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徽宗皇帝のブログ

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なぜ日本のアニメが世界から愛されるかに、今後の日本の進路のヒントがある
「東洋経済オンライン」記事の最後のページだけ転載するが、全体的に好記事なので、一読をお勧めする。しかし、この前の部分はまあ、「人生これから」という若い人向きの内容だろう。
この最後のページは、「世界を相手にしよう」と頭が浮かれた政治家や経済人にとって非常に大事な、示唆的なヒントが書かれていると思う。外ばかり眺めて羨望して指をくわえているのではなく、自分の足元や背後に、自分が生まれ育った土壌、歴史にどういう素晴らしいものがあるのかちゃんと見てみろ、ということだ。
グローバリズムという平準化の無味乾燥な世界の中で輝くのはローカル性の中にある伝統と歴史と文化なのである。
記事タイトルの「アニメ」が引用記事と何の関係があるかというと、日本のアニメこそが日本的感性の最高度の達成を示しているからである。それはオリジナルな発明ではないが、日本文化の洗練を経て日本のオリジナルになったのだ。


(以下引用)

グーグル日本元社長「日本からGAFAは生まれない」「GAFAはインフラ、警戒しながらうまく使え」


日本から世界を変えるイノベーションを起こそうとするのなら、国家としての構想が必要です。短期的なことばかり考える、今の政府のやり方ではダメです。「国家百年の計」と言いますが、どんな国にしていくのか、何で飯を食う国にするのか、広く国民を巻き込んで長期ビジョンを打ち立てて、未来を真剣に考えなければなりません。


いうまでもなく、もっと科学技術に力を入れねばなりません。今は、人工知能も含めたDXや、クリーンエネルギーの分野が特にフォーカスされていますが、それ以外にも医療や防災産業など、さまざまなアイデアがあるでしょう。


民間のムードも盛り上がらねばなりません。しかし、日本人は、小さい頃から受け身体質が染みついてしまっており、周囲を気にして、あまり自分の意見を言いたがりません。為政者にとってはとても御しやすい国民だと思いますね。


教育から変えて、もっとアグレッシブで、能動的な人材を多く育てなければなりません。

「日本から”次のGAFA”が出るべき」という常識を疑う

「日本もGAFAのような企業を生み出さなければならない」という考え方そのものが正しいのかどうか、という視点もあります。GAFAは、アメリカから出てきたものなのですから、日本は、それをうまく利用させてもらう立場でいればよいとも言えるのです。


アメリカや中国のやり方に追従するのでなく、じゃあ日本はどうしようか、と考えることが大切です。例えば、日本には社歴の長い中小企業が多いですが、「売上1兆円規模の企業を作る」ための政策よりも「100億円企業を100社育てる」ための政策のほうが、無理がないかもしれません。


日本人には根深い劣等感があります。日本の近代史には、2つの断層があります。1つは明治維新です。黒船ショックというか、江戸時代までは遅れていた国だと自らをみなし、欧米にならって早く「一等国」にならねばならないと考えるようになりました。


しかし、日本には、日本独特の歴史があり、決して江戸時代がすべての面で劣っていたわけでもありません。なにより平和が300年近くも続いた時代ですし、精神性や文化の面で、欧米よりも優れたものをたくさん育んでいた時代ともいえます。ところが、それらの過去を全否定してしまいました。


もう1つが太平洋戦争です。敗戦でボロボロになって、そこから這い上がり、再び「一等国」になったわけですが、高度経済成長を遂げた後、ずっと沈滞しています。


日本が、アメリカやフランスとは異なる歴史を持ち、2つの歴史の断層を経て今があるということをどう捉えるかです。日本は、アメリカなど新興国にはない、長い歴史が背景にある国です。その時代のつながりの中で育まれてきた日本人の末裔として、歴史への考察を深めたうえで未来を考えることが大切でしょう。


災害大国であることによる学びから世界に貢献することもできるでしょうし、長寿先進国としてもできることがあるでしょう。また、アフガンで殺害されてしまった中村哲さんのように、半生を途上国に捧げ、現地の人々から非常に感謝されている日本人も多くいます。日本人が、グローバルに通用する才能や資質を持っていないわけではないのです。


自分たちの資質や才能をしっかりと棚卸しして、それをどう伸ばし、どの方向を向いて、世界をより良い場にしていくのか。それを考え抜くことが重要です。


(構成:泉美木蘭)


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