「混沌堂主人雑記(旧題)」所載の「櫻井ジャーナル」記事だが、こんな記事があったとは気づかなかった。私は「櫻井ジャーナル」を信頼できる政治ブログとしてお勧めしているが、画面がCMで隠れて煩わしいのと、毎度毎度過去の文章を記事の水増しに使う(まあ、新たに読み始めた読者への親切でもあるだろうが)のに少しうんざりするので、あまり律儀に読んではいない。しかし、こういう記事を見ると、やはり重要ブログだな、と思う。
イスラエルが、ウクライナ戦争に関しては西側にあまり歩調を合わせていないのは前から私も不思議に思っていたところで、これは馬淵睦夫元ウクライナ大使の所説である「グローバリスト・ユダヤ」と「ナショナリスト・ユダヤ」が存在し、トランプが敵対していたDSとは「グローバリスト・ユダヤ」だったということだろう。つまり、イスラエル政府やその政権としては必ずしも「グローバリスト・ユダヤ(DS)」と一体ではないということではないか。当たり前と言えば当たり前で、周囲がすべて敵国という状態の中で長年戦争をしてきたのはイスラエルという国を守るというのが目的なのだから、世界統一政府ができて国家や各国政府が消滅するのに手を貸すのは不愉快だろう。その意味ではナショナリスト・プーチンのロシアに共感するわけだ。
(以下引用)
イスラエルが、ウクライナ戦争に関しては西側にあまり歩調を合わせていないのは前から私も不思議に思っていたところで、これは馬淵睦夫元ウクライナ大使の所説である「グローバリスト・ユダヤ」と「ナショナリスト・ユダヤ」が存在し、トランプが敵対していたDSとは「グローバリスト・ユダヤ」だったということだろう。つまり、イスラエル政府やその政権としては必ずしも「グローバリスト・ユダヤ(DS)」と一体ではないということではないか。当たり前と言えば当たり前で、周囲がすべて敵国という状態の中で長年戦争をしてきたのはイスラエルという国を守るというのが目的なのだから、世界統一政府ができて国家や各国政府が消滅するのに手を貸すのは不愉快だろう。その意味ではナショナリスト・プーチンのロシアに共感するわけだ。
(以下引用)
櫻井ジャーナル より
上記文抜粋
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バイデン政権の露国制圧作戦に同調しない友好国だったはずのトルコとイスラエル
ウクライナを舞台にした戦争は「アメリカ後」の世界をどのようにするかをめぐる対立によって始められたと言えるだろう。時間を2月24日で断ち切っては歴史を理解できない。ロシア軍が戦っている相手はアメリカやイギリスの金融資本に操られた武装集団である。
この戦闘で名前が出てくるのはアメリカ場合、情報機関のCIAと特殊部隊のデルタ・フォース、またイギリスは情報機関のMI6と特殊部隊のSAS、ポーランドも蠢いている。個人的には2013年5月から16年5月までSACEUR(NATO欧州連合軍最高司令官)を務め、ネオコン/シオニストと強く結びついているフィリップ・ブリードラブ米空軍大将だ。統合参謀本部は積極的でない。
そうした中、フィンランドとスウェーデンがNATOへ加盟しようとしているが、トルコが難色を示している。フィンランドとスウェーデンがDHKP/C(革命的人民解放戦線とPKK(クルディスタン労働者党)を受け入れていることをレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、少なくとも表向き、問題にしている。
アメリカのジョー・バイデン政権にとって頭の痛い問題はイスラエルが自分たち側につかないことだろう。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー政権はイスラエルのナフタリ・ベネット政権を懐柔して立場を変えさせ、ロシアと敵対させようとしているが、成功していない。ゼレンスキー側が求めているウクライナへの武器供給を拒否、ミサイルやミサイル迎撃システムも供給していない。
ゼレンスキー政権はイスラエルを新しいウクライナのモデルにしたと言っているともいう。ロシア語系住民をパレスチナ人化したいのかもしれないが、こうした話でイスラエルのベネットが揺らいでもいない。
バイデン政権はロシアに対する「制裁」だとしてヨーロッパがロシアの天然ガスを買うなと圧力を加えている。EUの執行機関である欧州委員会はアメリカ政府の意向通りに動いているが、国レベルでは足並みが揃っていない。アメリカの命令に従うと生活が維持できないほか、生産活動が麻痺して経済が破綻することは間違いない。アメリカの金融資本にとってはビジネス・チャンスだろうが、ヨーロッパの企業にとっては受け入れられないはずだ。
アゼルバイジャンのバクーにある天然ガス田からジョージアやトルコを経由してヨーロッパへパイプラインで運ぶ、あるいはイスラエルからキプロス、クレタ、ギリシャを経由して運ぶというプランもある。
USGS(アメリカ地質調査所)の推計によると、地中海の東側、エジプトからギリシャにかけての海域には9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っている。イスラエルがガザへの攻撃を強めた一因はここにある。この天然ガス田に深く関わっているノーブル・エナジーのロビイストのひとりがビル・クリントン元大統領だった。
バラク・オバマ政権が「アラブの春」を仕掛けた理由はリビアが主導してアフリカの共通通貨を作り、ドルやフランによる支配から脱し、自立しようとしたことにあると言われているが、地中海東部の天然ガスも理由のひとつだったかもしれない。
ロシアからEU諸国へ天然ガスを運ぶパイプラインの多くはウクライナを通過している。そのパイプラインを断ち切ればEUがロシアと友好的な関係を結ぶことを阻止できるとオバマ政権は考えていただろう。オバマ政権の副大統領がバイデンだ。
そのバイデン政権を世界は冷たい目で見ている。アジア、ラテン・アメリカ、アフリカなどから富を奪うことで物質的に豊かな生活を送ってきた日米欧がバイデンの周りに集まっているだけだ。
アメリカが求心力をなくした理由のひとつはロシアが復活したことにあるだろうが、アメリカが衰退しつつあることもある。基軸通貨のドルを発行する特権を利用して世界に君臨してきたアメリカだが、ドル体制が崩れ始めているのだ。
こうしたことは世界の支配層も認識、2013年7月から20年3月までイングランド銀行の総裁を務めたマーク・カーニーは総裁時代の19年8月にドル体制の終焉とデジタル通貨の導入について語っている。
ドル体制の崩壊はアメリカを中心とする支配システムが崩れることを意味するのだが、次に時代にも支配者として君臨しようとしている欧米の私的権力は手を打ってきた。1980年に中国を抱き込むことに成功、91年12月にはソ連を崩壊させた。そこからネオコンは新体制の建設に着手している。
そのビジョンが1992年2月に作成されたアメリカ国防総省のDPG草案だ。国防長官だったディック・チェイニーの下、国防次官を務めていたポール・ウォルフォウィッツが中心になって作られた世界制覇プランである。いわゆる「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」だが、ロシアが再独立したことでプランが予定通りに進んでいない。
バイデン政権にとって、ウクライナでの戦争はロシアを破壊してアメリカが世界を制覇するというプランを実現するために重大な意味を持っている。
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