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徽宗皇帝のブログ

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メモ日記「政治・社会」20
#177 情報の洪水と民衆支配

人間の最大の欠点は、飽きやすく、忘れやすいことである。しかも日本人にはその欠点が強い。その日本人にテレビと新聞を与え、毎日毎日膨大な情報を流したらどうなるか。どんなに重大な出来事でも、新たな事件の前に忘れられていくのは目に見えている。あなたはそうでないと言えるか。少なくとも私は、もはや三日前のニュースさえも記憶に残らなくなっている。どのような不祥事も、それに対して誰がどう責任をとったのか分からないまま、記憶から消えていく。これは為政者つまり政治家や官僚にとっては実に望ましいことである。あらゆる政治的失敗に対し、何一つ責任を取らなくていいのだから。たまに責任が追求されるとしたら、それはスケープゴートにすぎない。日本のマスコミが流すニュースのほとんどは官庁から出されるニュースである。ならば、たまに政治家や官僚の悪事がマスコミに流れたとしても、それは官庁側が「こいつはしょっぴいていい」と許可した身内の中の小鼠にすぎないのは自明である。あるいは、U教授の痴漢事件のように政治的に邪魔な存在をフレームアップ(でっちあげ)で逮捕させることもある。
古代ローマでの民衆支配の方法は「パンとサーカス」であったと言う。現代の政府は民衆に福祉というパンを与えることなく、ただ情報操作というサーカスだけで真面目な問題から目をそらさせることに成功している。まさしくかつて大宅壮一が言ったようにテレビという手段が「一億総白痴化」をもたらしたのである。
(注:この一文は自民党が政権を失う前に書かれたものである。)

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