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メモ日記「生活」4

  #79  宝石・ガラス玉・水の雫

 私は、晴れた日も好きだが、雨の日も曇りの日も好きだ。大雨や台風は少々困るが、そんな日でも室内にいる限りは何も問題無い。「故郷の山に向かいて言うことなし」と啄木は歌ったが、「自然に向かって言うことなし」で、自然はすべて素晴らしい。空を見上げるだけで、誰にでも天然の名画が鑑賞できるのだから、何も大画家の絵を高い金を出して買うまでもない。いや、草の上に載っている一滴の露に、日光がきらめいて虹を作るのを見れば、その一滴の露は数億円のダイヤモンドにも勝ると思うのである。ダイヤよりもガラス玉のほうが美しいこともあり、一滴の水が美しいこともあるのである。
 おそらく、私は、独房に閉じ込められても、独房の窓から眺められる小さな世界や風景、夜空や朝焼けを眺めて満足できると思う。このように金のかからない人間だから、私に金が無いのも当然と言えば当然だろう。ディッケンズがうまいことを言っていたが、その正確な表現は忘れたので、意味だけを散文的に書くと、「給料の範囲内で生活ができれば、それが幸福であり、生活できなければ、それが不幸なのである」。
 さらに、蛇足的に言うなら、現代の人間の不幸の大半は、将来の不幸を先取りして悩む、妄想的不幸である。つまり、仕事を首になったらどうしよう、病気になったらどうしよう、年を取って体が利かなくなったらどうしよう、とあれこれ悩むのだが、そんな悩みは、不幸が起こってから悩めば十分であり、そのために現在まで台無しにするのは愚かだろう。

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