昨日は休日だったので、レンタルショップで借りてきたDVDなどを見たが、その二つとも古い時代劇で、一つは稲垣浩の「士魂魔道・大龍巻」、もう一つは小林正樹の「拝領妻始末・上意討ち」という、それぞれサブタイトル付きのいかにも二流作品っぽい物だ。もちろん、この両監督とも一流監督だが、これらの作品はあまり有名ではない。見て、なるほど、あまり評価されないわけだ、という気がした。「大龍巻」は、「隠密剣士」とか「仮面の忍者赤影」とかいったテレビ時代劇のように安っぽい感じが漂っているし、「上意討ち」は、「切腹」のように堂々とした始まり方だが、中盤は単調で、最後の10分は三船敏郎の臭い芝居が長々と続いて腰砕けで終わっている。
私は三船敏郎は大好きなのだが、彼を使いこなせるのは黒澤明だけだったのではないかと思っている。というのは、彼の演技には非常に頑固なところがあって、いかにも芝居くさいのである。特に、彼の剣戟は「真の剣豪とはかくあるべし」という思い込みでできていて、見ている方は、「またこれかよ」と言いたくなる。ところが、言うまでもないが、「椿三十郎」や「用心棒」における三船のアクションは、空前にして絶後のものであり、これは黒澤の的確な指示によるものだろうと思われる。なぜなら、ここに述べた4作品とも、殺陣は久世竜によるものだからである。
私は三船敏郎は大好きなのだが、彼を使いこなせるのは黒澤明だけだったのではないかと思っている。というのは、彼の演技には非常に頑固なところがあって、いかにも芝居くさいのである。特に、彼の剣戟は「真の剣豪とはかくあるべし」という思い込みでできていて、見ている方は、「またこれかよ」と言いたくなる。ところが、言うまでもないが、「椿三十郎」や「用心棒」における三船のアクションは、空前にして絶後のものであり、これは黒澤の的確な指示によるものだろうと思われる。なぜなら、ここに述べた4作品とも、殺陣は久世竜によるものだからである。
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