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徽宗皇帝のブログ

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どこで煙草を吸うか、という話
「現代ビジネス」記事で、飯島勲という人物は過去の自民党内閣での「陰の総理」みたいな噂もあったと思うが、ここで話している内容の大半は本音と事実ではないかという印象だ。まあ、それは読む人が考えればいいことである。
ここに書かれた石破総理の人柄は、私自身の印象と重なる。特に、ホテルの自室で喫煙せずわざわざ喫煙室を使った理由には感心した。まさに、「一事が万事」を示す事例だろう。少なくとも、私利私欲で行動する人間ではない、と思われる。

(以下引用)


前編記事「石破外交に対する間違った見方を正しましょう」飯島勲・内閣参与が明かす外交現場でいま本当に起こっていること』より続く。

対米外交を担う二人のキーマン

拉致被害者のご家族からは反発もありましたが、総理は決して拉致問題をないがしろにするつもりはありません。拉致問題等の解決なくして日朝国交正常化はありえませんから。


そのうえで、まずは'04年以来となる日朝首脳会談を行うことが、拉致問題の解決につながると見ている。その足がかりとして連絡事務所の設置が必要だと考えているのです。石破総理とトランプ次期大統領の指揮のもと、'25年は日・米・朝の関係が大きく進展すると信じております。


さて、最も重要な日米関係ですが、これも「トランプ相手に石破総理はうまく立ち回れるのか」という不安が聞かれますね。たしかに「総理が当選を祝うためにトランプ氏に電話をかけたが、たった5分で会話が終わった」といった話だけを聞くと、心配にもなるでしょう。しかし、これも電話が長ければよいというものでもありません。


たとえばフランスのマクロン大統領は、トランプ氏と25分も話したことがニュースになりましたが、フランスとアメリカの間には、NATOやロシアに関する難問が山積しています。トランプ氏だってマクロン大統領だって、お互いの本音を探るためにも、すぐに電話を切るわけにはいかないのです。


一方、日本とアメリカの関係はずっと良好で強固です。関税や対中政策などの課題はもちろんありますが、それはこれからいくらでも話す機会がある。素早く電話を切っても問題ない関係が維持されている……そうみるのが正解なのです。

Photo by gettyimages© 現代ビジネス

さて、私にはトランプ・石破で日米関係がうまくいくと信じる理由があります。対米外交を支えるのが、山田重夫駐米大使と有馬裕北米局長という絶対的に信頼できる二人だからです。


この二人は「外交の岸田」と呼ばれた岸田前総理を支えてきた敏腕です。昨年4月8日から14日まで岸田総理が訪米した際、ぎっしり詰まったスケジュールを滞りなくこなしたことが外交の世界で高く評価されたのですが、この裏には山田大使と有馬局長らが控え、完璧な手配を行っていたのです。だから、何ひとつトラブルが起こりませんでした。これにはアメリカ側からも、日本の外交スタッフを賞賛する声が聞こえてきました。

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山田氏の仕事ぶりは私も近くで見てきました。'21年11月にベトナムのファム・ミン・チン首相が11人もの閣僚を伴って訪日した際、各省庁や日本の要人への数多くの訪問をセッティング・調整した中心人物が、山田氏でした。大規模な訪問団のスケジュールを調整するのは至難の業ですが、山田氏が中心となってチームをまとめて乗り越えていました。並大抵の労力ではなかったはずです。


私はチン首相が離日した翌日に山田氏に会ったのですが、驚きました。まったく疲れた様子を見せないのです。あまりに元気で、逆に底知れない怖さを感じたほどでした。彼は岸田前総理がキーウを電撃訪問したときに同行した精鋭メンバーの一人でもありますが、そんな歴代官邸からの信頼も厚い山田大使を中心に対米外交が進められます。彼らのような能吏に任せれば、円滑な日米関係が維持されるのは間違いありません。

喫煙所で二人で話し合ったこと

1月中旬にも、石破-トランプ会談が実現する見込みですが(注:この取材は昨年12月に行われた)、石破総理の安全保障に関する知識は、アメリカでも一目置かれていると聞きます。トランプ氏の要求や疑問に対して正面から答えていけば、「石破総理は信頼できる」となって、話が弾むだろうとみています。


トランプ氏だけでなく、「各国の豪胆な首脳相手に石破総理が対等に渡り合えるのか」という不安の声も聞こえてきますね。そればかりはお互いのフィーリングの問題なのでなんとも言いようがありませんが、私は、石破総理のパーソナリティが幾分誤解されていることに懸念を覚えています。


かくいう私も、最近まで石破総理を誤解していた一人でした。総理のイメージといえば、政治家同士の会食にあまり参加せず、ゴルフもしない。鉄道好きでキャンディーズの大ファンという一面から、どこかオタク気質であまり社交的ではない……というものでした。こうしたウワサを信じてきたことを、大いに反省しています。私は「タバコ」を通じて、総理の人柄に触れ、考え方を変えました。

私は自他ともに認める愛煙家ですが、石破総理も愛煙家です(実は私も、最近までそのことを知らなかったのですが)。昨年11月のAPEC首脳会議およびG20サミットに帯同した際に、二人でタバコを吸う機会がありました。そこで「素顔の石破茂」に触れたのです。


APECでの会談を終えて、ホッと一息ホテルに戻ってタバコを吸おうと思ったときのこと。エントランス近くの喫煙所を覗くと、そこには石破総理がいらっしゃいました。総理はタバコに火を付けようというタイミングで、私を見かけると、


「飯島さん、どうぞこちらへ。一緒に吸いましょう」


と手招きをするのです。永田町に務めて半世紀以上が経ちますが、現職総理と並んでタバコを吸うのは初めてのこと。そもそも、普通政治家はホテルの部屋で吸いますからね。

「どうして自室ではなく、喫煙所で吸うのですか」と尋ねると、「部屋で吸うと、その後のクリーニング代で30万円近くかかると聞きましてね。その費用はこちらの国の税金でしょう。貴重なおカネをこんなことに使ってもらうのは心苦しいですよ」とおっしゃる。

4月に迎える最大の山場

自国のことならまだしも、訪問先の国民の税金のことはなかなか思うに至らないですよ。ああ、この人はどこまでも庶民の目線を保った人なんだなと親しみを感じました。しかも、まるで職場の同僚であるかのような柔らかい口調で話されるものだから、ついついこちらも心を開いて本当のことを言ってしまう(笑)。


「総理、実は私は二朗さん(石破総理の父で、参議院議員、鳥取県知事などを務めた石破二朗氏のこと)が自治大臣のときに、大変お世話になったんですよ」


「え、本当ですか!?なぜですか?」


なんて、友人のように会話をしてしまいました。時の総理と、ここまで肩の力を抜いてお話をしたのは石破さんが初めてかもしれません。


じっくりと向き合うと、人柄の良さが伝わってくる。喫煙所での一件で、これが石破総理の強みだと思うようになりました。国会審議を通じて、野党からの質問一つ一つに真摯に答える総理の姿が評価されるようになってきましたが、外交の舞台でも同じだと思います。各国首脳もはじめは石破さんにとっつきにくさを感じるかもしれませんが、いざ話をすれば知識は豊富だし、政策にも各国事情にも詳しい。対話を重ねるうちに、「プライムミニスター・イシバは話せる人だ」と評価が高まっていくと思っています。


4月から始まる大阪・関西万博に合わせて、各国の首脳や要人が一斉に日本にやってきます。ここが、石破外交の山場であり大チャンスです。実際に石破総理と接することで、人柄が評価され「この総理なら日本は大丈夫だ」という評価が広まるのではないかと思っています。

'25年は世界情勢が大きく動く年になるでしょうが、以上のような理由から、石破外交に大きな不安はありません。難局はあっても、石破総理の指揮のもと、有能な官僚と官邸スタッフが打破していくはずです。


私個人としては、今年は日朝関係が進展することを期待しています。また、ウクライナ戦争の停戦ムードが高まるなかで、ロシアとの関係構築も重要な課題となるでしょう。私は北朝鮮・ロシア双方に信頼できる話し相手がいます。差し出がましいことは申しませんが、両国との関係構築の役に立てるなら、身を粉にして働く覚悟ですよ。


「週刊現代」2025年1月11・18日号より

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