。

野田が、「この解散をTPP解散と名付ける」といって衆院総選挙に踏み切ったのが2012年11月。

野田を挑発することに成功した自民党・安倍晋三は、民主党政権と差別化を図るために「TPP断固反対!嘘つかない!ブレない!日本を取り戻す!」をスローガンに掲げて、大量の議席を獲得した。

その後、安倍晋三は、「オバマさんとお話したら、『聖域はある』との見解が得られたので、やっはりTPP交渉に参加します」と言い出した。自分で国民に約束した公約を、自らあっさり破ったのである。

自民党のTPPに関係する政権公約を再度、取り上げよう。

《自民党の政権公約》

①政府が「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。

②自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。

③国民皆保険制度は守る。

④食の安全安心の基準は守る。

⑤国の主導を損なうようなISD条項は合意しない。

⑥政府調達・金融サービス等は、我が国の特性を踏まえる。

安倍晋三は、このすべてを反故にするだろう。彼は政治家以前に、歴史に残る凶悪犯罪者になった。

彼が真っ先に着手したのは、「嘘をついてもいいから、とりあえず選挙に勝てば何でもできる」と、自民党の全候補者を鼓舞して国民に大嘘をつく後ろめたさを軽減した。

自民党の議員すべてが詐欺師なのである。最初から国民を騙すつもりだったことは自明である。

その筆頭が、国民を巧妙に誘導した自民党の参議院議員、西田昌司だ。

2011年の段階では、「自民党は民主党の野田と違って、TPPに断固反対だから、選挙では安心して自民党の候補に投票してね」と、徹底的に国民に刷り込んでいた男である。

2011/10/19 にアップロード

それが、選挙に勝った途端、TPP賛成派に変わった。
この男の顔を忘れないようにしよう。

2013/02/24アップロード

TPPを自由貿易協定だと思っている。
さらに、ODAに話をすり替えている。馬鹿か、この男は。

これほど犯罪的で真の悪党は、そうそういない。

西田昌司だけは
次の参院選で絶対に落とせ。この男は何度でも国民を騙すぞ。

「懸命に頑張ったが、無念なことに聖域は守られなかった」のではなく、「最初から守るつもりなどなかった」が正しい

安倍晋三の「聖域には絶対に手を付けない」という約束はどうなったのか。

結果は、またまた正反対で、聖域である農産5品目(
コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、サトウキビなど甘味資源作物)は、ひとつも守られなかった

米の関税は維持するものの、まるでペナルティーでもあるかのように、アメリカから7万トンのコメを輸入するはめになった。
これは、国民を騙すための安値のトリックである。日本のコメが本当に危ない。

結局は、自民党はコメの聖域さえも守らなかった。これで農家は破壊的な打撃を受けるだろう。そして、日本の自給率は、どんど下がっていくだろう。

その他の分野についても、すべて譲歩。国家の主権をすでに売り渡した格好だ。これなら、甘利茂でなくとも、小学生が交渉しても同じ結果だったろう。
甘利茂は、一貫して芝居をしてきた、ということである。

安倍晋三は、TPP交渉参加を決めたとき、こう言った。
「聖域が守られないと分かった時点でTPP交渉から撤退することを、国民の皆様にお約束申し上げるので、どうかわたくちを信じてくだちゃい」。

すべてが嘘だった。こんな政府は、どの新興国を探しても「ありえない」。

日本会議・国会議員懇談会に所属している安倍晋三のお気に入り、稲田朋美は、次期首相の座をゲットしようと、TPPの正当性を、ここぞと安倍晋三にアピールしている。どうすれば、ここまで人間、腐ることができるのか。

さっそく、安倍晋三は、TPPに対応するために
全閣僚でTPP総合対策本部を設置する意向を明らかにした。

毎日新聞は、読売、産経とくらべて、まだマシだが、それでもこうした記事を鵜呑みにする国民が多くいること悲しい。

これは、あきらかにTPPに反対している国民に、「TPPを既成事実化しようという印象付け」に他ならない。またまた安倍の学芸会のはじまりはじまりー。

第一、日本の国会議員のすべては、TPP交渉の中身を知ることができないはずだったのでは。それでは、なぜTPP対策ができるのか、疑問を持たない大マスコミの白痴度のレベルアップが凄まじい。

全閣僚でTPP総合対策本部を設置する、という意味は、農家への補償を、具体的な数字として早々と打ち出しながら、来年の参院選で農民票が離れていかないように札束で農家の頬を叩く、ということだ。

農家は、原発立地の住民と同じように、補償金という麻薬漬けになるということである。

安倍首相がTPP参加を決めた無理な理由

首相は、日本の農を守る、といっているが。どのようにして守るのか、は言わない。言えないのだろう。

犠牲になる分は直接農家に補償すればいい、と主張する人が首相の周辺にいる。
だが、毎年3兆円も補償する覚悟があるのか疑わしい。

たとい覚悟があるとしても、財界などが容認するとは、とうてい考えられない。
その上、このような多額の補償は、市場原理を全く無視することになる。農業者は市場の情報を見て生産するのではなく、政治の顔色を見ながら生産することになる

そのとおり。
日本の農業は時間とともに死滅する。

TPPの本当の狙いーそれは、「国境なき市場の創造と拡大」、それをグローバリズムと呼ぶ

アメリカは、これで大統領選一色になる。
オバマの任期は27年1月までだ。

彼は、ファストトラックを手に入れた。
ファストトラック権限とは、アメリカ議会が、条約の妥結に関する一切の権限をオバマに与えるという法律である。

アメリカが大統領選モードに入るといっても、残りの細部の詰めはラウンド外で行われている密室での会合・「日米並行協議」で進められるだろうから、いつなんどき、オバマがファストトラック権限を行使して、一気に「12ヵ国交渉妥結」を言い出すか分からない。

なぜなら、さらに安倍晋三が、いつものように国民を欺いて、陰で、さらなる日本売りを徹底し、他の小国とアメリカの仲裁役に精を出してオバマのお膳立てをととのえれば、そうなる可能性がある。

TPPには「守秘合意」があるので、交渉妥結前から発効後の4年間、内容は一切公開されない。

アメリカの国会議員は、オバマにファストラック権限を与えるかどうか決める時に、TPPの中身については公開された。ただし、守秘義務に違反して内容をリークした場合には罰則が適用される。

しかし、アメリカ議会の反応は、オバマに冷ややかだ。

「今後の米議会での批准手続きでは、民主党が慎重姿勢を示す見込み。
TPPを推進している共和党のハッチ上院財政委員長ですらも5日、『残念ながらTPP合意は(高い)基準を全く満たさないもののようにみえる』との声明を出し、議会で慎重にチェックする意向を示している」。

一方、日本の国会議員にも、アメリカの議員への公開を受けてTPPの内容を公開すべきだと与党からも意見が出たものの、安倍独裁内閣がこれを潰した。

安倍晋三は、すでに日本を北朝鮮以上の独裁国家にしているのである。バカな国民は、これでも気がつかない。

日本を含め12ヵ国は、国内法改正へ歩を進めることになるが、そのプロセスも秘密にされる。
日本の国会議員は、いったい、どうやって国内法をTPPに沿うように改定するというのだろう。TPPの内容を知ることができないのであるから、不可能である。

これも、安倍の閣僚たちだけで、暗い密室での閣議決定で、膨大な数の現行法を変えてしまおうというのだろうか。そうなれば、いよいよ日本崩壊は確実だ。

実質的な進展がほとんどないのに、今回の「TPP大筋合意」という文言をメディアが使ったのは、

1)アメリカの多国籍企業が多く含まれている(TPPを推進している)約600社と、その株主、そして日本の経済界に対して成果をアピールするため。(新聞・テレビはこうした企業から広告出稿量が増えると見込んでいるから)

2)気移りしやすい新興国のリーダーたちに、「後戻りはできない」という楔を打っておくため。

3)特に、反対している日本、アメリカ国民に、「どんなに反対しても無駄だ」と、彼らを失望させ、残っている抵抗力を削ぐため。

情報統制が日本ほどきつくない参加交渉国の国民の大半が、このTPPに反対しているにもかかわらず、なぜ各国のリーダーが、この違法な多国間条約に突き進んでいるのか。

TPPを強行しようとしている各国リーダーは、国際金融マフィアの直接・間接的なコントロール下に置かれており、彼らは自分の国ではなく、その国の経済界の代理人として働いている。

12の交渉参加国の産業界には、いわゆる「外資」と言われる国際金融マフィアの「国境なき獰猛な資本」が入っていて、各国の政界に影響力を及ぼしているからだ。

日本の経団連企業群が、国境なき国際金融資本のカウンターパートになっていることは言うまでもない。

両者は、「国境なき市場の創造」を目指している。
彼らは、政府を超越した権力を持とうとしているのである。TPPの本当の正体は、まさにここにあるのだ。

少なくとも、ネット小僧にとっての明確な未来とは、保守速報などの「2chコピペ」サイトや、まとめサイトのアフィリエーター管理人が逮捕の対象となることである。

著作権の非親告化によって、B層を誘導工作してきた彼らには、今までの功労として「部屋の隅っこで怯えながら膝小僧を抱える日々」がプレゼントされるだろう。まったく馬鹿げた連中だ。