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徽宗皇帝のブログ

徽宗皇帝のブログ

顔の無い発言と顔のある発言
前の記事でハンドルネームで人格が分かるという話をしたが、その続きで、「無名コメント」と「名(HN)有りコメント」の印象の違いのことを考えてみる。
引用するのは、「阿修羅」記事と、それへのふたつの無名コメントである。ふたつとも(細部に問題はあっても)なかなかいい事を言っていると思うが、はたしてどれだけの人がこのコメントを読むだろうか。それに、長文だと最初から「読まない」人も多いと思う。

小林秀雄が「固有名詞というものは人間を魅了する」という趣旨のことを書いていたが、実際にその通りで、「ユトレヒト」とか「マーストリヒト」とかいう地名は、それだけで何か欧州中北部の魅力を感じさせる。あるいは、日本人の男にとっては「宮本武蔵」とか「柳生石舟斎」という剣豪の名前はそれだけで胸をワクワクさせる。あるいは、植物という総称名ではなく、スミレとかリラとか聞くだけで、それがどんな花か知らなくても魅力を感じるだろう。
つまり、そこには「個」という存在があるわけだ。誰かが誰かを殺したと聞いても何の感動も無いが、山上徹也という男が安倍晋三という男を射殺した、と聞くと、激しく心が揺さぶられるのである。(ついでに言えば、「山上」は「大明神」と良く似合う。佐々木なら大魔神だが、山上は大明神である。)
ちなみに、「スミレの花咲くころ」の元歌であるシャンソンでは、スミレではなく、「リラ」だったとか聞いた記憶がある。「リラの花咲くころ」では詞の音数があの曲に合わないわけである。それに、「リラ」も洒落ているが、日本人には「スミレ」のほうが親しみが湧くだろう。

山路来て 何やらゆかし すみれ草 (芭蕉)*「草」は「そう」ではなく「ぐさ」と読む。

まあ、固有名詞はそれぞれの存在の「顔」のようなもので、無名とは「顔無し」ということである。

なお、私のパソコンが寿命が近づいているらしく、故障が多いので、いつご臨終になるか分からない。このブログや私のほかのブログが突然更新が無くなったら、そういうことだとご承知いただきたい。

(引用1)「日刊ゲンダイ」記事


いきなり台湾海峡が緊迫している。アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問したことに中国政府が激怒。人民軍が台湾をぐるりと囲み、実弾をバンバン発射する異例の大規模演習を実施している。軍事演習には戦闘機や爆撃機など100機以上が出動し、駆逐艦や護衛艦10隻あまりが周辺海域に展開。演習は7日までつづく予定だ。


 この台湾危機は、アメリカが仕掛けたものだ。ペロシ訪台の情報が流れた後、習近平主席は米中首脳会談で「火遊びは自らを焼き滅ぼす」とバイデン大統領に警告を発していた。台湾問題は中国政府が「核心的利益」としているものだ。


 なのに、ペロシは訪台を強行して蔡英文総統と会談し、中国政府と敵対する民主化グループとも会談している。下院議長はアメリカのナンバー3だ。これでは中国政府がカンカンになるのも当然である。


 この先、米中緊迫はどう進んでいくのか。中国ウオッチャーの間では、<アメリカは台湾戦争をやりたがっている。中国がやらずにいられない罠を仕掛けるつもりだ>という解説が流れている。


 その一方、米中とも軍事衝突は望んでいないという見方も根強い。実際、中国が軍事演習を開始したのはペロシが台湾を離れた後だ。アメリカも中国を刺激しないよう、今週予定していた大陸間弾道ミサイルの発射実験を延期している。互いに「あうんの呼吸」のようにシグナルを送り合っている格好だ。


 元外務省国際情報局長の孫崎享氏はこう言う。


「ホワイトハウスも米軍も、中国との戦争は望んでいないはずです。米中が台湾で正面衝突したらどうなるか、米軍が図上演習した結果は、18回やって18回とも米軍が負けたといいます。NYタイムズやフォーリン・アフェアーズ誌が報じています。バイデン大統領も『軍はよい考えではないと考えている』と、ペロシ議長に訪台のリスクを説明していた。


 今回の訪台は、ペロシ議長のスタンドプレーでしょう。彼女は秋の中間選挙の後、議長を外れる可能性がある。議長でいる間に訪台してレガシーにしたかったのだと思う」


 ペロシ訪台で分かったことは、もはやバイデンには国内政治をコントロールする力がないということだ。アメリカは三権分立が確立しているため、大統領も議長には命令できないが、外交は大統領に責任があり、2人とも同じ民主党である。もし、バイデンに力があったら、ペロシも訪台を断念した可能性がある。


 それだけに、ホワイトハウスや軍の考えを離れて、国内世論を抑えられず、台湾危機がさらに緊張する恐れがある。


他国はもっとシタタカに外交している


 もし、台湾危機が勃発したら、日本も無関係ではいられないだろう。日本政府は相当、慎重に外交を進める必要がある。


 ところが、岸田首相はよれよれのバイデンにただただ隷従しているのだから、どうかしている。5日午前のペロシとの会談でも、軍事演習について「中国側の行動は、地域や国際社会の平和と安定に深刻な影響を与える」と、早速、アメリカに歩調を合わせてみせた。


 しかし、アメリカと一緒になって中国に拳を振り上げて大丈夫なのか。海外諸国はもっと冷静だ。例えば、ペロシとの会談ひとつとっても、日本と韓国の対応は全く違った。ペロシが韓国を訪れた際(4日)、尹錫悦大統領は夏季休暇中を理由に対面会談を避けて、電話会談で済ませている。しかも、台湾訪問や、中国について話題にもしなかったという。いたずらに中国を刺激することを避けたのは間違いない。ところが、岸田は翌5日にペロシと朝食をとりながら53分間も会談し、満面の笑みで握手しているのだから大違いだ。


 シタタカな外交をしているのは、インドも同じだ。インドは、対ロ包囲網のクアッド(日米豪印4カ国による外交・安全保障の協力体制)に参加しているが、ちゃっかりロシアから格安の原油を輸入している。


 それに比べて日本は、アメリカと一緒になって強硬な対ロ制裁を実施し、石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の権益を失いかけているのだから話にならない。


 ASEAN諸国も、米中双方と付かず離れずで一定の距離を保っている。ASEAN加盟国・マレーシアのマハティール元首相は、アメリカとも仲良くしながら「中国との共存が重要だと米国は気付くべきだ」と対中包囲網を批判していた。多くの国が国益を守るため、テーマごとに組む相手を変える「全方位外交」を展開しているのだ。


 なのに日本は、アメリカと一緒になって中国叩きに邁進しているのだから、あまりにも単細胞というか、知恵も戦略もない。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)は言う。


「今回、ペロシ氏と直接会わなかった韓国のように『米国か中国か』『米国かロシアか』といった二元論にとらわれず、柔軟に対応するのが外交の肝です。ところが、日本政府はアメリカの“御用聞き”のような状態だから、能天気すぎます。中国の威圧的行為を批判することは間違っていません。しかし、日本政府は中国を批判するだけでなく、アメリカにも挑発的な行動を控えるように進言すべきでした」


「核軍縮」も結局は“口だけ”


 はたして岸田には、外交哲学というものがあるのだろうか。とくに対中、対韓の隣国外交では、なにをやりたいのか、さっぱりわからない。


 安倍政権時代、4年8カ月も外務大臣を務めていたが、岸田外相がなにをやったのか覚えている国民はいないのではないか。


 本人は、広島選出ということもあって「核軍縮」をライフワークにしているらしいが、実際には「核軍縮」に対しても、強い信念を持っているわけではない。被爆者は、日本が「核兵器禁止条約」に参加することを切望しているのに一顧だにせず、締約国会議へのオブザーバー参加も見送っている。


 1日、ニューヨークで開かれた「核拡散防止条約」(NPT)会議に出席し、日本の首相として初めて演説した時も「核兵器禁止条約」には一言も触れず、「被爆者」という言葉も使わなかった。


「核軍縮」を強く訴えると、アメリカのご機嫌を損ねると懸念しているらしいが、よくぞこれで「核軍縮」がライフワークなどと胸を張れたものだ。


 このまま、信念も知恵もない岸田に任せていたら、日本は台湾危機に巻き込まれてもおかしくない。


 アメリカも中国も本音では戦争などやりたくないと考えているはずだが、国内世論に突き上げられれば、強硬姿勢を取らざるを得なくなるだろう。


 とくに秋に中間選挙を控えるバイデンは、消極姿勢を示せば、野党・共和党から「弱腰」批判を招きかねない。選挙への悪影響が必至なだけに、今後、中国への圧力をより強めてくる可能性も考えられる。


「もし、実際に台湾有事が起きた場合、戦場はアメリカではなく日本になる可能性がある。自衛隊が矢面に立つことになる。アメリカと一緒になって中国批判をしている岸田首相に、そうした事態を防ぐ方策があるのでしょうか。アメリカに守ってもらいたい一心でペロシ議長を歓待し、媚を売ったのでしょうが、大きな間違いです」(五野井郁夫氏=前出)


 防衛費の倍増を掲げ、アメリカとの一体化を進める岸田は、本気で中国と戦う気なのか。ハト派の仮面をかぶった首相にその覚悟があるとは思えない。
 



(引用2)


16. 2022年8月07日 14:30:36 : dl6jlMKIc2 L1AzU0l2MGJsTVk=[2]  報告
日刊雑誌ゲンダイはそれなり頑張ってるけど、そもそも論に触れないという点で「大マスコミ」と同じなのが残念。あと、五野井は「国際政治学者」(米帝の冷戦主義を正当化するニセ学問。五野井については確認できてないが、笹川のところの日本財団から金貰って米留して出世するのが普通だそうな)、NATO-ロシア戦争の件や今回の対中非難のようにインチキなんだから使うな。
 そもそも論を言うと、国連、米国、日本他は中国に対し、決議、声明、協定、条約によって(1)中国と言えるのは中華人民共和国だけ(2)中華民国は存在しない。よって非正統政権である中華民国への国家認証を取り消し、断交(3)台湾島は中国の領土であることを認めている。さらに日本は日中平和条約(無条件降伏国日本が戦勝国中国様に詫びを入れて結んでいただいた講和条約)で中国を脅したり戦争を吹っ掛けないことを誓ってる。
 もう一つ言えば、米日欧らはキエフ政権が独立派が支配する旧東部2州(現ドネツク共和国・ルガンスク共和国)を武力統合することを支持してる。キエフ政権が領土の一部として独立派を攻撃し再統合するのを是とするなら、自ら国連で、北京やワシントン、東京で中国との間で”台湾島は固より中国の一部で、台湾島に北京以外の正統政権は存在しない”と条約、決議、声明、協定を発した以上、米日欧らが中国の許しなくニセ中華民国を国家として扱うことは違法であり許されないし、仮に中国が武力統合しても資金や軍事援助でむしろ応援すべきだろう。
 ま、現実には中国も台湾も武力統合なんて気はないところを、反共タカ派のペロシーバイデンネオコン2枚舌政権が米軍を動かして火のないところに焼夷剤を撒き、テルミットを投げ込んでるわけだ。
 バイデン麾下の米軍機でペロシが台湾に行き、米軍戦闘機を護衛に付けておいて「俺は止めたがペロシが勝手に行った」で北京と世界は納得するわけがない。
 キューバ危機で基地外米国とのチキンレースを降りたまともなフルシチョフは失脚した。95年だかの同じようなケースでは中国は米国の脅しに屈した。中国の対応を子分の国は見ている。メンツを重んじる中国としては、侮辱しやがった米国への報復ではなく台湾の回りで演習をしてもむしろ惨めで馬鹿に映ることを知ってる。これから、中国は米国への経済制裁や南米や太平洋諸国、アフリカなどへの軍の駐留を始めるだろう。また、ロシアへの軍事援助をも始めるだろう。米国は中国にずいぶん稼がせてもらってきたし、中国にずいぶん甘えてきたが、中国としては「私はおまえの母ちゃんじゃない!いい加減にしろ」となるわな。
 民主党は嫌がらせをせずにサンダースを大統領にしていればこんな無様なことにはならなかったろうに。ネオコンネオリベカルトは地球の敵ですわ。

(引用3)


21. 2022年8月08日 03:02:56 : ko2HStt5VI V3AuRUJGdGxpeVk=[110]  報告
  米国は大統領官邸が強いとはいえ三権分立が確立しているとされるように、官邸と議会とは緊張関係にある。行政府に近い官邸の監視役を国民納税者代表の矜持を以て議会が主権的地位にいるということだ。官邸側が実現したい政策があっても与野党に拘わらず議員の支持を得なければならないのは民主共和の議員の反対や賛成で官邸発の政策実現の成否が分かれるからだ。日本の場合は経済成長を第一義とした戦後の暫定的な自民財官護送船団方式を主体とし政策決定と歳出を行った関係上、国民代表議会制民主主義を形骸化させた。よって世界にも例がないとされる、与党が党議拘束を掛け同調圧力で官起案の法案を可決、予算化する裏技が今でも用いられている。無所属議員も存在する中で審議前から完全に政党毎に賛否が明確で官起案の法案は必ず可決される茶番国会だ。よって議会側が首相に政策の方向性を問い、決断を迫ろうとも、官起案の法案の閣議決定と強行可決しか経験のない首相らにはどうしようもない。たまたま野党が求める政策が財官と合致するなら別だが、往々にして国民福祉目的に公金を使いたい政党と財界利益優先の与党と官僚組織とは目的は一致しない。
  日本の首相は政財官護送船団方式しか経験がないため、与党財官の思惑が一致した政策なら口に出せるが国民納税者が真に求める政策には首を縦に振れない。
  ここに安倍氏が公言し続けた改憲論を建前にした護憲の否定が関係する。安倍氏の意志を継承するとした岸田氏も、護送船団を組んでいる党と財官の手前、自国の最高法規である憲法を拠るべき政策指針とすることが出来ない。ゆえに首相は常に財界や官界の出方を待つしかない。高級料亭に激甚災害中も行き続けているのも、財との根回しが不可欠だからだろう。
   自国の最高法規である憲法を掲げ拠るべき政策指針としない自民党首相の宿命でもあろう、右往左往で結局は他国の成長から周回遅れとなるのも常に財や官との調整が必要だからだ。議会を国権の最高機関と認め、自国の最高法規を拠るべき政策根拠と認めれば、右往左往せずとも国の在るべき方向は常に視える。財界でも官界でも無い、国としての拠るべき指針である自国の最高法規を視たくないから視ない無法主義が、例えばカルト宗教という魑魅魍魎を招いていたのは安倍首相だったが、岸田氏もまた同じ宿命を国民に負わせるつもりだろうか。

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